もずく。

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もずく。

一瞬は突然に。

「っ!なんだここ……」 気づけば晴天の白い花畑にいた。どこなのか探りながら歩いていると、白いワンピースの金髪の少女がいた。 「何かお困りですか?」 少女の声は透き通るような高い声。十歳くらいだろうか。 「あの…ここはどこですか…?」 俺は困った顔をしながら聞いた。 「ここは、第三天国です。亡くなった方をお招きして一緒に住んでいるんです。」 て、てんごく?! 天国は知っている。第三?!ってなんだ?落ち着け俺!死んだのか?何故だ? 「俺は、!俺はなんで死んだんだ!教えてくれ…!」 泣きそうになりながら必死で少女に聞く。 「落ち着いて下さい!ここでは、死因ごとに暮らしている『クラス』という場所があります。そこに行って貴方と同じような方がいるかもしれません。まず、一緒に行ってみましょう。」 ……?そうだ。この子言う通りにしていよう。それが一番いい。 … … … 数分歩いたとこで花の色が変わってきた。 「私、ここの案内人なんです。今まで貴方のような人をたくさん見てきました。安心して下さい。」 少女はニコッと笑いながら俺に言ってきた。 「そうですね…安心…しました。」 そんな話をしながら歩いた先にあったのは、 … … … 「このクラスは、“事故”で亡くなった方がいるところです。交通事故は勿論、水難事故、転落ですね。ここは生まれ変わった方が二番目に多いです。」 へぇ…やっぱり色々な人がいるなぁ。 「来世こそは気をつけてほしいですね…」 手を合わせて願った。 またもや数分後。 … … … 「ここは、“戦争”で亡くなった方が集まるクラスです。生まれ変わった方が一番少ないですね。」 少女は悲しそうな顔でいった。 「戦争ですか……。多いんでしょう…?」 俺は聞きづらかったのだが、聞いてみた。 「とても多いですよ。でも頑張って生まれ変わることができた人もいますよ。……諦めた方もいますけど。」 戦争…か。 ここから歩いて三十分ほど歩いた。 … … … 「さぁ、次で最後のクラスです。」 少女は手を広げながら言った。 「ここは、“自ら命を絶った方”たちが暮らしています。ここでは、自殺という言葉はあまり使ってはいけないので、“自ら命を絶った方”とお呼びしています。」 注意して下さい!みたいな顔をしていた。 「……分かりました。」 … … … 「どうでしたか?ありました?」 ひょこょことジャンプしながら言った。 「……ない…です…」 少女は頭を傾げながら、 「ん?」 と言った。 「えっ?何ですか?」 俺は何なのか分からず即座に聞いた。 「君、陰ありますよね?……亡くなった方は皆、陰がないはずなので…」 ああ、そうだ。思い出した! 俺、今病院で寝ていたはずなんだ。影があるってことは、 「「生きてる?!」」 二人ともびっくりしてハモった。 「……はい…たぶん?」 俺は、頷きながら言った。 「だったら、最初に君がやってきた所に戻ってジャンプをすると戻れます。さあ、走って!」 少女は焦って俺の背中を押した。 そして、俺は走った。さっきより天気が悪くなってきた。 はあ、はあ、なんで、俺、こんなところにいるん、だろ……。 そうだ。俺は事故で病院に運ばれて死にそうになっていたんだ。思い出した。早く、みんなのところへ。行かないと! ふぅ!俺は今までよりもっと、もっと高く。 強い風と激しい雨の中飛び超えた。 … … … チュンチュンと小鳥の声がする。 紫陽花の葉に雫が垂れている。 忙しそうな看護師さんの声。 あれ…ここは…病院。 「あ!パパ〜!起ちたよ〜!」 娘はまだ幼い。三歳だ。 俺は娘を抱きしめた。 あ〜生きててよかった!

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一瞬は突然に。

学生のための四俳句

季節版 春 新しい 夢と希望に 桜咲く 夏 汗かいて ボールを打って 甲子園 秋 教室内 雰囲気変わる 衣替え 冬 窓の外 一気に染まる 白い雪

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日常的アンケート

今、辛くありませんか? 辛いなと思った方は読んでみてください。 ①ちょっと怒られただけで泣きそうになる。 ②嫌いな人や苦手な人がいる。 ③なんとなく気持ちがモヤモヤしている。 ④夜眠れない。 以上です。一つでも当てはまった方。 次のページに進んでみてください。 大丈夫。 声を出して泣いてもいい。 静かに泣いてもいい。 誰かに相談してもいい。 たくさん食べてもいい。 それで和らぐのなら、 あなたは強い。

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夢の秘密

“すき…だよ……かける……くん” ハッ! ああ、またこの夢か… 俺はびっくりして布団から飛び降りる。 … … … 「では障がい者について学んでいきたいと思います!」 保健室の先生が明るい口調で言った。 「……障がい者の『がい』という字は」 黒板にチョークでスラスラと書いていく。 『害』 「という漢字が使われていました。」 へぇ。とも思わず興味がありませんでした。 「関係ねぇしどうでもいいわ」 小さな声で言ったのを覚えています。 … … … あれから七ヶ月が経った。 その日は雨だったのを覚えている。 新しい教室、六年二組に新しい転校生がやってきた。 黒く長い髪がふわりと靡き、メガネを掛けた女の子。 腕をついていた俺は彼女を一目見た。 身長が低いなとも思いながら下の方も見てみた。 「えっ。」 小さな声で言った。 彼女の身長が低い原因がわかった。 「車椅子?!」 大きな声で言い立ち上がってしまった。 クスクスとクラスの皆が笑う。 「おーい。何してるんだー。座れよー!」 担任の先生が俺に向かって言う。 俺は慌てて席に座る。 「じゃあ自己紹介お願いします。」 先生が彼女に向かって言った。 「…はい。」 高い口調で彼女は言った。 「松木…かりです…基本…車椅子なので覚え….と思います……よろしくお願いします…」 さっきより小さい声だったので所々聞こえなかった。 「じゃあ松木さんは一番後ろの窓側の席なー。」 先生が指を刺した。 …ってことは俺の席の横! 「シュルシュル…」 車椅子が移動する音が近づいてくる。 ガタンと位置を固定する。 俺は「よろしくな」とも言えずに座り込んでいた。 … … … 松木さんが一人でいるのを見ながらも時は経ち、 四時間目が終わった。 待ちに待った給食の時間。 「シュルシュル…」 松木さんは給食を貰いに列に並んでいた。 「もー!なんなのー邪魔なんですけどぉー!」 そこに居たのは、赤毛でツインテールをした可愛らしいワンピースを着た女の子、クラス一の陽気者、暁月さんだ。 「……すみません。先に行ってください…」 まだ慣れないクラス。話したことのないクラスメイト。彼女はそう言うことしかできなかった。 「ほんと、邪魔だから支援学校でも行ってればいいのにー!天気も悪いしーあんた雨女じゃないのー?!」 クラス全体に聞こえるような大きな声で言った。 「……」 松木さんは言い返せない。 俺はそれを黙って見ていた。 … … … 次の日。事態はもっと大きくなっていた。 朝、八時頃松木さんが登校してきた。 「シュルシュル…」 松木さんが机の中を見ると、教科書がボロボロにされ、下敷きが無くなっていた。 「えっ。」 小さな声で言う。 「あの…その教科書…貸してあげるね。」 初めて彼女と話した。 彼女は不思議そうに「なんで二冊もってるの?とでも言うような顔をしていた。 「わた……なべ…あゆむくん?」 小さい声で不思議そうに言った。 「ん?ああ、俺、年子の兄貴が居るんだ。去年卒業したからさ、教科書も変わっていないし貸してあげるよ。俺のじゃないから安心して。」 俺は優しく声を掛けた。 「いいんですか…?ありがとうございます…。」 敬語ながらも俺に警戒心はないみたい。 それからというもの、俺と松木さんはよく話すようになった。 … … … どんどんイジメも減っていき、何かあった時は俺が助けた。 敬語で話すのもやめた。 松木さんは過ごしやすそうだ。 そして、卒業式の日。 そういえば一つ言ってなかったことがあった。 「俺の名前は!」 そうだ。俺の名前ずっと言ってなかった。 「渡辺翔くん……?」 彼女は言った。 「えっ?」 びっくりした。 「なんで知ってるの…?」 不思議だった。 「小さい頃病院で入院してたよね……」 うん。と頷いた。 「あの時横に入院してた松木あかりです。」 なんだか聞いたことのある名前…… あっ、夢で聞いた声と話し方だ…そうだったのか。 「松木さん。いや、松木あかりさん。」 フルネームで言った。 「昔の返事をさせて下さい。」 俺は顔を赤らめて言った。 「なに?」 俺は静かに手を握った。 「好きです。付き合ってください。」 彼女は顔を赤らめながら、 「はい。お願いします。」 二人ともお互いの顔を見るのが恥ずかしかった。 「「それと…」」 声が重なる。 「「卒業おめでとう。」」 新しい風と共に揺れる胸の花バッチはきっと誰よりも揺れていた。

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ベガとアルタイルのように

僕は小さな頃から変わっていたらしい。 常に部屋に閉じこもり、夜になると外へ星を見に行く。ともかく人と関わらない生活を送っていた。 「今日は天の川が綺麗だ。」 と僕“望夢”は言った。 「おーいこんな所で何してるんだー!」 ん? ああ、父さんか。遠くから僕を呼ぶ声がした。 「星を見てるんだ。父さん。」 空を指差しながら言った。 「いつも見てるのか?たまには朝、外に出てごらんなさい。」 呆れるように父さんは言った。 父さんは天の川を指差した。 「なんて言うんだっけ。」 「あれは天の川だよ。」 へえ。と言うような顔で見ていた。 「望夢ー。早く入らないと蚊に刺されるわよー?」 マンションの3階から母さんが困った顔をして言った。 「はーい!」 僕は声が聞こえるように大きく言った。 「父さん、なんで…」 振り返った。 父さんはそこには跡形もなく消えていた。 僕はサッとマンションに帰った。 「母さんただいま。」 僕は言った。 「おかえりなさい。」 優しく母さんは言ってくれた。 「あのね…父さんに会ったんだ。」 僕は小さな声で言った。 母さんは涙を流していた。 「…なんでよ早く言ってくれればいいのに。そうよね。今日って七夕だものね。」 泣き崩れる母さんを僕は初めて見た。 それ以降は覚えていない。 あれから一年の月日が流れた。 僕は、高校生になり学校にも登校するようになった。そして、あれから一年後の七夕。 「父さん。一年ぶりだね。」 僕は笑顔で言った。 「そうだな。長かった。お前も大きくなったな。」 父さんも笑顔で言い返した。 そうだ。今聞ける一年前の言いかけた言葉。 「……父さん、なんで死んだの?」 父さんは手で顔を覆い尽くすようにこう言った。 「俺は、川で溺れて死んだんだ。お前が溺れてて…あの日は、そうだ。家族でキャンプをしていたな…楽しかった。だってお前夜にしか外に出ないだろ?だから誘ったんだ。川へキャンプをしに行かないかって。」 ハッと思い出した。 僕は溺れていてその後の記憶がないから知らなかったんだって。 「七夕の日だったなぁ。」 「でもなんで、七夕の日なの?」 僕は問い詰めた。 「望夢の誕生日だからだよ。」 ……… 「最高の誕生日を祝おうとしたら俺が溺れて死ぬ…最悪だな。一つの命が生まれた日なのに一つの命が失った日でもあるんだよな…ごめんな。」 父さんは罪悪感のある顔で言った。僕の頭を撫でて。 頭を撫でられた瞬間触れてないことに気づいた。 ああ、そうか、父さんはもうこの世にはいないんだ。生きて、ないんだ…。 僕は泣き崩れた。 ベガとアルタイルのように。

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ベガとアルタイルのように