夜話
6 件の小説ふたり?
暴言を吐く。 「なんでこんな事もできないの?」 君は私をただ見つめてるだけ。 「普通の子達ならできるのに?」 微動だにしない姿に、苛立ちを覚え更に暴言を吐く。 「ほんとにきもいんだけど。」 まだまだ君は見つめてる。 「普通の子じゃない。あー、きもいきもい。」 ここまで言ってもまだ、見つめてる。 「ねぇ、なんで勉強できないの?」 少し反応があった。 「成績気にしてるんだ??勉強すれば?」 すると、君は口を開き、ゆっくりと言葉を放った。 「現実をみてよ。」 訳の分からない言葉に眉を寄せる。 「何言ってるの?」 また、君は口を開いた。 「それは、君に言ってるの?私に言ってるの?」 2人しかいないんだから、 「あんたしか、いないでしょ?」 またまた、ゆっくりと口を開いた。 「じゃあ、君に言ってるのと同じだよ。」 何が言いたいのか、さっぱりだ。 いらつき、ぶっきらぼうに言い捨てる。 「は?どういうこと?何が言いたい訳?」 すると、君は微笑み、口を開いた。 「だって私は、君なんだから。」
壊れていく。
小さい頃から勉強が好きで、勉強を続けていた。 「趣味はなんですか?」と、聞かれたら間違いなく「勉強です。」と、応える。 それくらい勉強が好きなのだ。 将来やりたい職業は、医者か弁護士。 この2つの夢のどちらかを実現するために今日も大好きな勉強を続ける。 カリカリ、と静まり返った部屋に音が響く。 その音は心地よくて、今日も勉強を頑張っている、と思わせてくれる。 机に向かってただ、ひたすらに勉強する時間が好きだ。何もかも嫌なことを忘れられる。 このままずっと勉強をしていたい─── 「……」 なんて、嘘に決まっている。 勉強は大っ嫌い。成績も平均点以下。趣味はイラストを描くことと、動画を見ること。 勉強時間なんて、最高でも1時間。 休日は殆どスマホで時間を潰している。 お母さんには、「勉強しろ」だとか言われるけれど、勉強してもしても、覚えられない。 勉強して、覚えられるならいいのだが私は全く逆。覚えられない。どんなに書いたって、どんなに音読したって、分からない。 …………甘えてるだけ? そうか。世の中の人達はそう思うのか。 勘違いして欲しくはない。 だって君たちには分からないのだから。 “甘えてるだけ”ではなくて、そう言われるから、“甘えられないだけ”なのだ。 …前言撤回しよう。 君たちだって分からないことはあるだろう。 “シュレディンガー方程式”という問題と同じだ。 法則さえ分かれば簡単に解けてしまう。 だが、誰しも解けている訳ではない。 解ける人には解けて、解けない人には解けない。 私が今1番伝えたい、そしてそれが私の現状。 世の中には、簡単な問題が難しく思う人だっている。そこを理解して欲しい。 私は、何回だって言うが勉強は大っ嫌い。 そして、イラストは大好き。 先生からは、勿論嫌われているだろう。 母からも。 承知の上だ。 先生や母が思う幸せは、勉強ができる人のことだろう。 そんな事自分は思っていない、と思っていても人は、無意識に “勉強=幸せ”と、結論付けてしまっているのだ。 確かにできる事に、越したことはない。 だが、私はそうは思わないが人それぞれ思うことは違うし、生き方が違う。 自分が生きやすいように生きればいい、と私は思う。 私のように、勉強に疲れてしまって、人間関係に疲れてしまって、社会にどうしても出れなくなってしまう前に。
リウマチ
私の母は“リウマチ”である。 関節が炎症を起こし、放っておくと関節が変形してしまう病気だ。 母は、膝に水が溜まっている。 いつもは強気でキラキラとした笑顔を見せる頼りがいのある母。 学校から帰ると、痛い痛い、と言いながら座り込んでいる母。 こんな姿を見るのは嫌だった。 いつも女手1つで育ててくれた、あの母が− 改めて病気の恐ろしさを知った。 病気はここまで人を変えてしまう、という恐ろしさを。 私のお母さんの幸せを奪わないであげてください。 お母さんの、大切なものを奪わないでください。 母は何も悪いことはしていません。 医者から聞いた。リウマチは完治はしないということを。
小説を書く才能もない。
私には小説を書く才能がない。 どんなに書いたって、見てくれるのはほんのわずか。 笑えてしまう。 “小説家になりたい”だなんて。 第一、自分がなぜミステリー系を、恋愛系を好み、憧れ、書いてみようとするのだろう。 挑戦して失敗で終わるのなんて、何十回と繰り返したのだろうか。 学習しない子、なんて言われても仕方がない。 才能がない子、なんて言われても仕方がない。 変な子みたい、なんて言われても仕方がない。 こんなに悩むくらいなら辞めた方がいいだろう。 だが、まだこの場で小説を書いてしまっている自分がいる。 私には、辞める才能がない。
自己紹介
自己紹介をさせていただきます。 ペンネーム《夜話》と言います。 よろしくお願いします。 実話やフィクションを書いています。 基本的には、夜中に活動しています。 小説の内容自体はショートショートなので、気軽に読めると思います。なので、是非、目を通していただけると嬉しいです。
もっと続けば。
嗚呼、ごめんなさい。 これぞと言わんばかりに目元から溢れる雫。 つい先程、思い出のストーリーに追加されたばかりの記憶。 大好きな人に伝えてしまった罪悪感。 自分が1番嫌いなエゴをただ押付けていたと気が付いた。 もう元には戻れない。 私は後悔しながら、君を見続けている。 もっともっと、友達でいれたら今頃は何をしていただろう。 映画を見に行ってたのかな、はたまたショッピングモールにでも行っていたのかな。 未来に続く幸せの道を壊したのは自分だ。 全て自分が悪い。だが、受け入れて欲しかった。君になら受け止めてもらえる気がした。 大好きだったから。私の想いを何よりもわかってくれたから。 だから─ 2人で過ごした日々はもう色あせてしまっていて。 あの時、あの場所、あの瞬間の体験は、気持ちはもう戻ってこない。 制服姿で笑いあった。じゃれあった。勉強を教えあった。喧嘩しあった。 今ではもう懐かしいと思えるほどになってしまったよ。 大好きだよ。 もう二度と使われない言葉を心で呟き、大粒の雫と共に、地面に落とした。