夜摎

4 件の小説
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夜摎

やきょうと読みます。 神社と魔女が好きな10代です! 非日常らしい日常を。 久しぶりに小説が書きたくなって始めました。

日記

iPhone16買ったぞー!!!!!!うおうおうおうお!! っていうのは本題ではなくて。…あ、いや本題なんですけど。 4年間使い続けた前のスマホから離れるのが少し名残惜しいなって感じるんです。 愛着なんてないだろうと思っていたのに、いざ離れるとなると前のスマホのフィット感とかが無くなっているのが寂しくて。 ものを大事に使い続けたいタイプの自分からしてみれば、高校時代の親友を失ったかのような、そんな感覚です。 あ、また新しい親友ができたと思えばいいのか。 なんか文字書き連ねてたら自己解決しちゃいました! それでは皆様お元気で!来週も頑張りましょう!

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ファミレスと君とチョコケーキ

今日はいつものメンバー(いつメン)4人でファミレスに来ている。 男子2、女子2で男女カップルが1組だけのアニメとかによくありがちな構成だ。 私は残念ながらカップルじゃない方の女子。4人がけのソファ席で向かいに座っているのがカップルのお2人。 メインディッシュ達はあらかた食べ尽くされ、食後のデザートが運ばれてきたタイミングで、 「じゃあ俺ら、飲み物無いからドリンクバー行ってくるな~」 と、前の2人が席を立つ。 「はーい行ってら~!あ、俺コーラ欲しい!頼んだ!」 と言うのが、私の隣に座っているカップルじゃない方の男子。そして、私が……な男の子。 私はお腹がそこそこ膨れていたからデザートは頼まなかったが、隣の男子の目の前には小さめにカットされたチョコケーキがある。 「いただきまーす!」 そう言って、彼はチョコケーキを食べ始めた。 明るい性格からは考えられないほど、彼は礼儀作法がきちんとしている。 (なんて綺麗に食べるんだろう…。) 気づけば、私は彼に見惚れていた。 「美味しそ…。」 「ん?1口食うか?」 「うん!…………あえっ?」 (しまった、無意識だった!) 時すでに遅しというべきか、彼はフォークでケーキを1口すくい、私に食べさせようとしてきている。 (あーやらかしたやらかしたやらかしたっ!!!) そう、こういう男なのだ彼は。いつもいつも無自覚で私をドキドキさせてくる。 「これ……えと……か………………」 「なんだよー食わないのか?」 私が一人であたふたしていると、彼は手を少し引っこめて自分の口にケーキを入れようとする。 「…待って!!食べる!食べたい!」 慌てて彼の手を掴んで、私はケーキを頬張る。 そして、フォークを少し口にくわえたまま 「ん~おいひ!」 と、ご満悦の声を上げた。 「そ、そうか。そりゃ良かった!」 彼も満足気にフォークを動かし、またケーキを食べ始める。 そんな彼に、私は反転攻勢の狼煙を上げる。 「ねぇ。」 「ん?」 「間接キス、しちゃったね…♡」 「…………っ!?!?」 そう囁くと、彼の顔に一瞬で動揺が広がり、赤くなった。 その顔を見た瞬間、私の心の中はチョコケーキよりも甘い気持ちで満たされたのだった。 (この日々が、ずっと続けばいいのにな…。) 今日もまだ、彼女は告白する勇気が出なさそうです。

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好きですか?

学校で、「彼氏、彼女が欲しい」っていうワードをよく聞きます。 それを聞く度、なんで?ってなるんですよ。 恋人って欲しがって作るものなのかな。 これが2、30代とかならまだ分かります。社会人だから、やっぱり生活していくのって大変だしね。 でも、10代の口から恋人欲しいってワードが出てくるのは、恋人がいる自分に対して憧れているからなんじゃないのかなって。 もちろんそれが悪い事だとは思いません。だけど、そういう場合って大抵付き合ってもすぐ喧嘩とか、疎遠になって別れちゃうんですよ。 少なくとも自分の周りはそうでした。 だから、恋愛関係において軽い気持ちで付き合うっていうのはお互いにとって結構無駄な時間を過ごしてると思ってて。 付き合ってるカップルに対して、「あなたは本当に相手のことが好きですか?恋人がいる自分が好きなだけじゃないですか?」って問うてみたいんです。 それで相手のことが好きで、将来までちゃんと考えられるって100%迷わず断言出来るなら、そのカップルは長続きすると思います。 でも、自分の周りのカップルはどうもそういう人間がいません。結果として、数ヶ月したらだいたい別れていて、え?もう別れたの?って聞いちゃいます。 皆さんも経験ありませんか? どうせ何回も別れるならその時間って無駄じゃないですかね? それなら自分磨き続けて、人間として気になる人が出来るまでちゃんと待ってみる方が人生得するんじゃないかなって思うんです。 なんでこんなことを書いてるかっていうと、この前たまたま学生恋愛で結婚まで行った確率を知ったんですよ。 3割ですって。 少なくないですか? 結婚まで行けてる人って、結局学生時代にちゃんと相手を見極めた人なんじゃないかなって思ったんです。 一時のトキメキとかも楽しいのは分かります。自分も正直それで付き合ったことはありました。だけど、今振り返ってあの時間って何だったんだろうなって思うことが多かったので、その想いも込めてここで呟きました。それだけです。 皆さんの人生に、良い人が現れますように。

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幸せの音

俺は普通の社会人だ。 特段なにかに秀でている訳でもなく、有名な大学を卒業した訳でもなく、一流企業に就職している訳でもない、ごく普通の社会人。 いつものように残業をして、夜遅くに帰って眠りにつく。 そんな代わり映えの無い1日が今日も過ぎようとしていた。 しかし、いつもと違う事がひとつあった。眠れないのだ。 仕事で頭は使った。体もそこそこ疲れているはずだ。 なのに眠れない。一体何故? 「久々に夜食でも買いに行くか」 そう呟き、ベッドから起き上がって重い足取りでコンビニに向かう。 歩いていると、ふと路地裏に視線が行った。そこには、弱々しい姿の狐が1匹、俯いて横たわっていた。 数秒間そこで立ち尽くしていると、狐が顔を上げて目が合う。同時に、止まっていた時間が動きだしたかのように俺の足も動いた。 数分後、コンビニで買い物を終え、狐の前に立っていた。 そして、つまみと一緒に買ったフルーツを地面に置く。 「はぁ…またやっちまった…」 置いた瞬間、若干の後悔の念が押し寄せてきた。そして2歩ほど下がり、狐に話しかける。 「なぁ、聞いてくれよ。俺ってばいつもこうなんだ。周りの顔を常に見て、上司でも後輩でも困っていたら絶対に助けちまう。例えそれが俺の突っ込まなくていいことでも、絶対首突っ込んじまうんだ。」 狐は顔をゆっくりと上げ、俺と目を合わせてからフルーツを食べ始める。 「おかげで余計な仕事増やしちゃって毎日毎日要らぬ残業。頭では首突っ込んだらいけないって分かってるのに、周りから頼られるのが嬉しくてつい助けちまう。皆より少し長く働いてるから知識だけはあるけど、能力は平凡だからどうしても時間はかかる。結果遅くまで仕事伸ばしてさ…。何やってんだろうな。」 どうにもならない思いをぶつけるように、俺は今まで会社であったことを一つ一つ思い出す。 …それから何分経っただろうか。狐がゆっくりと腰を上げ、後ろに向かって歩き出した。 「そうか、歩けるまで回復したか。良かったな。」 ほっとして俺も立ち去ろうとするが、不意に狐が足を止めてクーンと鳴く。 何かを伝えたがっているようにも見えるが、生憎俺は人間だからさっぱり分からない。 すると狐はゆっくりとまた歩き出し、少ししては止まってこちらを見る。 「着いていけばいいのか?」 一旦そう解釈して、方向転換し狐の方に歩き始める。 すると狐は、それで良しと言わんばかりに俺に背を向けて歩き始めた。 また時は進み数分後、狐に案内されてやって来たのは町の小さな神社だった。そういえば、ここは昔1回だけ来たことがある。それは当時付き合ってた彼女に地元を案内した時だったはず…。 彼女は確かここで、俺が真面目で誠実な人であり続けられますようにとお願いしてくれていた。俺のそういうところに惹かれたから、ずっとそこを変えずにいて欲しかったらしい。 と、そこまで考えたところでふと狐が視界から消えていることに気づく。ここに案内したことで、彼の目的は果たせたかのように。 結局彼の目的は分からなかったが、昔のことを思い出したからかモヤモヤとした気持ちの整理が少しだけついたような気がした。 後ろを振り向いて帰ろうとすると、足元に一輪の花が落ちていた。黄色い花だが…何だろうか?花には特段詳しくないからなんの品種かは分からない。だが、花は狐と同じ色をしていた。 これも何かの縁だろうとその花を拾い上げ、帰路に着く。 帰りながら少し考えたのだが、結局俺は誰かの役に立ちたいという欲望が強いのだろう。所謂承認欲求というやつに近いのかもしれない。しかし、良いじゃないか。人を助けることで、実際喜んでいる自分もいる。それならば残業だってする価値はあるのではないか。要は、物は捉えようということだったのだ。 それに気づかせてくれた狐には感謝しないとな…としみじみ感じた。 後日談 まず、野生の狐に餌をあげてはいけなかった。ウイルスがくっついたり動物が自立しにくくなる事が主な理由だとネットの記事に書いてあった。 また、あの時の花はスミレの花だったらしい。写真を撮って会社の後輩に見せたら教えてくれた。そして、黄色いスミレの花言葉を調べ、納得した。ああ、あの狐が伝えたかったのはそういう事だったのか。と あの日から大きく変わったことは無く、いつも通りの毎日が過ぎている。だが、1個だけ日課が増えた。 今日もあの神社に行って、御参りしてから仕事場に向かおう。

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幸せの音