お気遣い

「そうだ。俺、気を使うのが苦手だから。そこだけよろしく。」 帰り道、彼は思い出したように私に言った。 …でも私は知っている。 それを私に言うということは、これから私との間で起きそうな問題を予期し、その原因となり得る私の知らない情報を教えようという気持ちがあったということだ。 それはつまり配慮していたということであり、私に対して気を使っていたことを暗に示しているのだ。 なら私はこう返すのが良いだろう。
夜摎
夜摎
やきょうと読みます。 神社と魔女が好きな10代です! 非日常らしい日常を。 久しぶりに小説が書きたくなって始めました。