な つ め
52 件の小説クズコ
「波瑠。相談なんだけど。」 「…なに?」 「留学してみない?」 「留学?どこ?」 「フランスなんだけどね、ここいい所なんだって。色々あったけど新しい空気に触れて欲しいの。」 「…いいんじゃない?」 「ほんと!?」 「会社のためだったら殺すからね?」 「そんなわけないでしょっ!笑」 「…笑」 −2ヶ月後− 「波留が留学なんてな。まだ実感湧かないよ。笑」 「実感湧かせるために久美子と純をここに連れてきてるんでしょ。」 私達は長い間会えないからディナーを予約していた。 「なんか波瑠変わったな笑」 「だよね。私も思ってた。笑」 「…何が?」 「態度だよ。前までもっと甘かったのに。な?久美子。」 「うん。でも絶対こっちの方がいいよ笑」 「…そう?」 −「あー!食ったな!次はカラオケ行くぞ!」 「カラオケ!?ほんとなの?」 「純酔っ払いすぎ笑」 「まあ、…いいんじゃない?」 私達はカラオケで歌いまくった。 −「じゃあ…解散ね。」 「うん。また明日。」 −翌日 空港− 「今日か…。」 「フランスでもがんばれよ!はいこれ、」 「…また花束?笑」 「なんだよまたって笑」 「私からはこれ。キーホルダー。」 「うさぎ…可愛い笑」 「お揃い笑」 「大切にする。後…。」 「ん?」 私は純を抱きしめた。 「…大嫌い。」 「抱きしめといて?笑」 「こうでも言ってない嫌いになれないから。」 「…なんだそれ笑」 「…じゃあいってくる。」 「おう。頑張れよ!」 「頑張ってね!」 「わかってるけど?…笑」
クズコ
3週間後私は無事退院した。 「波瑠大丈夫だった?」 「私は大丈夫。優は?」 「あれ、朝はいたのに今いないなー。トイレじゃない?」 「…そう。」 私が席に座ると優に一緒にいじめていた女子が話しかけてきた。 「クズコ先生にチクリやがった。次はどうする?仕返しをしようよ!」 「…。」 「例えば…あ!犯人がわからないように後ろから階段で押すとか!?どう?」 「…いいね笑どうせこれからまともな人生は生きれない。だとしたら残りの時間で思いっきりやってやる。」 「…笑」 −「波瑠!」 「純?」 「退院おめでとう。はいこれ。」 花束を渡された。 「そんないいのに。」 「何もあげないのは流石に礼儀がなってないだろ笑」 「…笑」 「純ー!早くいくぞー!」 「ああ!わりぃ、じゃあな!」 「うん。」 その時優達が私の横を走って通り過ぎた。 「あいつ帰っちゃうよ!笑」 「…なにあれ。」 −波瑠− 「早くバイトに行かないと。」 私は階段に向かっていた。 後ろから足音が聞こえた。 「…誰?」 「!!しねっ!!」 背中を押された。 目を瞑った瞬間誰かが私の手を引っ張った。 「…え?」 そこには私の手を握ってる波瑠がいた。 「大丈夫!?はあっ。」 「波瑠…!ありがとう。」 「ねえ、あんた達何してんの!?」 「…。」 「何してんのかって!」 「階段から落とそうとしただけだけど?この階段だけ段数多いから怪我するかなーって。」 「あんたっ。」 私は優の頬を叩いた。 「足を洗ったんじゃなかったの!?自分で火事まで起こして!」 「私だって足を洗いたかったけどダメみたいね?笑」 「あんた…変わらないつもり?」 「そうだけど?」 私は優の後ろのワイシャツの襟を掴んだ。 「きゃあっ!」 「あんたが階段の下に落ちることになりそうだけど?笑」 「5秒以内に久美子に謝らないとこの手を離す。」 「やだっやだっ!」 「5」 「離してよっ!」 「4」 「…クズコっ!」 「3」 「クズコって呼ぶの…やめてよ…!」 「…2!」 「辞めるわけないでしょ!離せよっ!」 「…1。…時間切れ。」 「あっ!まってよ!謝るから離して!!」 「時間切れだって言ってんでしょ。」 私は手を離した。 「きゃああああっ!」 鈍い音が響いた。 「…ぎゃああああっ!いたいよぉっ!手が!」 「私は悪いことし続ける人間には痛い目を知らせるみたい。…波瑠。これってやりすぎたかな?」 「もうっ。やりすぎだよ笑」 「ははっ。笑」
クズコ
あれから2週間して波瑠は目覚めた。 「…ここは?」 「久美子っ!大丈夫か!?今先生呼んでくるから!」 −「後遺症なども残ってませんね。」 「よかった。」 「念の為3週間は入院してもらいます。」 先生は出て行った。 「なんで助かったの?って思ってないの?」 「…は?」 「久美子に酷いことしてなんで助かったの?って思ってるんでしょ?波瑠なんか死んどけばいいんだって。」 「波瑠…。なんでそういうことをする?俺も久美子もお母さんもみんな心配してたんだ。そう思ってるわけないじゃないか。」 「でも私のこと前よりは嫌いなんでしょ?泣」 「…それは」 「同情ならいらない。同情されると…自分が惨めになる泣」 「…また明日来る。」 「あ、純。」 「久美子…。」 「波瑠は?どうだった?」 「…体もだけど心が良くないみたいだ。」 「…そっか。…あの火事の日、私がなんとか波留がみんなと一緒に出られたらこんなことにはなんないんじゃなかったかな。って思ってる。」 「そういうこと思うのはやめろよ。あれは誰も悪くない。誰の責任でもない。」 「…そうなのになぜか自分を責めちゃう!泣」 「…。」 その光景を私は見ていた。 「…。」 −翌日− 「波瑠お見舞いきたよ。りんご剥く?」 「…純のことが好きなの?」 「…え?なにいきなり笑」 「好きなのかって。」 「…言わなきゃダメ?」 「言って。」 「…好きだよ。これでいい?」 「…そう。」 −2時間後− 「波瑠、気分はどうだ?」 「…普通。」 「…りんご?誰かお見舞いきたのか?」 「久美子がきた。」 「すっかり仲良しだな。何話した?」 「純のことが好きなのか話した。」 「…俺?」 「久美子好きって言ってた。両思いなんじゃない?良かったじゃん。泣」 「…よく思ってるならなんで泣いてる?」 「…久美子のほうが性格いいのはわかってる。十分承知してる。でも私の方が早く好きになったのに、何年も片想いしてきたのに知り合って一年もたってない久美子に取られて…。ほんとうは、」 「…。」 「本当は…うまく行かないでなんて思ってる泣」 「波r」 「久美子には悪いけどまだ完全に好きにはなれない。久美子は何も悪いことしてないのに…、いや,久美子を好きになれない私が嫌い。泣」 涙を流しながらいった。 「…自分をせめるな。俺は好きだったよ。波瑠のことが。」 「…え?」 「昔までは。今回の件で気持ちが変わったけど、今は友達として好きなんだ。…だからお前の気持ちには。」 「わかってる。だからそれ以上言わないで。心が苦しくなる。泣」 「…お前のいいところは正直なところだ。きっとそれを受け入れてくれる良い人が他にもいるよ。じゃあ、。」 純は出てった。 「なんでそういう態度なの…。泣」
クズコ
「波瑠ーってどうしたの!?その顔。」 「なんでもない。」 「腫れてるし泣いてるじゃん!クズコがやったの?」 「…違う。」 「誰?」 「…体調悪いから帰る。」 「波瑠!?」 −《利益を生みますからね》 《なんで私をいじめるの?》 《久美子のこといじめてたんだな。》 「…はぁっ泣」 携帯の着信音が鳴った。 「…もしもし?」 『あ、波瑠?この前はごめんね。怒らせちゃって。』 「…今更何よ。」 『急だけど私長期出張行くことになったから生活費とか銀行から下ろしてね。』 「…。」 私は電話を切った。 「波瑠。」 「…純?泣」 「…お前は久美子のことどう思ってるんだ?」 「…わからない。純は私と久美子、どっちが好きなの?」 「それは関係ないだろ。」 「答えられないの?泣」 「…久美子。だよ。」 「…はぁっはあっ泣」 「泣くなよ…。」 「…泣」 −翌日− 「今日もやる?クズコ。」 「…やるわけないでしょ。バカなの?」 「は?」 「クズコクズコうるさい。私これからあいつのこといじめないから。あんたももうそろやめなよ。子供みたいだから。そのうち先生にもバレる。」 「なにそれ!だったらあんたも私と同様じゃん!」 「私は処分される覚悟ができてる。」 「ッ…!」 「優さん!こっちへきなさい!」 「…早速かよ…!波瑠は!?」 「…。」 「なんで私だけっ!先生、波瑠もいじめてた!!」 「波瑠さんは反省してます。深く。」 「…くっ!」 「職員室来なさい!貴方達もね!」 いじめてた波瑠以外の生徒達が職員室に行った。 −「波瑠も一緒にいじめてたのに処罰を受けるのは私だけ?…納得いかない。」 −「久美子。」 「…なに?」 私は謝った。 「ごめんなさいっ。今までしたこと。もちろん、許してもらえるとは思ってない。許してくれなくてもいい。でも久美子には謝っておきたかった。」 「…もういいよ。私も波瑠にやりすぎちゃったとこあったし。」 「…どうして?どうしてそんな簡単に許せるの?無理矢理許してるの?だったら許してくれなくてもいい!泣」 「本心だよ。私の。確かにまだ許しきれてないところはある。でも反省の色が見えるからもういいよ。」 「…ありがとう泣」 1週間後優が火事を起こした。 【火事です。火事です。至急郊外へ出てください。】 「きゃあああっ!」 「落ち着いてみんな!」 「みんなで一斉に外に出るわよ!」 私のクラスの生徒達が並んで学校の外へ出ようとした瞬間火が大きくなった。 「うああっ!熱いよっ!泣」 「あっちから出よう!」 私は足が焼けたクラスメイトをおぶった。 「はあっはあっ。」 「波瑠!!」 私と純達の間に火の壁ができてしまった! 「…純!この子をお願い!!」 進捗にクラスメイトを渡した。 「久美子っ!」 「私はいいから!別の出口を探す!」 私は走った。 「波瑠。」 「…優!?」 「あっちにまだ火が入ってないでぐちがある。」 「ほんと!?」 「でも行かせない。」 「…は?なんで…?ゲホッ。」 「どうせ私はいじめのことがバレてこの先まともに就職できなくなる。貧乏な生活を歩むんならいっそあんたとここで死ぬ。処罰を受けてないあんたが気に入らない!泣」 「…そう。」 「…え?」 「別にいいよ。確かに処罰を受けなかったのはおかしい。」 「それって。」 「ここで死ぬ。死んで償う。久美子にしたことを。」 「…本当バカ。狂ってんの?バカ。」 「…狂ってるかもね。いや、狂ってる。私達全員。」 「…泣」 私はお母さんに電話をかけた。 「…あ、お母さん?前は酷いこと言ってごめんね。お母さん…今までありがとう。なんだかんだ酷いことされたけど私…また…お母さんの子供に生まれたいっ!泣」 『波瑠!!死なないで!なんとか耐えて!今そっちに消防が向かってるから!』 「ははっ。生きられたらいいね。」 私は電話を切った。 「はあっはあっ」 「優苦しいっ?」 「苦しいに決まってんでしょ。酸素が少ないんだから。」 「死ぬ覚悟はあるのね。」 「もちろん。」 「来世ではこんな子に生まれたくないな。」 「私も一緒。…もうそろそろか。」 火に囲まれた。 「…あーあ。…久美子達心配してるかな。…優,ちょっときて。」 「…なに?」 私はまだギリギリ火が入っていない方の出口へ優をなんとか連れて行った。 「なに?私はここで絶対死ぬから。」 「そういうと思った。…でも。」 私は残りの力を振り絞って優を外に押し倒した。 「私あんたには生きていて欲しいから……!」 「は!?聞いてないこんなの!波瑠!泣」 −「じゅんっ!」 「…優!?波瑠はっ!」 「まだ中にいる!泣」 「…嘘だろ…久美子っ!」 久美子はショックで倒れた。 −30分後− 「中にいたぞ!」 「波瑠っ!?」 隊員におんぶをされている波瑠は生きているのか死んでいるのかわからなかった。 「波瑠は!?」 「まだギリギリ生きていますのですぐに病院に連れて行きます。安心を。」 「良かった…。」
クズコ
−学校− 「ねえ、」 クズコが話しかけてきた。 「なに?用があるなら早く言って。」 「なんで私のこといじめるの。理由を聞かないと気が済まない。」 「本当めんどくさい。」 「波瑠。」 「…純?」 「お前やっぱりいじめてたんだな。久美子のこと。」 「…。」 「なんかいえよ。」 「あああっ!」 私は叫んで近くのゴミ箱を倒した。 「おい波瑠!!」 「うるさい!なんで私だけこうなの?」 「お前が久美子をいじめたんだろ!」 「それは全部!!」 「全部…なんだよ。」 「全部全部純が好きでやったことなんだよ。」 「…俺を?」 「そうだよクズコをいじめたのだってクズコが図々しく純に話しかけるから」 「おい、それ以上言うな。殴りたくなる。」 「純くん、そこまで言わなくても…。」 「良い子ぶんなよ。」 「えっ?」 「首を絞めるほど私を嫌いなんでしょ?だったらここで全部私を罵ってよ!それができないなら純にいいふうに見られたいだけなんでしょ!!泣」 「…。」 純が私の頬を叩いてきた。 「純くんっ!」 「俺の記憶では幼く無邪気な子だったよ。でも今は違う!!」 「じゃあなんなの!」 「今は下劣で醜い女だ。」 「…じゃあ死ねばいい?視界からいなくなればいい?ちゃんと言ってよ!」 「波瑠?」 「純のそういう曖昧にして思わせぶりをされてるところが大嫌いなんだよ。泣」 私はその場を離れた。 何もかも終わりにしたくなった
クズコ
「お見合いのことなんだけど明日だから」 「今日…?待ってよ私そんないきなり聞かされても。」 「ね?いいでしょ?」 「流石に私も予定が…。」 「私のいう通りにできないの?見損なった。」 「……わかったよ。」 「頼むわよ。波瑠笑」 −翌日− 「もしもし?今から向かいますね。絶対この縁談は成功させないと私の会社にも大きな利益を生みますからね笑はい、では。…波瑠?準備できたの?早く行くわよ!」 「は、?私そんなことのためにずっとお見合いされてたの?」 「そんなことって笑会社にも繋がるんだから。」 「好きでもないお見合いを16歳になってからずっとされ続けて、私のことは考えてないの?」 「考えてるわよ。」 「お母さんがいつも私にお見合いをさせようとしてくるけど私だって人間だよ。好きな人くらい、いるよ。泣お母さんがいないないって思い続けてるだけで!泣」 「感情的になんないでよ。貴方らしくない。」 「こんな生活いやだったんだよ泣」 「…。」 「お母さんはわからないよねお父さんと弁護士までつけて離婚してその後も2回離婚して。人を愛する気持ちなんてわかるわけない!!泣」 「波瑠、」 「私はお母さんのなんなの?会社のための人間なの?」 「違うわよ…。」 「私はお母さんの商売道具じゃない!これから私の人生に口を出さないで。あんたなんか母親じゃない。」 「波瑠。親に向かってその口の聞き方はなんn」 「私、純のことが本気で好きだったんだよ。これ以上私をビジネスに使わないで。泣」 私は家を出た。
クズコ
「波瑠。これみて。」 「お母さん…私お見合いはしないって。」 「見るだけでいいの!この人とかイケメンじゃない?家柄もよくて。」 「…帰ってきてから読む。」 「絶対よ?」 「…。」 「いってらっしゃい!!」 −「見合いなんか受けるわけねえだろっ。」 「波瑠?」 「…純か。」 「どうした?そんな顔して。」 「なんでもないよ。笑」 「そっか。」 −学校− クズコとぶつかった。 「ゴッごめんなさい。」 「久美子どうしたんだよ。そんな怯えた顔して笑」 「…ううん。なんでもない。」 「波瑠もさ、そんな怖い顔すんなよ笑」 「…。」 「波瑠?」 「なに?」 「…いや。なんでもない。」 −「あんたさどれだけ私をムカつかせんの??そう思わない?波瑠。」 「…しょうがないよ。存在だけで人をイラつかせるんだから。」 「…ッ!」 クズコはいきなり手に力を入れず私の首を掴んだ。 「…なんでっ!」 「はははっ!クズコも怒ると怖いね??笑はははっ!」 取り巻きの女子がクズコを蹴った。 「何してんだよてめぇっ!」 「いったっ!泣」 「人の首を絞めといてそれはないでしょ?笑」 「クズコー。 罰として床舐めてー。」 「…泣」 「舐めろって言ってんだろ!!」 優はクズコの頭を掴み顔を床につけさせた。 「おら!舐めろよっ!」 「うううっ!泣」 「波瑠のお母さん社長だから怒らせたら怖いよ?笑」 そういうとクズコは床を舐めた 「…ほんとに舐めるんだ。笑」 「…え?泣」 「いや?なんでもない。私もう帰るわ。」 「もうちょっと遊ぼうよー?」 「明日ね。」 −「それでさー、クズコが笑」 「クズコ面白すぎ笑」 「おい波瑠!!!」 純が怒鳴ってきた。 「なっなに?」 「お前波瑠のこと虐めてんだろ?」 「……。」 「おい、なんか言えよ!」 「いじめてない。逆だよ。」 「…は?」 「ね、優。」 「ッ…うん。そうだよっ!」 「どういうことだ?」 「クズ…久美子が純に心配されるために自分で自分の物を隠して…。そして純と仲がいい私たちを少しだけど嫌がらせされてたの。」 「それ本当か?」 「本当だよ…。私そんな信頼ないの?」 − 「波瑠嘘つくのうますぎ笑」 「当たり前でしょ。ここでバレたらクズコ何のために虐めてるのよ。」 「…でもこれで明白になった。クズコが純に私達のことチクったって。」 「やっぱり…。」 「?なに?」 「ううん。なんでもない。」 −「ねえっ!」 「あ、クズコ。」 「なんで純に嘘ついたの!?なんでっ!酷いよ…。泣」 「チクる方が悪いだろ?波瑠に迷惑かけやがって。」 「そんなんっいじめてきたあんた達が悪いんでしょっ!?私はあんた達のストレス発散用具じゃない!!」 「クソがっ!!」 クズコは私の頬を叩いた。 「……は?あんたっ何すんのよ!私が誰だかわかってんの!?」 「もう私はあんた達の奴隷じゃない!!これから私のこといじめたら私もやり返すから!!」 私はクズコの頬を叩き返した。 「舐めた口聞いてんじゃねえよ!」 「…ッ泣」 「波瑠!先生くる!」 −「ただいま。」 「おかえり!はいこれお見合いの。」 「…勝手に人決めたの?」 「だって波瑠全然決めないし見ないんだから。…好きな人がいるわけでもないんでしょ?」 「いr」 「あ、そうだこれ食べてみて。美味しいよ?」 「…。」
クズコ
「純!おはよ!」 「波瑠、おはよ。」 「今日のテスト勉強した?」 「やったよ。波瑠は?」 「してなーい!やばいかも。」 今私は最愛の人純と喋っている。 純と喋っている時が1番幸せ。 −「今日は転校生がきます。入って。」 「転校生?」 「おはよう。細川久美子です。これからよろしく。」 「純−」 純はこいつが現れてから変になっていた。 純は久美子のことをずっとみていた。 「…純?」 「…あっ、なに?」 「……なんでもない。」 −トイレから教室に戻る時久美子と純が喋っていた。 「ありがとう。案内してくれて。」 「転校初日だしね。全然。」 「…お礼と言ってはなんだけどここら辺においしいパンケーキ屋があるの。紹介券があるから今度一緒に行かない?」 「うん。いいよ笑奢らなくていいよ。」 「そう?」 笑いながら2人は喋っていた。 「…図々しい奴。」 後ろから声が聞こえた。 「わっ。びっくりした。」 後ろにいたのは友達の優だった。 「波瑠も思うでしょ。いきなりデートに誘うなんて。図々しすぎる。」 「……確かに。ちょっとね。」 思わず口に出ていた。 「でしょ?あんたもそう思ってるって思ってた。クラスの女子みんな嫌いよ。あいつ。」 「…そう。」 −「ない…。」 久美子が何かを探していた。 「久美子?どうした?」 「純君。教科書がなくて…。」 「俺も一緒に探すよ。名前も書いてないから誰かが間違って持ってるだろ。」 「そうなのかな。」 久美子がきてから純は私と話す回数が少なくなった。 「……なにあれ。」 −放課後− 「波瑠。ちょっときて。」 「…うん。」 優とその他の女子三人が呼んでいた。 なんとなく要件はわかっていた。 「これ。捨てちゃおうよ。」 そこには久美子の上靴があった。 「…。」 「なに?嫌なの?」 「…はははっ。いいんじゃない?笑」 「だよねっ。」 「でもさぁ、捨てるよりはトイレに捨てた方が良くない?笑」 「波瑠もやっぱりそう思ってたんじゃん。笑」 「あんなやつのこと庇うわけないじゃん笑」 それから久美子への陰湿な嫌がらせは続いた。 「またない…。」 「またか?」 「細川さ〜ん!どうしたの?」 「上靴がなくて…。」 「上靴?さっきゴミ箱にあったよ。」 「ゴミ箱!?」 久美子と純はゴミ箱の方へ行った。 「はははっ!波瑠さいこ〜。」 「焦ってる姿見苦しいわぁ。あのクズコ。」 「クズコっ!笑波瑠ネーミングセンス良すぎ笑」 −1ヶ月後− 「波瑠ちゃん…。」 クズコが話しかけてきた。 「なに?」 「波瑠ちゃん何か知らない、?いつも私のなくした場所知ってるの波瑠ちゃん達だし。」 「知らないけど。なに?」 「もしだけど。私をいじめてる?」 私たちは隠すのをめんどくさがって正直に言った。 「そうだけど?笑なに?」 「波瑠〜めっちゃ正直にいうじゃん笑」 「…なんでっ!そんなこと!」 「そんなのうざいからに決まってんだろ!!純に図々しくしやがってよ!!」 私はクズコのお腹を蹴った。 「いったっ!」 「これからは隠し通す必要もないしね。楽になる。もっと酷いことされたくなかったら要望に答えることだよ。」 「波瑠さいて〜笑」 「クズコ。」 「えっ?泣」 「ずーーーっと、あんたクズコって呼ばれてたんだよ?笑」 「そんなっ笑」 「…可哀想なやつ。」 私たちはそう言って空き教室を出た。
僕はまだ全てを知らない
「かんぱーい!」 「おい風真顔あけぇぞ笑」 「まだ飲めるからな…。」 「無理すんなって。」 「悠木くん。」 「ん?」 佐々木綾音が話しかけてきた。 「お隣、いい?」 「ああ。うん。」 「何飲んでるの?」 「レモンサワー。そっちは?」 「私もレモンサワー。話したことないけど隣座っても大丈夫だった?」 「全然いいよ笑」 「そういえばさー、美優ちゃんと鈴木くんが付き合ってるっていう噂あったよね。あれほんと?」 「…付き合ってないよ。」 「本当に?」 「うん。なんか頼む?」 「サラダ頼みたい。」 「おっけー。すみません!サラダひとつ!」 「かしこまりました〜。」 「じゃあ俺帰るわ。風真連れて。」 「もう帰っちゃうの?」 「風真このままだと吐いちゃうからな。お金そこに置いてるから。バイバイ!」 「バイバイ…。」 −「美優。これつくったから食べて。」 「なにこれ。おいしそー。」 「りんごを豚で巻いたやつ。」 「…おいしい!明日も仕事じゃない?はやくねなよ。」 「それ食べ終わったら寝るよ。」 「なにそれ圧すごい笑」 「ははは笑」 「私も仕事始めたいのにな〜。」 「だーめ。専業主婦になってよ。」 「結婚してないじゃん笑それといつまでも正利のお金に頼って暮らすのは申し訳ないよ。」 「いいじゃん。仕事したら疲れるぞー?」 「結局ダメか…。、」 「うん。ダメ。」 そう言って正利はタバコを吸い始めた。 「またタバコ?」 「うん。」 「最近吸いすぎじゃない?」 「大丈夫だって。吸う?」 「いい。」
僕はまだ全てを知らない
「えー、最近きてない鈴木のことだが、転校することになった。」 「…は?」 「いきなりだがもう決まったことだからな。」 僕は学校が終わったらすぐに鈴木に電話した。 「鈴木!?もしもし!」 『おかけになった電話番号は−』 「なんなんだよっ。」 −5年後− 「悠木。手紙届いてるわよ。」 「なんてー?」 「手紙!早く見なさい!」 「わかったよ。…同窓会?高校の?」 俺は出席のところに丸を書いた。 「高校のあいつらと会うのかー。…鈴木くんのかな。」 −同窓会当日− 「悠木ー!!久しぶりっ!生きてたのかよ!」 「勝手に殺すなよ笑」 「お前今何やってんの?」 「一般企業で普通に仕事してるよ。」 「へー。」 【席に着席してください。】 「お、なんだ?」 −「おいお前あれどういう顔してんだよ笑」 「悠木こそ笑」 「それは…い、え。」 俺が目が合ったのは鈴木だった。高校の時とは少し髪が長くなっていて前より少し顔が整っていて、白色の綺麗な長めのワンピースを着ていた。 「どうした?」 「いやなんでもない。」 −「これうまっ。」 「ハンカチ、落ちたよ。」 「あ、すいません…って鈴木?」 「久しぶり。」 「久し…ぶり。」 「動揺しすぎ笑」 「だってなんかあの…。」 「親に捕まって転校したからでしょ?」 「…え?」 「そのくらいわかるよ。」 「あの後どうなったの?」 「あの後?…ああ。親にあの後4ヶ月くらい外に出させてもらえなくてなんにちかたってやっと外に出させてもらえたんだよね。」 「そっか…。今は?何してるの?」 「なんも。彼氏の家で暮らしてるだけだよ。」 「…えっ?彼氏?彼氏いるの?」 「…うん。その彼氏に色々影響されてね。…あ、迎えきた。じゃあそろそろ帰るね。バイバイ。」 「…あ、うんバイバイ。」 そこには高級車の前に立っている30代くらいの男の人がいた。 「金持ち…か。」 −美優− 「迎えに来なくてもいいのに。」 「心配だからだよ。ご飯食べた?」 「ううん。食べてない。」 「じゃあなんか食べてくか。」 「ううん。いい。食欲ない。」 「…ふーん。さっきの人が悠木くん?」 「…うん。」 「かっこいいじゃん。俺の次に。」 「何それ笑」 「まあでも、美優が惚れる理由がよくわからんけどね。」 「…私も。よくわかんない。あの頃は勝手に好きになってた。」 「誰にでもあるさ、そういう時期は。今でも好きなの?」 「ううん。普通。」 −悠木− 「綺麗だったなあ…。」 「誰が?」 「なんでもねえよ、」 「佐々木さんか?」 「…佐々木さん?」 「お前覚えてねえの?あのクラスで1番可愛かった人。今ここにいるぞ。」 風真が指を刺したのは佐々木綾音だった。水色のワンピースを着ていた。 「な?可愛いだろ?」 「そうか?…俺にはわかんねえや。」 「みんなー!3次会くるー?」 「おう!行くー!悠木は?」 「…行くよ。」 「そう来ないとな。」