白波

8 件の小説

白波

バトル系好きです。書けるかどうかは別として。

義憤

僕の父さんはお兄ちゃんとお姉ちゃんに甘い。 今に始まったことではない。僕が物心ついた時から既にこれだった。 よくある、兄姉が有望で、弟妹が劣っている、なんてものではない。むしろ逆の立場だった。昔から夢だったアイドルも心の奥底に押し込んで真面目に勉学やスポーツに励み、外見にも気を使い、父さんと母さんの言うことはなんでも聞き、気に入られるよう努力してきた。 それなのに。 「  ︎︎ ︎︎ ︎︎。遊び歩いているようだが、金は貯めてるのか。」 「あー…。今ちょーっと金欠で。父さん、金貸してくんね?俺の未来への投資にさ!」 「そう言っていつも返さないだろう。ほら、これで足りるのか。」 「サンキュー!」 ニートのお兄ちゃんと父さんのいつもの会話にいイライラする。なんで中卒で、真面目に働いてもないような奴に金を出すんだよ。パチンコ行くためだろうが…!僕はそんな無駄なことはしない。 「父さん。僕も、参考書買いたいからお金欲しい。」 「いくらだ?」 「何冊かあるから、5000円とかかな。」 「そんな高い額出せる訳ないだろう。俺は金無いんだよ。自分で買いなさい。」 はっ、? 信じられなかった。あんなお先真っ暗な奴には出しておいて、この僕にかける金がない…?ふざけんなよ…! 「あ、パパ。私もお金ちょうだい。この前の交通費。」 「お前もそろそろ自分で出しなさい。ほら。」 「はいはい。あんがと〜。」 クソ姉だって、交通費とか行って、旅行の交通費だろうが…!いい歳してバイトだけで、遊ぶことしか脳がないようなサルが…! 「どいつもこいつも…!いい加減にしろよ!」 ついに僕は爆発した。せざるをえなかった。 「は?」 「どした?お前。」 「なんでこいつらみたいな人生終了してるやつには金出して、僕には金出さねーんだよ!おかしいだろうが!」 「落ち着きなさい。」 「父さんは僕が嫌いだから出さないんだろ!?そんなこと分かってんだよ!僕だって、こんな家族懲り懲りだ!」 「いい加減にしろ!黙って聞いていれば!お前なら分かるだろう!こいつらだってバイトして頑張ってるんだ!少しは我慢しなさい!」 「んだと…!?こんな家族、崩壊してしまえ!」 「お、おい!…なんだ、あれ?」 「さあ。知らないわよ。」 許さない。こんな家族。 滅んでしまえ。

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変装先生に沼るオタクです!え!?婚約者!?

ー私は中学生の頃、よくからかわれていた。体型や容姿が“平均以下”らしい。私だって自覚はあった。だから、ダイエットもしたし、美容のことだって頑張ってきた。でも、そんな努力は無駄だった。私には産まれた時からの幼馴染がいる。その子は私と違って全てが恵まれていた。全てが整っている容姿、優しくて面白く差別をしない人柄、テストでは常に1位をとる頭脳、何をしても上手にこなしてしまう運動神経。どれを取っても彼女に勝る者はいないだろう。だから、私は努力を辞めた。この子が隣にいる限り、比べられるなら、いっそ引き立て役になろう。そう思った。 第1話.カゲの努力 「おっはー!優音(ゆのん)!」 「おはよう、花楓(かえで)ちゃん。」 「ねえ、聞いて!?マッジでウケるんだけどさあ!」 「花楓〜、おはおは。」 「りあち!はよ〜!」 「ごめんね、花楓ちゃん。私、トイレ行ってくるから。」 「おっけー!また後でね!」 私は逃げるようにトイレに行き、籠った。花楓はいつもこうだ。悪気なく私と関わってくれる。 「はぁ…。」 イヤホンを付け、BEA.BEAの音楽を聴く。このバンドを聴いている時が一番の現実逃避方法だ。 「そろそろ戻らなきゃ。」 私は肩を落として、渋々個室から出た。

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私の目的

私には気になっている人がいる。いつも本を読むふりをして私を見つめてくる子。話しかけてくれればいいのにって思う。 ちょっぴりドジで天然で、感情を全て表情に出す。 ああ、可愛いな。リスみたい。私とは違って愛されて育ったのね。 だから、話しかけずにはいられなかった。 「あの、少しお話したいのだけれど、いい?」 そう声をかけると、その子はぶわっと赤面し、持っていたものを落とす。 「え、大丈夫!?」 「は、ははははい!大丈夫でしゅ!」 え、噛んだ…?なんて可愛いのだろう。心臓がきゅっとなる。何か分からないこの感情が、心を締め付ける。 「ふ、ふふ。」 ああ、そうなのね、これが、恋と言うのね。納得した私は、嬉しさのあまり笑みがこぼれた。 「へ・・・?」 気を緩めてしまったわたしは、バレないように何とか言葉を探した。 「あ、ごめんなさい。あなたが面白くて。そんなに緊張しないで?ただ、あなたが読んでいた本が気になっただけよ。」 「あ、あはは!ですよね…。」 分かりやすく肩を落としている。そして、少しの罪悪感が湧く。 小説を口実に、あなたと話したいと思っていることに。

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趣味

私には趣味がある。それはあの子を観察すること。綺麗な黒髪。文武両道、才色兼備。私の憧れでもある。 だから、ビックリしちゃった。 私は持っていた教科書やら筆記用具やらを落としてしまった。 「え、大丈夫!?」 「は、ははははい!大丈夫でしゅ!」 (か、噛んだ〜…!て、ていうか、話があるって何!?はっ、まさか告白される、とか!?きゃあああ!) 「ふ、ふふ。」 「へ…?」 「あ、ごめんなさい。あなたが面白くて。そんなに緊張しないで?ただ、あなたが読んでいた本が気になっただけよ。」 「あ、あはは!ですよね…。」 そりゃそうだ。このお方が私目当てで話しかけて来る訳ないもんね…。 私は落胆していた。

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ガラス越しのキミ

ー毎朝、私は、カーテンを開けて、走り終わって帰ってくるあなたを見つめる。 いつも笑顔で分け隔てなく人と接する、私の運命の人。 明るくてでも根は真面目なあなただから、色々な人から憧れられているんだろうな。 そう思いながら、私は今日もまた、あなたの写真を壁に貼る。

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絶望の春

春。新たなスタートを連想させる季節。私には煩わしいもの。 「…っち。」 浅川ねお(16) この春から通う女子高。行きたくもないのに勝手に決められた。中学生の時にサボり気味だったからか、はたまた父親の影響を受けているとでも思ったのか、女子だけの空間がいいと自己完結された結果だ。よりにもよってこんなお嬢様が通うような学校を選ぶなんて。 (ふざけんなよ…!) 教室へ行き、自分の席に座ると早々に隣のヤツに絡まれてしまった。 「…ねぇねぇ、隣の席の人?よろしくね!」 平穏に過ごしたい私は特技である愛想笑い付きの会釈で返す。多少マシな人間のようだった。孤立しないように仲良くすべきだと即座に判断する。 「あの、もし良かったら」 「実波ー!同じクラスでよかった〜!」 「まじであんっしん!浮かないで済むわー!」 あー、イライラする。すかさずスマホを取りだして愚痴を書く。 友だちいんのかよ。だったら話しかけてんじゃねーよ。同情かよ。鬱陶しい。

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1.もやもや

「はぁ…。」 僕は図書室を出て、家に帰っていた。今日もつまらない学校を終えた。あと、何日だろう。さっさと卒業したい。そしたら僕は泡となる。 「ため息ばかりだな。」 僕は足を止める。なんだ?後ろから圧を感じる。僕はゆっくり振り向く。 「う、わ…!」 「…なんだ。」 幽霊…?いやいや、そんな訳ないよな。だって、黒いモヤだぞ。ふざけんな。なんの超常現象だよ。無視だ。無視しよう。 「おい。無視をするな。」 「ひぇっ!」 「待て待て。怖いものじゃない。いや、怪しいか。俺はな。」 「お前の感情そのものだ。」

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プロローグ

雑音が、聞こえる。 それは僕にとって砂嵐のようなもの。煩わしいもの。 不快な音の存在意義はなんだろう。それは誰がどう発明したものだろう。 そんなくだらないことを、今日も僕はひとりで考えている。

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