わたし 鏡をみて笑った

変わらないのだ。ずっと。 いつからだ？もう数年も前… そうだ。14歳。屋上で見上げていた。 町中を。夕焼けが綺麗な中、1人帰らず。 そして飛んだ。とんだ？ そうだ。鳥を見たんだ。鳥。 鳦か？鳦を見たのかもしれない。 その鳥に手を伸ばすと、落ちていた。 その後のことだ。教室で寝ていた。 落ちたはずが寝ていたのだ。 教室から出て、走った。身体が凄く軽くて、初めて全力疾走というものをしてみた。そして踊り場に駆け下りる。 鏡を見つけたんだ 凄く汚い、私が映って、消えた 消えたのだ。何故かはわからない。無表情で、どこか遠くを見つめているような 目。それが消えた。 私、わたし。 声も出なくて、顔も動かせなくて どうしようもなく、ここを去ることにしたが、生徒玄関から出られないのだ。 どこかみえない壁がある。 起きて、鏡を見る。 寝ていたのか。 あれ、今日も生きている。 死んでは、いない。 懐かしい夢を見ていた気がする。 こうなった時の自分。 未だに、誰も来てくれない。 過去に4年間、生徒たちが来ていた。 誰も見てくれない、喋りかけてもくれなかった4年間。 ある日から、誰も来なくなった。 誰かはわからないが、聞いたことがある。生徒が1人帰らずじまいだと。 どうしたのだろう。そして誰も見てなくなった。つまらない。 そう思い、もう1回鏡を見て見る。 「…………？！」 私が見えたのだ。 黒髪のロングで、前髪が長く、 目が1つ無くなっている私。 身長が高くなっていた。 シワもできている。 どこか表情の暗い、自分を見つめた。 そうか＿わたしが。