Nyaris

3 件の小説

Nyaris

大切な人へ

なぜか、なんでか ここ数年大切な大事な人が亡くなる。 もう会えないのが不思議な感覚。 生前は会わなくても会えない期間が長くても何とも思っていなかったのに 本当に会えない…ってなるとなぜか その人の笑った顔と声と自分に掛けてくれた言葉が脳裏に浮かぶ。そしてまた会いたくなる。 大切な人…って亡くなってから気づく事もあるんだ。 お別れが言えた人、まだ1人もいない。 それが人生。 別れは突然やってくる。 だから言いたい。声を大にして… 当たり前の日常は当たり前じゃない。 言いたい事は言いたい時に 伝えなきゃいけない事は伝えたい時に 感謝の言葉は何度でも言う 自分に出会ってくれてありがとう あなたは今、私の中で私の思い出と共に生きています。

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大切な人へ

カフェ

昔は1人でカフェに入るなんて度胸もなかった。1人で食べるくらいなら空腹に耐え帰宅する…それが私の当たり前だった。 いつからだろう。きっかけはわからない。 でも今は1人カフェが心地いい。 誰も自分の事なんて気にしていない。 スマホ…パソコン…勉強…デート?! みんな各々やりたい事をして過ごす。 誰かと行くカフェもいいけれど、1人でのんびりカフェがマイブーム。 引っ越し前は時間潰しに来ていたカフェ。 今は半年に1回くらいかな。 久々に立ち寄って定食を食べた。カフェで定食…笑 でもメニューにあるんだから需要はあるんだろうなぁ…と思う定食。 思っていたのと違ったけど、たぶんそれもいい。家では絶対作らないから。 コーヒーは絶対食前に。 待ってる間と食べ終わった後、コーヒーで始まりコーヒーで終わりたい。 お気に入りの音楽を聴きながら、微かに聞こえる周囲の声が孤独を和らげる。 誰かが頼んだデザートの匂い。 お客さんを気にしながら店内を歩き回る店員。 後から来た自分の隣に来た男性がスマホを見ながら貧乏ゆすり… 気になることは多々あるけれど外の冷たい雨風を忘れさせてくれる場所。 さて、コーヒーで締めくくり行きますか! 束の間のひと時をありがとう。 店員さん、いつも素敵な空間をありがとう。

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カフェ

チューインガム

甘い匂いとカラフルな色の中から自分のお気に入りの味を探す。 口の中が、お気に入りの味で満たされる。 でもその幸せな瞬間は、あっという間に消え去る。何事もなかったかのように。 残るのは味のなくなった異物だけ。 だから、吐き捨てる。 飲み込むこともあったが昔誰かに、 『飲んだら胃に張り付いて大変なことになるよ』 って言われてからは飲み込むのをやめた。 苦手な味は誰かにあげていた。 気づけば大人になって食べなくなった チューイングガム。今なら自分のお金で好きなだけ買えるのに。 なんとなく、いつかなくなる味の結末を知ってしまっているから…膨らませても誰も笑ってくれないし、どっちが大きく膨らませるか競い合う相手もいないから…だから買わなくなったのかなって思う。 大人になると結末を知っているから手を出さなくなった物が他にもたくさんある。 チューイングガムを見て、あの頃の ワクワクした気持ちで口に含む幸せを感じていたあの瞬間に戻りたいと思ってしまった。

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チューインガム