チューインガム

チューインガム
甘い匂いとカラフルな色の中から自分のお気に入りの味を探す。 口の中が、お気に入りの味で満たされる。 でもその幸せな瞬間は、あっという間に消え去る。何事もなかったかのように。 残るのは味のなくなった異物だけ。 だから、吐き捨てる。 飲み込むこともあったが昔誰かに、 『飲んだら胃に張り付いて大変なことになるよ』 って言われてからは飲み込むのをやめた。 苦手な味は誰かにあげていた。 気づけば大人になって食べなくなった
Nyaris