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82 件の小説はの
生きてます。月に一回か二回、外食の感想を小説にしています。首都圏多めです。 フォロバはしますが、Noveleeを見るのが不定期なので、数日後とかになるかもしれません。
うめぇもん日記 伊勢うどん 山口屋
今日も、うめぇもんを求めて町を彷徨う。 降り立ったのは、天照大御神の鎮座する都市、伊勢。 伊勢市駅から歩くこと五分、辿り着いたのは【伊勢うどん 山口屋】。 昭和初期から続く、伊勢名物の伊勢うどんを出すうめぇ店。 昭和初期から続く割には、ウッディーで綺麗な店構え。 カウンターに座って、いざ注文。 頼むの当然【伊勢うどん】。 ドカンと着丼、黒いやつ。 白いうどんに黒いたれ。 いただきます。 まずは麺を一本掴む。 驚くべきは、その極太。 つけ麺にも似た極太面。 ところで当方、コシあり派。 コシないうどん、初めて派。 味はいかがとずずっと一口。 嗚呼、うめぇ。 噛んだ瞬間ちぎれてく。 どこかで食べた柔らかさ。 思い出したぞ子供のころ、熱の時に食べたあのうどん。 消化がいいよと茹でに茹でた、あの日のうどんにそっくりだ。 ずずっとすすって、さくっとちぎれる。 ずずっとすすって、さくっとちぎれる。 ぼくの知らないうどんの世界。 今日も無事、うめぇもんに出会えた。 感謝しよう。 ごちそうさまでした。
うめぇもん日記 彩華ラーメン 本店
今日も、うめぇもんを求めて町を彷徨う。 降り立ったのは、天理教に由来する宗教都市、天理。 バスでもよかったが、黄相手電利益からあることを三十分。 辿り着いたのは【彩華ラーメン 本店】。 天理名物のラーメンを出すうめぇ店。 店に着いたら、びっくり仰天。 列も列、人の列。 ずらっと並ぶ三十人。 早くも帰りたくなってきた。 しかし奈良、ここは奈良。 次いつ来るかはわからないと、名前を書いていざ待機。 そんな覚悟を決めた十分後。 名前を呼ばれて即入店。 速い、速い、速すぎる。 カウンターについて、タブレットポチポチ。 注文したのは当然名物【サイカラーメン】。 別名を呼べば【天理ラーメン】。 届いたラーメン、白菜もりもり。 ラーメン界の異形が君臨。 いただきます。 まずは白菜。 とにかく白菜。 具材が麺を隠すことはあれど、ラーメンだけでやってのけるは新しい。 白菜一つ、しゃきっと食す。 嗚呼、うめぇ。 シャキシャキ白菜、だけじゃない。 絡むスープが、美味さを増す増す。 一体全体、この味は。 レンゲを使って、スープを一口。 嗚呼、うめぇ。 ベースは醤油。 しかし醤油と違う。 その正体は、醤油×にんにくでい。 おまけに唐辛子も入ってらあ。 三種が作るハーモニー。 スタミナだらけの三重奏。 白菜混ざって四重曹。 これは脳揺する大演奏。 日本一の白菜、ここにあり。 当然完食、白菜ペロリ。 今日も無事、うめぇもんに出会えた。 感謝しよう。 ごちそうさまでした。
うめぇもん日記 東池袋 大勝軒 本店
今日も、うめぇもんを求めて町を彷徨う。 降り立ったのは、三大副都心の一つにして東京屈指の繁華街、池袋。 キラキラ輝くネオン街を抜けて、辿り着いたのは【東池袋 大勝軒 本店】。 つけ麺の元祖を出すうめぇ店。 店に入って、券売機をポチポチ。 選んだのは、当然も当然【元祖 つけ麺 特製 もりそば】。 もりそばってなんぞやと思いながら、案内されるカウンター。 古き写真を眺めていると、颯爽到着。 スープと麺。 日本に広まるつけ麺の元祖。 いただきます。 まずは麺を、スープへちゃぽん。 スープに浮かぶ具材は蒸し。 メンマも卵もチャーシューも無視。 まずスープ。 からめにからめた麵をとり、そのまま口の中へとゴー。 嗚呼、うめぇ。 尖った旨さは全くない。 だから感じる、元祖の味。 許可書につけ麺が乗るならば、味は間違いなくこの味だ。 つけ麺お食べ方は存じえぬ。 ならば食べよう、メンマから。 むっしゃむっしゃとメンマ食う。 シャッキシャッキと音せぬメンマ。 やわらかめ。 卵をむしゃむしゃ。 チャーシューむしゃむしゃ。 スープが絡んで、いい味出てる。 嗚呼、うめぇ。 あっと言う間に食べきって、仕上げは果たしてスープ割か。 ノンノン、飲むのは現役のまま。 元祖のスープは薄めのスープ。 汁で割らずとも、美味しくいただく。 嗚呼、うめぇ。 量が多いので苦戦はしたが、奇麗さっぱり完食完食。 今日も無事、うめぇもんに出会えた。 感謝しよう。 ごちそうさまでした。
うめぇもん日記 味噌麺処 花道庵 川崎平間店
今日も、うめぇもんを求めて町を彷徨う。 降り立ったのは、我が居住地、川崎。 平間駅から徒歩少し、駅前商店街にどっかりと佇む、辿り着いたのは【味噌麺処 花道庵 川崎平間店】。 濃厚な味噌ラーメンを出すうめぇ店。 店に入って、券売機をポチポチ。 選んだのは一番人気【味玉味噌ラーメン】。 カウンターに座って、待つことしばし。 どんぶり着丼。 白いスープが、白みそを感じさせる。 いただきます。 まずはレンゲで、スープを一口。 味噌と言うにはあまりにも白い。 ズズッと一口。 嗚呼、うめぇ。 白に詰まるのはカラフルな味。 豚か、鶏か、それとも野菜か。 食の光の三原色。 続いてもやしを、ぱくっと一口。 嗚呼、うめぇ。 シャキシャキとした好食感。 野菜炒めが乗ってるよう 濃厚スープが絡まって、味噌と食感のマリアージュ。 嗚呼、うめぇ。 続いて麺を、一気に啜る。 濃厚味噌が絡みつき、口の中へと一気に飛び込む。 嗚呼、うめぇ。 味噌味噌味噌、いつまでも味噌。 ぶ厚いメンマも、箸でシャクシャク。 ぶ厚いチャーシューも、箸でガブガブ。 嗚呼、うめぇ。 あっという間に、完食完食。 今日も無事、うめぇもんに出会えた。 感謝しよう。 ごちそうさまでした。
うめぇもん日記 めをと茶屋
今日も、うめぇもんを求めて町を彷徨う。 降り立ったのは、国内最大の学術都市、つくば。 つくば駅から筑波神社へバス移動すること四十分、筑波神社から筑波山へ登ること一時間以上、辿り着いたのは【めをと茶屋】。 筑波山の山頂でそばやうどんを出すうめぇ店。 場所は山頂。 疲労は困憊。 去れども足を止めぬのは、漂ってくるダシの香り。 名物書かれた旗につられて、昔ながらの茶屋へと訪問。 店の中には椅子と机。 シンプル安めの椅子と机。 そして窓からは大絶景。 筑波山から見下ろす大絶景。 店員さんがやって来た。 頼むのはもちろん名物【つくばうどん】。 学術都市の力は如何に。 湯気と共に、現れるうどん。 つくばうどんは地元の結晶。 上に乗るのはつくばの特産。 いただきます。 うどんをずるずる。 嗚呼、うめぇ。 適度な硬さが喉に良い。 そして本番、うどんの具。 つくばの『つ』は、【つくね】の『つ』。 つくば茜鶏を使った鶏つくね。 つくばの『く』は、【黒野菜】の『く』。 つくばで育ったごぼうにシイタケ。 つくばの『ば』は、【バラ肉】の『ば』。 茨城県産ローズポーク。 丼で完結、つくば愛。 嗚呼、うめぇ。 一つ一つがつくば味。 名前に無理やりはあるものの、無理やりが作るのは新食感。 こんな組み合わせは見たことない。 そんなつくばの新発見。 登山後疲労も相まって、体を置くから温める。 嗚呼、うめぇ。 スープ一滴、残さず完食。 今日も無事、うめぇもんに出会えた。 感謝しよう。 ごちそうさまでした。
うめぇもん日記 博多ラーメン しばらく 日本橋店
今日も、うめぇもんを求めて町を彷徨う。 降り立ったのは、江戸時代の町人文化が栄えた町、日本橋。 水天宮前駅から徒歩三分、辿り着いたのは【博多ラーメン しばらく 日本橋店】。 長浜ラーメンの名がない頃から作り続けた、歴史ある長浜ラーメンを出すうめぇ店。 二階建てで立つ大きな建物。 入り口の扉が自動で開く最先端。 かと思えば、店員さんが中から開けてくれただけ。 感じられるのはホスピタリティ。 注文方法は券売機。 丁度時間はお昼時。 たっぷり食べよう、ランチ限定【明太子御飯セット】。 食券渡して聞かれる呪文。 カタサハドウシマスカ。 即座に斬り返す、慣れたもの。 カタメデオネガイシマス。 案内されたのはカウンター。 なんと小さなライト付き。 あら綺麗、あらオシャレ。 最初に来たのは、【明太子御飯】。 博多と言えば、明太子。 期待を込めて、いざ一口。 むしゃむしゃむしゃ。 うん、普通。 しかしそんなの気にしない。 明太子を食べに来たわけじゃない。 食べに来たのはラーメンラーメン。 いよいよ登場、豚骨の【ラーメン】 メニューにあるのはラーメンの四文字。 決して、豚骨ラーメンと書かない潔さ。 ラーメンと言えば豚骨だろう? そんな声が聞こえてくる。 これが江戸にある博多魂。 すっとラーメンを覗き込む。 白濁色のスープと麺。 器から漂う豚骨臭さ。 一蘭にはない豚骨臭さ。 獣獣で獣臭い。 だが挑む。 さあ挑む。 まずは硬めの麺を一口。 ずるずるずる。 嗚呼、うめぇ。 豚骨味が、麺にあうあう。 固めの麺も、ベストマッチ。 そしてレンゲで、スープをズズッと。 嗚呼、うめぇ。 豚骨豚骨、広がる豚骨。 豚骨豚骨、がっつり主張。 しかし不思議とくどくない。 ぎっとりしてるが、飽きにくい。 キクラゲ、美味し。 チャーシュー、美味し。 あっという間に、一杯完食。 そして目に留まる【替玉調味料】。 何を隠そう、博多ラーメンは替玉発祥。 ならば替玉をしない理由があるだろうか、いいやない。 挙手して呪文。 カエダマヒトツ。 届く【替玉】。 スープに入れる。 手に取る替玉調味料。 スープに入れる。 替玉調味料は、スープへの味付け。 味の薄まったスープが、再び息を吹き返す。 ずるずるずる。 嗚呼、うめぇ。 ちょっと調味料を入れ過ぎたか。 ちょっと濃すぎる、辛すぎる。 ずるずるずる。 嗚呼、うめぇ。 スープも全部飲み干して、奇麗さっぱり完食完食。 今日も無事、うめぇもんに出会えた。 感謝しよう。 ごちそうさまでした。
うめぇもん日記 小田原おでん 本店
今日も、うめぇもんを求めて町を彷徨う。 降り立ったのは、豊臣秀吉天下統一における最後の敵、小田原城。 小田原駅から預保十八分、辿り着いたのは【小田原おでん 本店】。 小田原名物である小田原おでんを出すうめぇ店。 開店前から、店には行列。 一時間待ち、二時間待ちに絶望する凡人たち。 安心してください、ぼくがいます。 予約をしていたので、華麗に入店。 案内されたカウンター。 提示されるのはランチメニュー。 客たちは選ぶ、好きなおでんの種を五品。 折角来たなら最高を。 注文したのは【特撰おでん盛合せランチ】。 小田原おでん本店でしか味わえない特別なおでん。 おでんできるまで、待つこと十五分。 目の前に置かれ得たおでんの数々。 小田原おでんは、地産地消。 小田原かまぼこを始めとした、練り物の聖地。 特撰おでんは、練り物おでん。 しいたけと練り物をひっつけたおでんに、練り物の中に魚を入れたおでん。 見たことのない新時代。 いただきます。 どれがなんだかわからない。 記憶力が悪いんだから仕方ない。 しかし、これだけはいえる。 嗚呼、うめぇ。 ダシの優しい味たちが、五臓六腑に染みわたる。 おでんをつけて残った出しを、さらにおいしく特別アレンジ。 ダシの深みは、マシマシのマシ。 おでんのおともに、からしとわさび。 そして梅。 小田原が誇る梅のジャム。 梅で食べるおでんも別格。 嗚呼、うめぇ。 走り回る。 小田原が。 遊びに来いと、叫び狂う。 おでんから学ぶ、小田原の味。 今日も無事、うめぇもんに出会えた。 感謝しよう。 ごちそうさまでした。
うめぇもん日記 鶴見家 本店
今日も、うめぇもんを求めて町を彷徨う。 降り立ったのは、横浜市の最東端、鶴見。 京急鶴見駅から東へてくてく、辿り着いたのは【鶴見家 本店】。 鶴見の名を冠した家系ラーメンを出すうめぇ店。 店に入ってすぐ券売機。 二〇二四年の新紙幣も対応済み。 こりゃ、嬉しい。 初訪問と言うことで、一番いいのを頂きましょう。 迷わず押下、【鶴見スペシャルラーメン】。 選べる味は、醤油か塩か。 王道醤油で行きましょう。 選べる変化は、麺の硬さに、濃さと油。 選択は本家吉村屋で履修済み。 【麺硬め】の【味濃いめ】。 後は待つだけ。 いってらっしゃい。 そしてカウンターにドカンと到着。 巨大などんぶり。 スープはなみなみ。 丼はべっちょり。 溢れ出る家系のオーラ。 いただきます。 まずはスープをずずっと一口。 嗚呼、うめぇ。 ぶ厚いチャーシュー、むっしゃむしゃ。 ほうれん草を、むっしゃむしゃ。 これは濃厚、家系の神髄。 まだまだ続くぞ、驚きは。 卓上トッピングは選り取り見取り。 ニンニク、ガーリック、豆板醤。 コショウ、ゴマに、刻みショウガ。 選り取り見取り。見取り見取り。 ここまでなら、ただの家系。 ただの味変。 鶴見屋の本気は、ここからここから。 カウンターに貼り出される、【店主のオススメ】 鶴見屋のラーメンを誰よりも知る、店主のオススメ。 即ち、日本一美味しい食べ方。 買った、これは勝つしかない。 ニンニク、一杯。 コショウ、少々。 刻みショウガ、一つかみ。 豆板醬、少々。 麺に絡みつく、白黒白赤。 ねっとり、どっしり。 あわせて一杯。 キターーー。 嗚呼、うめぇ。 これが最強のカスタマイズ。 家系が見せる、一筋の本気。 特にショウガは新しい世界。 こんな家系があったのか。 残りはニンニクドバドバかける。 のくオリジナル、召し上がれ。 嗚呼、うめぇ。 今日も無事、うめぇもんに出会えた。 感謝しよう。 ごちそうさまでした。
うめぇもん日記外伝 吉野家 オーストリッチ丼(スープ添え)
今日も、うめぇもんを求めて町を彷徨う。 降り立ったのは、我が居住地、川崎。 JR川崎駅前から目と鼻の先、辿り着いたのは【吉野家】。 日本を代表する牛丼を出すうめぇ店。 いつもは牛丼。 しかし今日は特別。 注文したのは【オーストリッチ丼(スープ添え)】。 オーストリッチ、つまりはダチョウ。 一日二十食程度、一週間限定のスペシャルメニュー。 いつもと違う丼がどかんと着丼。 いただきます。 見た目は野菜付きローストビーフ。 卵を乗せて、完成形。 まずはダチョウ肉をパクっと一口。 嗚呼、うめぇ。 薄さの中に潜む柔らかさ。 噛んで切れてく感触が至高。 かかっているタレは、山ワサビ醤油だれ。 ほのかなワサビ辛さが、ダチョウの旨味を引き上げる。 ダチョウと米とを一緒に頬張る。 嗚呼、うめぇ。 続いて卵の黄身を混ぜ混ぜ。 辛みが減ってまろやかに。 黄身をとろとろと垂らしながら、ダチョウの肉をパクっと一口。 嗚呼、うめぇ。 辛みも良いが、甘みも良い。 鶏が先か卵が先か。 ダチョウが先か卵が先か。 どちらもうめぇでファイナルアンサー。 最後に野菜とソースを混ぜ混ぜ。 白いソースの正体は、サワークリームのホワイトソース。 キリッと味を締める最後槍。 うんうんうんうん。 すまない、ぼくはワサビがいい。 野菜だけ浚う、ペロッとな。 嗚呼、うめぇ。 添えられたスープもごくごく完飲。 骨から炊いた鶏ガラスープ。 いやさダチョウガラスープ。 鶏白湯な雰囲気の温かみ。 嗚呼、うめぇ。 今日も無事、うめぇもんに出会えた。 感謝しよう。 ごちそうさまでした。
うめぇもん日記外伝 リュウジ監修 至高の醤油ラーメン
今日も、うめぇもんを求めて近所を彷徨う。 立ち寄ったのは、日本の総合スーパー、イトーヨーカドー。 買ったのは発売日にネット通販が完売したカップ麺【リュウジ監修 至高の醤油ラーメン】。 さあ、凡人に見せてみよ。 至高のラーメン、その味を。 お湯を注いで待つこと三分。 いただきます。 香って来るのは醤油味。 どこかで嗅いだ醤油味。 スープを一口召し上がる。 嗚呼、うめぇ。 いつもの醤油と違う味。 カップヌードルとは違う味。 どことなく感じる黒マー油感。 答え合わせに公式ページへ。 なんとびっくり、黒豚だし。 普段見かけない、黒豚だし。 黒はあってた、黒だけあってた。 続いて食すぞ、麺を一口。 ずるずるずると、食べやすい。 ごわっとごしっと、力強い麺。 すぐ切れる細麺とは雲泥の差。 嗚呼、うめぇ。 麺を食べ終え、仕上げ編。 残ったスープを飲んでたら、底に溜まったキクラゲ登場。 まさかのキクラゲ、カップ麺にキクラゲ。 コリコリコリ。 嗚呼、うめぇ。 これは新しい。 嗚呼、うめぇ。 もっと混ぜれば、麺とのデュエットの可能性。 惜しいことをした、南無南無合掌。 最後の一口まで、綺麗に完食。 今日も無事、うめぇもんに出会えた。 感謝しよう。 ごちそうさまでした。