りふる
2 件の小説君を好きにならなければ僕は幸せだったのだろうか。
−プロローグ 出会い− 「君のことが好きだ! だから …さよなら」 これは僕が犯した罪とたった一つの後悔の物語… 「コウスケ!!早く起きなさい!」 当時僕は高校生になったばかりだった。 学校への距離が中学より遠くなったから、毎朝起きるのに大変苦労してる… 「わかったよ。起きたからもう声掛けなくていいよ」 朝から聞こえる母親の声は、思春期の僕には少し煩わしかった。 「それじゃ行ってくる。」 身支度を終え、そそくさと家を出る。 だいたい朝はこんな感じで、あとは電車に揺られて学校に着くという流れ。 今日も今日とていつもと同じ。 そう思っていたのに… 「緊急停車します!ご注意ください!」 「え?」 その瞬間体が進行方向にもっていかれる。 立っていた僕は吊革に全力の力を込めた。 座ってる人も立ってる人も全力で自分の体勢を整えようとする。 そんな中、僕の隣に立っていた女子高生がバランスを崩し寄りかかってきた。 3秒ほどだっただろうか。 強烈な力との戦いは何とか耐え凌いだ。 「あの…ごめんなさい。」 僕によりかかっていた女子高生が小さくつぶやく。 「大丈夫だよ!怪我とかしてない?」 「うん…」 彼女は小柄で可愛く、さらにとてもいい香りがした。 素直に言ってしまえば僕のタイプだ! 「お客様にお知らせします。ただいま人身事故が発生したためしばらくこの場で停車を致します。お急ぎ中大変申し訳ございません。」 車内に落ち着きが戻ったと思ったが、アナウンスが聞こえた途端再び車内が慌ただしくなる。 会社に遅刻の連絡を入れる社会人 学校の遅刻を心配する学生 人身事故を心配する高齢の人たち 様々な人の声に車内はあふれかえる。 「君は学校に連絡しなくていいの?俺は遅延証明さえ貰えれば大丈夫だけど。」 「大丈夫…どうせいつも遅刻だから」 彼女は小さく呟いた。 「朝苦手なの?俺も朝はしんどい!」 「うん……」 またしても小さな返事。 ……………… 数秒の沈黙の中、僕はある点に気づく。 「そういえばその制服うちの制服だよね?もしかして北高?」 「うん…」 「制服新しそうだから1年生?それなら俺と同学年だよ!」 「違う。私は2年生。」 (え?先輩かよ!!) 心の中の僕が叫ぶ。 「せ、先輩でしたか!数々の御無礼申し訳ございません!!!」 「そういうのいいから!タメ口でいい」 彼女は初めてくすりと笑う その顔はまるで天使だった そこからの会話は正直覚えていない。 人身事故解消まで30分くらい近くの駅で止まっていたが、お互いの話であっという間に夢の時間は終わってしまった。 学校が目の前に迫る。 きっと朝会が終わった頃だろう。 大遅刻だ。 「それじゃあ私職員室寄ってくから」 彼女はまるで職員室に行くのが当たり前かのように言う。 「うん。わかった。それじゃ最後に…」 少しの緊張が走る。 断られたら今日の全てが終わる そう感じたからだ。 「連絡先を交換しませんか!」 彼女の顔は見れなかった。 それより自分の顔を見られたくなった。 少し間…その1秒が僕にとっては何倍にも感じられる。 「私はアスカ。2年2組。連絡先はまた会うことが出来たらね!あと敬語禁止!」 そう言い残して可憐な少女は校舎へ消えた。 たった1回 ほんの朝の1時間 僕の1目惚れから始まる物語はここから始まる!! はずだった… 彼女が朝の人身事故を引き起こした犯人だったなんて… この時の僕はあまりにも彼女のことを知らなさすぎた。
初めてを経験する君へ
「初体験」 生きてるうえで味わう様々な経験がこの初体験というものから始まる。 恋…勉強…仕事 必ずやってくるその初体験は高揚感をもたらすと共に恐怖心も与えてくる。 やりたいのに出来ない。 言いたいのに言えない。 そのような思考を繰り返しやがて我慢しきれず1歩を踏み出す。 そして、その1歩が自分の人生を形成していく。 もちろん踏み出さない選択もあるだろう。 その経験をしないと選んだ経験が結果として残る。 その経験は初体験とは程遠い、慣れしたんだいつもの経験。 初体験は怖いから、エネルギーを使うから、負担が大きいから… だから逃げることに慣れてしまう。 しかし本当は 悩むことなんて何も無い。 踏み出すことは怖くない。 誰しもが通るその初体験という門は君にしか開けることの出来ないものだから。 本気でやりたいなら迷わず進め 踏み出した先で何があろうとその経験は自分にとってかけがえのないものになる。 悩んでも恐怖してもやりたいという気持ちを抑えるのはすごく勿体ないから。 さぁ一緒にいこう ここから僕と一緒に初体験の世界へ 踏み出そう…そのかけがえの無い1歩目を… −これが僕の初投稿の物語−