ぶんぶぅん〜
25 件の小説模倣少女 第一話
第一話 模倣少女 この世界には能力という概念が存在する しかし、誰にしもが持っているわけではない それ故に自分に能力があると自覚した時、これは才能なんだと勘違いをする そして、力を酷使するあまり自我を失ってしまう者だって居る これはこんな世界で生きる私達の非日常な物語だ 〜〜〜〜♪♪♪ピィピィピィピィ!ピィピィ! 「………眠い、今何時ってもうこんな時間か、しょうがないからいつもので行くか………」 私こと「桜庭柚葉」は近くの海岸高校に通う一年生である 入学式も終わり一か月が経ち、クラスにはそれなりに溶け込んでいた そんな私には一つだけ秘密がある そうだ。私には「人の能力を模倣する力」があるからである 中学生時代に、私は見てしまった 人が瞬間移動してるんじゃないかぐらいのスピードで移動しているのを その時、私の脳に何か感じるものがあり、結果として私も疑似的な瞬間移動を身につけてしまったのだ それ以降、私が視界に収めた能力を模倣する事が出来ると困惑しながらも理解し、今に至る キーンコーンカーンコーン 「ふぅー、ギリギリ到着っと」 「あっ!柚葉おはよう!相変わらずギリギリだなぁ〜」 この子は同じクラスの「柳麻耶」私の最初出来た友達で、基本的に明るい性格だけど、好きな事乙女ゲームと恋愛話なこんな女子居るんだなぁと思わせる系女子である 「柚葉聞いてよー!昨日、夜遅くまでドキドキ学園アドベンチャーで私の攻略中の男の子がついに!なんとついに!告白成功したんだよ!わーい!わーい!褒めてよ!」 「ワースゴイネー、オメデトウー」 「ちょっと!少しは真面目に聞いてよー!もう!」 私はごめんごめんと笑いながら、何とか麻耶の熱烈トークを強制終了させる これにハマったら、しばらく抜けられないから早めの切り上げが大事って訳よ…… 「あっ、水樹君もおはようーって眠そうだね」 「……おはよう桜庭さん、凄く眠い……zzz」 彼は同じクラスの「水樹彩河」いつも眠たそうにしているが、かなりの頭脳持ちで、運動も同じクラスの男子と張り合えるぐらいには出来るとやればできる系男子なのだ 私の席は前が麻耶で、隣が水樹君でこの二人と近くの席で良かったなんて思う事は今でもある 「あっ、そろそろ授業始まるよ水樹君」 「……ふぁぁ、ありがとう桜庭さん。また眠たったら起こしてね……」 やれやれと思いながら、1時間目の授業が始まる 「ではこれで4時間目の授業を終わります。起立、礼ー!」 教室は昼ごはんの準備を一斉に始める 学食に行く人と弁当を出す人など一人一人の行動を見ると面白いと感じる そうだ。模倣の力がある関係上、人の観察を自然にやっていて、気付けば好きになっていたのだ。観察を…… しかし、必ずしも人に能力があるとは限らないので、私が使えるのは今だに疑似瞬間移動のみ 「はぁ、もっと便利な能力でもあればなぁ……」 「んー?何々?能力って何よ!」 「あー、ごめん独り言ー」 「もー、お昼なんだからご飯食べようよ!考え事なんて後々!」 私はそれもそうだねー、なんて言いながらコンビニのパンをムシャムシャ食べる 「麻耶はさー、もし能力ってのがこの世にあったらどんな能力が欲しいー?」 「うーん、私なら心を読む能力とかかな!なんか能力といえばみたいな所ない!?」 「心を読む能力かー………確かに相手の思ってる事が分かればより相手を知れると言うか何と言うか……ありだな?」 「でも、人が考えてる事が全部頭に入ってきたら頭パンクしちゃいそうだから、その辺都合良く出来れば良さそうだよね!」 ふむふむと私は頷くと、麻耶は「あー、でも心が読めれば私の乙女ゲーム攻略幅がグッと上がるなぁ〜♪うふ、うふふふ………」とまた変なスイッチ入ったなぁなんて思いつつ、そんな能力があるなら是非使ってみたいなぁ……… 「……二人とも楽しいそうだね。麻耶さんはいつものことだけど、珍しく桜庭さんも何か欲しそうな顔してるね」 「えぇ!顔に出てたかなぁ……って水樹君いつの間に起きてたんだね」 「うん、二人が話してるの何となく聞こえてたから起きちゃったよ」 「うるさかったらごめんねー!でも、麻耶はいつもの通りだからさ……」 「ちょっと柚葉!聞こえてるよ〜?」 「二人は本当に仲が良いんだね、なんか羨ましいかも」 確かに水樹君はクラスの男子とは話す事はあれど、どこかのグループには入っていないように見える 何か事情でもあるのか、ただ眠たいだけなのか……… 「ちなみに水樹君はどんな能力が欲しいとかあるー?」 「んー、僕はいつでもどこでも眠れる能力が欲しいかなぁ〜」 「水樹はいつでもどこでも寝てるじゃんかー!昨日、図書館の端っこで寝てたのみたぞー!」 さっきまで一人語りしていた麻耶が急に喋ってきて、私は「あっ、戻ってきたのねーおかえりー」なんて思ったけど、口には出さないでおこう 「………麻耶さんこちらの世界に戻ってきたんだねー、おかえりー」 「えー!ちょっと水樹君まで柚葉みたいに言わないでよ!もー!」 あれ?私が言うまいと思って事を水樹君が? いつも人をからかうことなんて滅多にしない水樹君が? その時の水樹君の顔が少し頬がクスッとしているのを私は知るよしもなかった 第一話 模倣少女 続く………
自分語り!108の質問(後編)
少し多めの後編スタートです 51.逆に好きなタイプは? 些細なことでも笑ってくれる人ですかね 52.口癖ってある? チャット上のやり取りなら、せやねーとかそうねぇーとか口癖かは分からないですが 53.好きな異性のタイプは? 話してて楽しい人が良いですね〜 54.逆に苦手なタイプは? 話してて疲れる人ですね、異性に限らず苦手 55.恋人にするなら何歳位? ちょい年上が良いですね、まぁ自分が好きになった相手なら歳なんて関係ないと思いますが! 56.足と服のサイズは? 足は27位で、服はLかLLかなぁ 57.ファーストキスってした? してませんねー 58.最近楽しかった事は? 久しぶりに友達と遊んだ事ですかねー 59.最近怒った事は? 基本的に怒りませんね 60.好きなスポーツは? サッカーとバトミントンが好きですね 61.得意科目は? 体育はまぁまぁ得意だったかも 62.誰にも言えない秘密ってある? あんまり無いかも。ある程度親しい仲なら色々話しちゃう感じですね 63.テストの勉強法は? とにかく暗記してたような 64.願いが一つ叶うなら? 病気やウイルスなど、なくなって欲しいですね 65.よく使うアプリは? pixivとYouTubeとかですかね 66.恋愛と友情どっちが大事? 世の中的には恋愛の方が大事そうだけど、今は友情ですかね 67.明日世界が終わるなら? 親しい仲の人達と会って、最後の晩餐なんて良いですね 68.好きなコンビニは? ローソンかミニストップかな 69.最近高かった買い物は? iPadのApple pencilですかね、一万ちょい位 70.フェチってある? 口を描くのは好きかな 71.都会と田舎、どっちが好き? 色々便利な都会寄りかも 72.辛党?甘党? 何とも言えん。痛い辛さはキツイし、チョコみたいな甘さは苦手ですし 73.安くなって欲しい物は? キャラクターのグッズとかですかね 74.座右の銘とかある? 今を楽しむ 75.ペンネームどう? ぶんぶぅん〜で変えるつもりはなさそう 76.昔ハマってた事は? 古本漁りなんかしてましたね 77.そう言えば性別って? 女の子では無いの 78.夜行性? 大体次の日跨ぐ位まで起きてますね 79.ごはんにかけるなら? しそのふりかけがお好き 80.友達多いか? 割と少なめかと 81.一発殴りたい人って居る? イラつく事はあれど、殴りたいまではいかないかな 82.ジェットコースター好き? 絶叫系は無理ーです 83.怖い話は好き? あまり好きではない 84.髪型は何? ほどほどに刈り上げですね 85.アレルギーってある? 特になし! 86.コンビニの具は何選ぶ? 明太子かたらこですね 87.眠れない時どうする? そんな事は無い!横になってればいずれ寝る 88.おでんの具は何が好き? 大根が染みてれば一番好き 89.泳げる? 水泳なんて十年ぐらいしてないので、無理そう 90.見た目に気使う? 見える所は整えるようにしてるつもり 91.自分の顔って整ってるって思う? そんなに目立つ所もないので、可もなく不可もなく的な 92.力強い? そんなに強くないかも 93.滑舌どう? 悪い方ですね、自分から喋るってなると余計に目立ちます 94.歯並びって良い? 後ろに歯が一つあるので、良い方ではないかも 95.自分の体で気に入ってる部分は? 爪は結構綺麗らしい 96.授業中寝たことある? あまりに寝てる人居たので、起きてましたね 97.今まで会った人の中で大切にしたい人居る? 自分が親しいと思ってる人全員ですね 98.人生意外となんとかなるもん? まぁ、ある程度は自分で決めれるともっと楽しいかもしれませんね 99.大人と子供の境界線は? 休みの日に疲れて一日寝てしまったら、それは大人なったなぁなんて思ったり 100.大人になって変わった事は? 人に教える事が増えましたね 101.ギャンブルとかやりたい? ゲームの中ならよくやってます 102.過去に戻りたい? 戻っても何か変えようと思えなさそうなんで、戻らないですかね 103.好きや苦手は顔に出る? 相手によって変えてますが、基本出さないかな 104.我慢してる事ってある? 行った方が良いかなー?と思いつつ、まぁいいやってなるのでそこで割と我慢はぬけてるかも 105.何故小説書こうと思った? 趣味を増やしたかった的な感じですかね 106.趣味は多い方がいい? 個人的には色んな趣味持ってると楽しいですね。別に飽きたら他の事もできるし、久しぶりにやるとまた楽しいの繰り返しみたいな感じで。ただ、時間は足りないかも 107.何故質問108選やろうと思った? 気まぐれだけど、なんか自分を振り返る的な感じ 108.最後に一言? まぁ、単なる自分語りみたいなものなので気楽に見ていただいて、ぶんぶぅん〜がこんな奴なのかってふんわり思って貰えれば嬉しいですね。 とりあえず後編はここまで! 続きはまたいつか………
自分語り!108の質問(前編)
突然ながら、質問100選をやりたくなったのでやります! 質問内容は航の質問108選から、自分で考えたのも少しあるかも? 1.身長はいくつ? 174センチ位ですね 2.体重は? 50キロ行くか行かないか位ですね。色々と心配される事もしばしばあるんですよね。 3.今、欲しいものは? 自分用の作業スペースが欲しいですね。まぁ、掃除やら片付けやらしなければ…… 4.好きな食べ物は? お寿司のえんがわとヒラメ、焼き鳥と軟骨の唐揚げとか好きですね 5.お勧めの映画は? サマーウォーズやバケモノの子、おおかみこどもの雨と雪とか好きでしたね 6.寝る時の拘りは? 部屋を真っ暗にはしない事ぐらいかな 7.得意な事は? 昔はサッカーとバトミントンが得意でしたね、今はどうでしょうか…… 8.苦手な事は? 細かい作業とか苦手ですね 9.将来の夢は? 夢を見つける事が夢です 10.家族構成は? 四人家族で姉がいますね 11.LINEの友達は何人? 20人ぐらい居るけど、実質5人ぐらいですね 12.写真って何枚撮った? 約1200枚程ありました。自分でもこんなに撮ってるとは驚きです 13.好きなお菓子は? じゃがりこのたらこバター味が好きですね 14.動物は好き? 動物園で見るのは好きだけど、触れ合うってなるとちょっといいかなみたいな感じ 15.ごはんとパンどっち派? ごはん派ですね。パンは一つ食べるともういいかなーって感じになる事が多いので 16.行きたい国は? アイスランドですね。名前がシンプルでカッコいいのと、オーロラを生で見てみたいなぁと 17.何歳? 20代ですね、多分 18.あだ名は? ぶんちゃんが多くて、たまにぶんさんとかぶんぶんとかかな 19.スマホゲーム何やってる? 今は東方ロストワード、リバース1999、ブルアカをのんびりやってますね 20.機械とか方向音痴? 機会はあんまりかも、方向音痴ではないな 21.髪染めるなら何色? 暗めの茶色とかいいかも、白とか銀はカッコいいけど自分ではいいかな… 22.すぐ寝れる? 布団入って、30分ぐらいじっとしてれば寝れるかも 23.人見知り? 人見知り寄りだけど話そうと思えば話せますね 24.持病とか怪我したことある? 持病もなく、今も残ってる傷痕もありません 25.好きな季節は? 春と秋ですね。今の夏は中々キツ過ぎる 26.バイトやってる? バイト経験はないですね。一応、社会人で仕事しております 27.好きな歌は? 君という神話、一番好きですね。他はアニメかゲームの曲をよく聞きますね 28.よく買ってるのは? キッコーマンの豆乳シリーズを良く買ってますね。好きなのは紅茶か調整豆乳 29.無人島に一つ持ってくなら? 水とかかな 30.嫌いな人は? 話を聞かないとか、すぐ感情的になる人とか 31.友達にいくらまでなら貸せる? 貸すぐらいならあげちゃう派、5000円ぐらいまでなら 32.綺麗好きですか? 流れが目立ってきたら掃除するかぁ〜ぐらいの感じですね 33.サンタはいつまで信じてた? そもそもサンタは来なかった 34.血液型は? AかBのどっちかですね。いまだに測ってない人です 35.好きな天気は? 雲多めな晴れ 36.反抗期はあった? 反抗したい時は今でもしてますね 37.腹筋割りたい? うーん、別にいいかな 38.お化け見た? インフルエンザの時に幻覚でそれっぽいの見たかもしれん 39.神様は信じる? あんま信じてないかも 40.アニメって好き? 結構好き。最近見たのはリトルバスターズとGJ部ですね 41.漫画で何が好き? 田中くんはけだるげ、スロウスタート、星屑テレパスなどここではキリが無いぐらい好きなの多いですね 42.何歳に戻りたい? 戻っても同じ道を歩みそうなので、今が一番ですね 43.やって良かった事は? 6年ぐらいゲームで遊んでた子と通話した事 44.後悔してる事は? 学生時代に勉強の習慣をつけなかったことかなぁ、今でも苦労してます 45.家族は好き? なんやかんや好きですね 46.三大欲求どれが一番デカい? 食欲、睡眠欲、性欲の順かな。まぁ、ほとんど誤差みたい所はある 47.モテる? 特にモテ期はなかった! 48.尊敬する人は? 自分で創作してる人は尊敬しちゃうかも 49.酒とかタバコってやりたい? 酒はもういいやって感じですね。タバコはしません 50.後編に続くの? もちろん続きます!
あざとく、攻めろ
「好きな相手にはあざとい仕草で攻めろ…ってそう言われてもなー、私があざとく攻めたって絶対からかわれるに決まってるじゃんー!」 私は一人ブツブツ独り言を喋りながら、男を落とすコツ100選と言うなんと言うべきか分からない本を読んでいた なんでこんな本を読んでるかって? そりゃ、好きな人がいるからじゃい! でも、私は自分のスタイルに自信がない!顔はうーん普通だと思うし、胸はまな板も同然、身長も平均よりやや低めで中途半端だ 視力も悪いからメガネもしてる 「はぁぁ、やっぱり恋なんてしなければ良かったなー………」 そんな一人でうなされているとピーンポーンと家のチャイムが鳴る音がした 「おっとっと、はーい今行きまーす」 ガチャっとドアを開けると美女美男が立っていた 「あっ!麻耶ちゃんと……柳君!?なんで私の家に来てるの!?」 「こんにちは、亜由さん」 『おいっすーって亜由さー、今日遊ぶ約束してたじゃんー』 「えぇーと…そういえばそうだったような?と言うか麻耶ちゃん……」 私は麻耶ちゃんにちょいちょいとなんで柳君がいるんやいって耳打ちしたら、麻耶ちゃんが少しニッコリニヤニヤしながらボソッと 『だってさぁ、亜由は柳の事好きなの知ってるからだよ〜?フッ、気付かないとでも思ってたか!』 麻耶ちゃんは少し得意げにドヤッと言ってきて、私ってそんなに分かりやすかったのかな!?と思いつつ、これはチャンスと捉えるべきなんだと心の中で密かに決断をしていた 「所で柳君はどうして私家に来てくれたのかなぁ?あっ、もしかして私に会いに来てくれたとかだったりぃー………」 いやいや!これはなんか恥ずいぞ! ちょっと本の通りにやってみたら、思ってた以上に恥ずいなこれ! で、でもこの質問をした勇気ある私!凄いぞ! 「うーん、まぁあながち間違いではないかな〜なんてねー」 「うぇ!?冗談やめてぇ……」 私は冗談でも嬉しさのあまり恥ずかしくなって、このままでは私が先にやられてしまうと思ったので、さっさと家に上げよう! 『亜由……さては私の貸した本読んでるなぁ?フッ、やっぱ亜由は可愛いぜ…』 麻耶ちゃんが何やらブツブツ独り言を言ってるのはさておき、私は二人を家に上げたのだが… 『おっ、ここが亜由の部屋かー、って何扉の前通せんぼしてるのかなぁ?』 「麻耶ちゃん!ちょっと良いかな?柳君は一階のリビングで待ってて!」 柳君は「ゆっくりで良いからねー」と落ち着いた声で一階に戻ってくれた 『で、部屋を見てみれば………』 「え、えへへ……」 まさか柳君が来るとは思わなかったので、私の部屋は荒んだ状態になっていた 漫画は雑に置かれ、下着らしき物がそこら辺に転がっていた 『……こりゃ、亜由の部屋は無理そうだね』 「ごめんね麻耶ちゃん、今日はリビングで良いかなぁ?」 私はちょっと潤んだ感じの声で麻耶ちゃんに言った あれ、今の私ちょっとあざとかった? 『そうだねー、柳を待たせるのもあれだもんねー』 そんなこんなで私の部屋は諦めて、リビングで遊ぶ事にしたのは良いんだけど… 「zzz……」 「柳君!?寝ておられる…」 『あー、そういえば柳昨日サッカー部の試合あったんだっけなぁー、結構疲れてるのかもねー』 ん?麻耶ちゃん、貴女やけに柳君の事を知っておられるなぁ? まさか、柳君の事好きなのかな!? 「ねぇねぇ、麻耶ちゃん!実は柳君の事好きなの!?」 私は思った事をまんま口に出していた でも、私だって柳君の事好きだからここでちゃんと聞いておきたいと思ってる! だって、一番の友達だからね 『えっ、柳は昔からの腐れ縁みたいなもんだし今更そんな感情出てこないよー、それに私は亜由の事が………』 「私の事が…?」 『……あー、うん、実はさ亜由の事結構好きなんだよなぁって……そのー、だからさー、もっと仲良くなってさー、いずれはき、キスとかしたいなぁなんて……ごめん、聞かなかった事にして!!』 麻耶ちゃんのまさかの発言に私は口が開かなかった 友達として嬉しい気持ちはあるのだけど、麻耶ちゃんの好きは友達以上の好きなのだと私は思った 「え、えーとこれは凄く嬉しいなー……でも、私は柳君の事が好きだしなぁ……」 『……そうだよね!亜由は柳の事好きなんだもんね!……私が諦めた方が良いに決まってるよね!』 麻耶ちゃんの言葉は心配かけない様に元気よく喋ってくれているが、どこか寂しさが見え隠れしている気がした 私もここで曖昧にしてたらダメだと思い、意を決して言う 「で、でも!麻耶ちゃんの事だって柳君と同じぐらい好きなのは変わりないからね!でも、それでもやっぱり私は柳君の事が好き!だから、気持ちには答えられない…」 『……やっぱり、亜由は柳の事相当好きみたいだね、でも嬉しい!私の事も好きって言ってくれて!だからさ、私亜由の恋、応援するから!』 麻耶ちゃんはどこかスッキリした声でそう言ってくれた 私もこの気持ちを忘れずに、絶対柳君を落としてみせる! 『あっ、でもその前に…』 私が柳君絶対落としてみせる!と意思を固めたのも束の間、私の頬にチュッとキスをされてしまったのだ 「ウェ!?麻耶ちゃん、恥ずかしいよ!」 『ふふーんだ!私だって亜由の事好きなのは変わらないんだからさ!これは、私の今の気持ち!』 そう言ってニヤニヤ笑いながら、でも凄く嬉しそうな表情をしてる麻耶ちゃんを見て思う これがあざといって奴なのかなって 「………柳君、実は起きてるんじゃないの?」 「………二人とも可愛くってつい寝たフリしちゃった、ごめん……」 柳君はずっと起きていた そして、今までの会話は全部聞かれていた 「……そっかぁ、柳君はさぁー、麻耶ちゃんが私の事好きなの知ってたのー?」 「まぁ、麻耶の反応や表情を見る感じ好きなんだろうなぁとは思ってたけど、まさかここまで百合百合してるとはね…………ふぅ」 その時の柳君の表情は申し訳なそうに見えて、凄くニヤァと顔が歪み、嬉しそうだった 「柳君?顔が凄くニヤニヤしてるけど、あんまり女の子同士の会話を盗み聞きしちゃーダメだよ!だって私は柳君の事好きだから!」 「…嬉しい気持ちもあると思うけど、僕としては二人で百合百合して欲しいなぁ……なんて」 私の好きな柳君は百合好き男子みたいだった これは落とすには中々骨が折れそう…… 『ちょっとー!?二人してコソコソ話さないで私とも喋ってよぉー!』 私の恋は果たして成功するのやら………
官能小説はお好きですか?
放課後、教室に居残りで残っていた僕 隣の席の仁田さんはまだ残って本を読んでいる 本を読んでいる時の仁田さん… にやけてて可愛い 「ねぇ、仁田さん。良い顔してるけど、なんの本読んでるの?」 「ふへぇ!?いやぁー、そんなに良い顔してるかなぁ!?ってオーバーリアクションでごめんね矢守君…って本だっけ、この本はねー………恋愛小説みたいな感じだよ!」 何故か妙な間があったような気がするけど、気にせいだろうか そもそも普段も隣の席ってこともあるし結構話す方だと思うけど、こんな驚かれたのは初めてかもしれんない 「恋愛小説かー、実は僕も読むんだよねー、これ」 「わぁ〜、矢守君も読むんだねぇ、どれどれぇ………えっ、ちょ、こ、これって!」 そう、僕は大の官能小説好きなのである 「官能小説なんだけどねー、でも決してやましい気持ちで見てるとかじゃなくて一つの恋愛小説として凄く完成度が高くてねー…それで僕はこう言う恋愛とかした事ないからさぁ…なんと言うか憧れみたいな的な…」 あっ、少し一人語りし過ぎてしまっただろうか それにさりげなく恋愛経験がない事まで言ってしまった… 「へ、へぇ〜!確かに恋愛小説として見たら結構見応えがありそうだね!………それと私も恋愛経験ないから……」 「…………(気まずい!)」 この沈黙の中、仁田さんは少し小さな声でもぞもぞと言う 「わ、私達さ二人とも恋愛経験ないのであればさ……恋人みたいなことしてみない…?」 仁田さんはどこか恥ずかしそうながらも、何か顔がにやけているような気がして僕はつい口に出してしまった 「仁田さん、可愛い顔してるよ…」 僕は顔を赤らめながらも少しにやけている仁田さんに思った事をまんまいってしまった あぁ、恥ずかしぬー! 「えぇ!急に可愛いとか言わないでよ!……でもさ、私さ、恋人みたいな事に憧れというか興味があるのは本当だからさ、だからさ…」 その時、仁田さんが僕の机にぐぐっと近づいてきて、手を握ってきた それも恋人繋ぎでだ 「!?仁田さん!?それはちょっと早いのでは!」 「ふ、ふふ、手握っちゃった…それも恋人繋ぎで…でも良いよね?矢守君も私も恋愛経験ない同士さ」 仁田さんの頬はほんのり赤らめているが、それ以前に顔が凄くにやにやしていた 「私も矢守君も官能小説好き同士、もっといけないことしちゃうのも良いね……ふ、ふふふ」 「い、いけない事ってここ学校だから、なんというかもう少し場所を考えた方が良いかなぁ〜、なんて」 僕が少し引き気味に話してみたものの、仁田さんの表情は変わらない 「えぇー?矢守君、そこは空気読んで欲しいなって思うよ?でもぉ、もう逃げるとかないと思うけどなぁ」 仁田さんは大きく口を開けて話す 「今から、官能小説みたいな事いっぱいするからねー?一緒に楽しもうよ……」 僕はその場の空気に流され、背徳的な放課後を過ごしてしまった…
女装だなんて気づかない!
夏、今日は物凄く天気が良く暑い でも、こんな日でも私の友達はいつも可愛い 「あー、暑くて溶けちゃいそうだよぉ霧葉ちゃんー」 「う、うんそうだねー、私も溶けちゃうかもー」 霧葉ちゃんは私と違って落ち着いた感じの子なんだけど、冗談言い合ったりと結構話しやすい だけど、体育の授業で着替える時とかも体操着を下に着てきたりしてるし、プールの授業ではいつも見学してるしで何かと不思議に思う所があったりする まぁ、女の子だし知られたくない事とかあるよねー 「…夏目さん、何か考え事でもしてるの?良ければ聞くよー」 「んー、あー大丈夫だよ!てか、さん呼びは前からいいって言ってるじゃんー!」 「そ、そうだっねー、でもちゃん呼びは恥ずかしいからさ…」 「夏目、って呼び捨てで呼んでも良いかな…?」 一瞬、低音の声で呼び捨てにされたと感じてしまった私は何故か心の少しドキドキしていた 「………えっ!やだなぁ、夏目って呼び捨てでも構わないよぉ!むしろゾクっ…じゃなくて親友って感じがして良いね!」 「そう…?じゃあ、夏目ってこれからは呼ぶね…!」 私はなんでドキドキしてるんだろう、もしかして百合に目覚めてしまったのか!?いやいや、それはあかんだろ夏目よ そんな自問自答をしていると後ろから声をかけられる 『うっす、夏目と霧葉』 「ゲッ!出たなぁうちの可愛い霧葉を狙う男!雅也!」 『おいおい、いつも言ってるけど霧葉とは幼馴染なだけで特に恋愛感情は向けてないつーの』 「いつもそんな事言ってー、霧葉は私が貰うんだからね!」 「……な、夏目、それは恥ずかしい、かもしれないなね…あはは」 『はいはい、ご幸せにーって事で霧葉借りてくからー』 「あー!ちょっと待ってぇ!」 『言っとくけど、着いてくんなよー』 そんな感じで二人はスタスタ何処かに行ってしまった…そういえばいつも着いてくんなよって言ってるけど、なんか怪しい… 私は好奇心に身を任せこっそり着いて行った 「ここは…図書室かぁ」 着いたのは図書室、中に入って奥に進んだ時 私の目の前には衝撃的な事実が待っていた 「えっ、霧…葉ちゃん?なの?」 「……ごめんね夏目、実は私……男なんだ」 まさか、霧葉ちゃんが男だったなんて だから、あの時呼び捨てにされてドキドキしてしまったんだろぉ 『あー、まさかこっそり着いてこられてるとは…この際だから霧葉、お前の気持ち伝えとけよ』 「…うんそうだね、夏目!」 「は、ハヒィ!?」 「私さ、夏目の事前からずっと好きだったんだけど、中々面と向かって話すのが恥ずかしくてさ、元々女装コスプレとか好きで女の子としてなら話せるかも!って思った訳なんだよね…どうかな女装とか失望しちゃったかな…」 えっ、霧葉私の事好きだったの てか、女装してまで私と話したかったの どんだけ私の事好きなの!? 「あっ、あっ」 「えっ?夏目…、大丈夫…?」 その日、私の中で何かが目覚めた音がした
口に出ちゃう赤面少女
私には気になる人がいる でも、その人を前にするとつい顔があかくなってしまう だから、まともに話せないとおもってたんだけど、親友の梨恵ちゃんの情報によると 『うーん、ちょっと言いにくいけどねー、実はむーちゃん無意識に声に出ちゃってるんだよ〜』 「えっ!そうだったの!私なんて言ってた!?」 『そーだねー、例えばねー、「あー、田名くんの顔が綺麗過ぎて直視出来なぃよ〜」とか、「田名くんの下半身から上半身、いや体が完成され過ぎてて興奮しちゃうょ〜」とかいってるよ〜?』 「うぇー!?私はなんて事を無意識のうちに言ってしまっているのぉ!そんな事言ってたら田名くんに変態のレッテル貼られちゃうよぉー!」 あー、シニタイー、恥ずかしぬー無意識って怖いー、もうやだぁぁぁ… 「うわぁーん!梨恵ちゃぁぁん!」 『よしよーし泣かないでむーちゃん』 私はあまりの恥ずかしさに梨恵ちゃんの胸に抱きついた ………でかくて温かい………気持ちいい……… 「はっ!気持ち良くなってる場合じゃない!」 トントン 不意に肩を叩かれたので振り向く 「楽しいそうだね、僕も混ぜて欲しいな」 田名くんだ、えっ、田名くんだ 「………あっっ、その、田名、くん、こんにち……」 フシュー 私は赤面する余り体から空気が放出された 「わわ!六木さん大丈夫!?保健室行く!?」 『あらあらー、むーちゃん顔真っ赤だぁ、もう田名くん駄目だよぉ?恋する女の子に不意に触ったりしちゃーね』 「ご、ごめんまさかこんなに驚くとは思わなくて…」 あー、田名くんが私に謝ってくれてるのか… 今日は素晴らしい一日だよ… そう思っていた矢先に無意識に口が動いていた 「田名くぅん…あぁ、少し落ち込むその顔………好きぃ…好きだよぉ…」 「えっ!六木さん急にどうしたの!?あわわ…僕のせいで頭がおかしくなっちゃったのかな、とりあえず何か飲み物買ってくるね!」 田名くんが私の為に飲み物を…ってあれ?なんか田名くんの顔がほんのり赤いような………まさかぁ、気にせいだよね…… 『…田名くんも本当はむーちゃんの事好きだからあーやって向こうから話しかけてくるんだもなぁ、二人とも可愛いなぁ…』
二人は動じない
ピーンポーン 「はーいって、矢恵か…おはよう」 「おはよう、ユウ君、さぁ学校に行こう」 矢恵はそう言うと同時に腕に抱きついてきた ムギュ… 「……矢恵、あんまベタベタくっついて来んなよ、胸が当たってるぞー」 「大丈夫、だって当ててるから、どう?気持ちいいでしょう〜、ふふん!」 「あー、まぁ柔らかくて気持ちいいはー、このまま学校行くのもいいかもなぁ〜」 「ふーん、じゃあこのまま学校いこっかー」 キーンコーンカーンコーン 「ふぅー、何とか四時限終わったー」 「ふふん〜、ユウ君ご飯食べようか」 「おっ、そうだなぁ〜っておーいカイも飯食おうぜー」 『おっけー、じゃあご飯食べましょうかユウと矢恵さん』 こいつはカイで基本この三人で良く飯を食っている訳だが… 「出たなカイ君、私とユウ君の輪に入るもの!ユウ君を寝取ろうとしたって無駄なのよー」 「おい、矢恵」 失礼な事を言う矢恵に一発デコピンを喰らわせてやった 「痛い…けどまだまだ甘いよユウ君」 「ほぉ?甘いか…じゃあもっとキツいのを食らわせてやらぁ……!」 グリグリと矢恵の髪をボサボサにしてやった 『ユ、ユウ?その辺にしとこうよー、矢恵さんは女の子なんだよー!別に僕は気にしてないからさ!そりゃ、ユウの事は友達として好きだけど…』 「…カイがそう言うなら見逃してやるか、矢恵もちょっとは発言に気をつけろよー」 「へーい、ユウ君分かったよ〜、お詫びにぎゅーしてあげるからねー」 ムギュ… 「ちょ、おい!そっちはカイだぞ!」 「えー?ってありゃまじだー、ユウ君以外の男の子にぎゅーしてしまったー…」 『あ、あわわ…柔らかい何かが当たってるよー、恥ずかしいよ矢恵さん!』 カイ、お前は男だろ?どうも女の子らしさがあるんだよなぁこいつは 「矢恵ー、早く離れろって!カイが気持ち良すぎて気絶しちまうぞー」 『ちょちょっとユウ!誤解を生む言い方やめてよー!別に気持ち良く無くもなかったけどさ!』 「わりぃわりぃ、冗談だってカイ」 「………私を置き去りにして男同士でいちゃつかないでー?ユウ君」 「おーそうだな…っていちゃついてないわ」 やや嫉妬?してるかと思ったけど、矢恵は全然表情を変えていなかった。 少しぐらい可愛い所でもあるじゃんと思いたかったり、そこも矢恵の魅力なのかなと俺はそんな事を考えていた 『…ちょっと思ったんだけどさ、ユウと矢恵さんは付き合ってないの?ねぇ、どうなの!』 カイが表情をニコニコしながら質問してきた。 いや、恋バナ好きなのかカイちゃん…もう女の子になっちまえよ… 「ふふん、私とユウ君は付き合うどころかそれ以上の関係にあるんだよ、ね?ユウ君」 「おい、あんまり冗談をペラペラ口にするんじゃありません!カイは純粋無垢な少女なんだから信じちゃうだろぉ?」 『ちょっとユウ!それは聞き捨てならないよ!』 「おぉ、わりぃわりぃ冗談だよー」 「……………まぁ、二人の仲がどれだけ良くても私はただユウ君にムギューしてあげるだけだからさ、それに…」 矢恵は無表情で口にする 「カイ君は男の子、私は女の子、この差はあまりにも大きい壁だから、ユウ君はカイ君にはドキドキ出来ないよ…だから私で…」 矢恵が何やら小さな声で言っているようだが、俺には聞こえない ムギュ… 「おい、何回もくっつくなって言ってるだ…」 その時、俺は矢恵の表情がほんの少し笑っているのを見た なんだ、笑えるじゃんと思いつつ 「…可愛いじゃん…」 「えっ、ユウ君今可愛いって言った?言ったよね?…ユウ君が、デレた」 「う、うるせぇ!大体矢恵もまんざらでもなさそうな顔しやがって!顔で歪んでるぞー」 『本当だー、矢恵さん顔ニコニコしてるよー』 「ちょ、二人して顔近づけないでよ…」 「へっ、あーあ可愛い顔しやがってよー」 「……先にデレたのはユウ君なのを忘れないでね」 『まぁ、確かにユウのほうが先だったもんねー』 「そこは言わんでいいだろ!」
少女漫画脳な俺
ブー、ブー スマホのアラームが部屋に鳴り響く 「うぁー…今何時だって、8時ィ!?やべぇ学校行かなきゃー!」 俺はバタバタと準備をしようとしたその時 「…兄さん、今日はお休みの日ですよ」 「えっ、またまたぁ〜そんな訳…って土曜日かよ!」 「はぁ、相変わらず騒がしい人ですねまったく」 「あはは…朝からすまんなぁ美琴」 この子は妹の美琴、割と冷静でたまにズバッというけどよく出来た妹だと俺は思っている 「あら?兄さん、この漫画は…」 「んー?あー、それは少女漫画だよ」 「少女漫画ですか、兄さんは少女でも無いのになんで持っているのですか?」 あー、昨日夜遅くまで読んだ少女漫画を置きっぱにしてたのは甘かった、だが見られたからには黙ってはいられんよなぁ! 「確かに俺は少女とは程遠いが、別に男だからって見ちゃダメとかは無いだろう〜?何せ、俺はこの少女漫画の知識を糧に彼女を作りたいんだよ!」 「はぁ、兄さんに彼女出来るとは想像をつきませんね、そもそも漫画と現実は全然違うのですよ?女の子の友達も居ない兄さんには叶わない願いですね、まったく」 あのー、美琴さん?そんなボロカスに言わなくても良いのではないですかねー…普通に落ち込むよー? 「…確かに俺は恋愛経験、ましては女性と話すことすらほとんど妹か母さんだけだしなぁ、少女漫画の知識はあっても実践で使えなければ意味はない…どうしたものか」 すると美琴が何やら小声で 「……そ、そんな可哀想な兄さんに私が実践相手になってあげても良いのになぁ〜…ふん」 「しょうがない、母さんに実践してみるか!?」 その発言に美琴は「は?バカなの?アホなの?キモいよ?兄さん」とズカズカと暴言を吐かれているが問題ない、何故ならうちの母は… 「あら〜?二人とも何してるの〜?お母さんも混ぜて欲しいなぁ」 そう、美琴とは違い母さん、琴音さんはほんわかした雰囲気ながらノリが良い女性なのだから! 「母さん!よく来てくれた!妹よ、見とけよ…これが俺の生き様だ!」 ドンっ!と俺は母さんに向かって壁ドンらしきものをしてみせた 「キャッ、もう航くん?そんな急に壁ドンなんかしてきてびっくりしちゃうよ?でーも、強引なのは私ィ、嫌いじゃないよ?はーい、ぎゅーしてあげるね〜」 俺が壁ドンして決め台詞でも言ってやろうと思ったら、まさか母さんに抱きしめられるなんて…しかも柔らかいものが当たってるし、これも悪くないかも… 「母さん…いや、琴音さん。好きだ!俺と付き合ってくれないか?」 「まぁ、航くん!こんな私で良ければ喜んで!これから末永くよろしくね?」 流石は母さん、こんな茶番みたい劇に付き合ってくれるなんて器が広いお方なのだろうか…妹よ、どうだ!俺の少女漫画脳の実力を!? 「…………何家族でいちゃついてるんだか、はぁ馬鹿馬鹿しい、お母さんも何を本気にしちゃってさぁー、ちょっと胸がデカいからってあんまり調子に乗らない方がいいと思うけどなぁ、大体、いつも兄さんの相手してるのは私なのに、何で実践を私じゃなくてお母さんなのか、兄さんは私のものなのに…」 妹が何やら凄いスピードで言葉を発しているが小声のせいであまり上手く聞き取れない 「お、おーい?美琴さんやー?どうだ俺の実力はー」 「………うっさい、兄さんは私だけのものなのに…いつも相手してるのは私なのに…なんでお母さんに浮気してるか…兄さん?覚悟してね?ふふ、ふふふ………」 「えっえっ、何美琴?ちょちょ待ってー!!」 「あらあら〜、美琴ちゃんったら嫉妬心剥き出しになっちゃった感じねぇ〜、私はこれで失礼するね〜?後はよろしくねー、航くん」 「えー!母さん待ってよ!この状況をどうしろとぉーー!」 その後、何やかんやあって妹に色々な初めてを奪われてしまったり?とにかく責められ続けたうちに眠ってしまっていた……… 「………うぁー、今何時だぁ?ってうわ!?」 「んぅー?あっ、兄さん…おはよう?」 「あ、あぁおはよう妹よ、てか何で俺の布団に居るんだ?」 「あれ、私いつの間に…ごめんね兄さんすぐ出るね」 「まぁ別に構わないけど、昨日の夜何があったか思い出せないなぁ…うーん」 「………そっか、まぁでも思い出せないくてもさ……」 また思い出させて一生忘れないようにしてあげるからね?兄さん……
白石さんのお友達
キーンコーンカーンコーン 学校のチャイムが鳴る 聞き慣れた音が聴こえるとクラスメイト達は帰宅の準備をする 「起立ー、礼!さようならー」 先生の号令が終わり、皆んなが帰って行った中僕は、風紀委員の部室に行こうとしたその時 「黒川君ー!」 何やら呼ぶ声が聞こえる方に体を向けると 「君は確か…誰だっけ?」 「えー!あたしだよー!きぃの友達の"秋津ほまれ"だよ!」 あぁ、そういやきぃにこんな友達居たっけかうっかりしてました 「秋津さんか、急にどうしたの?」 「もぉ!前々から言ってるけど、あたしのことはほまれ!で良いから!名前で!」 この子、正直きぃとは違う感じで結構苦手なタイプかもしれない 「ほ、ほまれ…」 はぁ、あんまり名前呼びはしたくないんだけどなぁ… 「それで良いんですよ!それで、今日の放課後時間空いてますか?」 「えっ、まぁそうだなぁ」 別に風紀委員は毎日行くとかそういうのは無くて、割と自由、なのも風紀委員としてどうなのやら… 「うん、僕で良ければ付き合うよ」 「えっ!付き合うって!もぉ!からかわないで下さいよ!」 うん、なんかテンションが変な子だなぁ疲れそうだ 「それで、何をしたいの?」 「あたし、勉強が苦手で…一緒にやってほしい課題があるので、良いですよね!」 「あぁ、課題ね。じゃあ、図書室でも行く?」 「うん!じゃあ行こ?黒川君!」 変な子ではあるけど…悪い子ではなさそうでよかった 「…ジッー」 何やら視線を感じたような気もするけど、まぁとりあえず保留で ーー図書室 「それで、ここはこの公式を使って…」 「ふんふん、なるほど、あっ!出来たぁ!」 「うん、良い感じだね。じゃあ、次はこの問題を…」 「ねぇ、黒川君。あたし飽きちゃったなぁ、休憩しよ?」 「えっ、せっかく問題分かったのにもう休憩?まぁ、時間はあるしゆっくりで良いか…」 飽きるのが早すぎるだろ!と言うのは辞めておこう、うん辞めておこう 「所で…黒川君。あたしこんな物をご用意したんだよ!じゃーん」 「これって、ポッキー?何でまた…」 いかん、何か嫌な予感がする 「何でってー?それはね…こうするためだよ!」 彼女が何やら口にはむッとポッキーを咥える あぁ、この展開って絶対あれじゃん 「…あのー、まさかポッキーゲームしようとか言わないよね?」 「えー!何で分かったんですか!そんなにあたしとしたかったって事ッ!キャ!」 やっぱりか、まぁお約束みたいなものだし ポッキーと言ったらポッキーゲームを連想してしまうあたり、僕もまだまだだなぁ笑 「さぁ、黒川君!もう片方も咥えちゃってよ!さぁ!」 彼女の性格上、やらなきゃ引いてはくれないだろう、まぁすぐ折ってしまえばいいや、たかがポッキーゲーム 「じゃあ、お言葉に甘えて…はむッ」 「キャー!黒川君の顔が目の前だー!やだぁ!でも、あたしはこんな所では止まらないよー!」 マズイ!思った以上にためらいなくボリボリ迫ってくる!早く折らなきゃ… 「…ッ!パキッ!」 あれ、先に折られた…? 「あー、折れちゃったかー残念残念ー……///」 「まさかそっちから折られるとはね、あんな勢いよくきたもんだからびっくりしたよ、あはは」 なんか照れてる?なんて、少し頬を赤めた彼女にそんな言葉をかける事はしないでおこう… また、面倒ことになりそうだしね 「…ポッキーゲームはこの辺にしときますかねー、えへへ…」 さっきまでは活発な元気娘だったのに、一気に萎んだな…まぁ、うるさくなくて良いけどね 「…ジッー」 何やらずっと見られてるようだ、そろそろ気づいたあげた方が良いかな 「そこに誰か隠れてるなら出てきた方が僕としては嬉しいのだけど〜」 ガラガラッ! 扉の開く音がしたと同時にそこには思わぬ人が居た 「えっ、きぃ?」 「…何を…」 「えっ?何を…」 その時、きぃはそこそこの音量で 「何をしてるんですかぁーー!ふーん!」 「ちょっときぃ、落ち着いて!これは別に深い意味とかはなくてだね、ねぇ、ほまれ?」 「そ、そうだよーきぃ、別にただあたしが黒川君とポッキーゲームしたいーって言っただけだから!あっ!あうぅ///」 何を照れているんだ、それでは余計怪しまれてしまうではないか!いや、怪しい事なんてしてないし! 「…ほまれちゃんも満更でもなさそうに照れてるし…こうなったらー…」 何か嫌な予感と同時に、少しドキドキしている僕がいる 「私ともポッキーゲームやるよー!蓬ぃ!覚悟しろぉー!」 「え、えー!勘弁してよー!」 僕はこれ以上騒動が大きくならないようにその場から逃げたのであった… …本当はしたかったなんて言わないお約束 終わり