わたがし
2 件の小説それでも貴方が好きだった。第2章
思えば、初めて貴方と出会った8年前の5月23日が始まりだった。 小学1年生の時の昼休みに貴方が外で友達と笑いあいながら歩いているところを見かけて胸が高鳴った。 笑った時の目元、ハスキーな声、少し茶髪がかったサラサラの髪、全てが保育園の頃の初恋の男の子に似ていたからだった。 だが私は保育園卒業と同時に他の市に引っ越すことになり、初恋の男の子に想いを伝えることは叶わなかった。“伝えたら全て終わりなんだ”と自覚するのが怖かったからだ。後悔していた矢先、貴方に出会った。 名前は「りく」というそうだ。りくを見かけたその日からずっと私の頭には、りくがいた。 だが私は学年で1番太っていた(40kg)から、りくの目に映ることは一度たりともなかった。 だから私は必死にダイエットを頑張った。『食事制限、間食一切無し、お菓子を絶対に食べない、運動を毎日3時間かかさずする』辛かったがこれを徹底的に守り抜いて頑張っていった。全てはりくの目に映るためだった。 すると頑張った甲斐があってみるみる痩せていき、身長も伸び、-10kgの減量に成功した。
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それでも貴方が好きだった。第1章
今はもう好きじゃないけど、ふとした瞬間に『あの人のことが好きだったな。』と思い出してしまうことはありませんか?私は数えきれないぐらいあります。 今から“あの人”のことをゆっくりと話していきますね。このお話の中での“あの人”の名前は「りく」(仮)にしたいと思います。 これは私が実際に経験したお話です。
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