それでも貴方が好きだった。第2章

それでも貴方が好きだった。第2章
思えば、初めて貴方と出会った8年前の5月23日が始まりだった。 小学1年生の時の昼休みに貴方が外で友達と笑いあいながら歩いているところを見かけて胸が高鳴った。 笑った時の目元、ハスキーな声、少し茶髪がかったサラサラの髪、全てが保育園の頃の初恋の男の子に似ていたからだった。 だが私は保育園卒業と同時に他の市に引っ越すことになり、初恋の男の子に想いを伝えることは叶わなかった。“伝えたら全て終わりなんだ”と自覚するのが怖かったからだ。後悔していた矢先、貴方に出会った。 名前は「りく」というそうだ。りくを見かけたその日からずっと私の頭には、りくがいた。
わたがし
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初めまして。学生のわたがしです。 小説を読むのが趣味で、もしも自分も書けたら...と思い、このアプリを始めました。皆さんよろしくお願いします。