天宮可夢偉🕊🤍
30 件の小説君が好きだから
勉強も、運動も、人間関係も もう全部疲れた。 それでも、毎日何事もないように振舞って、 一人になってから気づく。 あ〜なんで平然と過ごしてるんだろ。 この繰り返し けれど、誰かと一緒にいるのは楽しくて、ずっと笑えてる。 私が一番ツラいと思うのは、「好きな人」の話題。 学生には付き物。して当たり前の会話。 でも、私は学校で好きな人をつくらない。 きっとできない、絶対できない。 なんせ私はもう好きな人がいる。 だけど、その人はみんなには言えない。 現実的ではないから。 だから私は精々、友達の恋を応援して、全力でサポートするだけ。 あの人良くない?と言われても、 自然と流すのが精一杯。 このまま誰にも言わず、隠し通す。 高校1年生 春は来ずとも、青春を謳歌する。
自業自得
受験生 勉強に追われ 後悔中 ←詳細 受験日が近づくにつれて焦りを感じつつ、すぐ娯楽に逃げてしまう自分に苛立ちを覚える今日この頃 もっと勉強しておけばよかったと後悔してももう遅い。 過去は変えられん。これからどうしていくかだ。 受かりたいのならば必死に勉強するのみ。 己の弱さに打ち勝つべし。
狐独
コンコンッ 目が覚めたのは狐が鳴いたから。 重い腰を上げて音がした方へ向かう。 誰が来たのか、私の屋敷には滅多に人は来ない。 ドアを開け、外を見ると、そこには誰もいなかった。 悪戯か。と独り言を洩らし、家の中へ戻った。早速、朝食にしようと台所へ立ち、手を動かす。 卵を火にかけてかき混ぜ、ウインナーに焼き目をつけ、皿にレタスを盛り、スープとパンも。 立派な朝食、「スクランブルエッグ」の出来上がり。 いつもの朝食。味の感想も言わなくなった。淋しい老人。 朝食を食べ終え、片付けを始めようとした刹那。 コンコンッ 聞き覚えのある音。また悪戯かと思いながらもドアを開けた。 目の前に立っていたのは紛れもない。 「狐」だった。 私は状況が理解出来ず、目を見開いたまま突っ立っていた。そんなことも気にせず、その狐は家の中へ入り込んだ。 それに驚き、固まっていた身体が動き出す。 「ぉ、おいっ!」颯爽と後ろを振り向き、狐に声をかける。 振り向いた先に狐はいなかった。まずいと思い、すぐに探し始めた。 手を叩きながら、狐や〜 と。 疲れて、一息つこうと椅子に座った。 次の瞬間、風呂場に繋がるドアから影が見えた。 ハッとして、すぐさま向かう。 勢いよくドアを開け、こらっ!と言う前に、驚きを隠せず尻もちをついた。 そこに佇んでいたのは、先程よりも遥かに大きい姿。後から、顔を見せたのは尻尾だった。 しばらくして、尻尾がおかしい事に気が付いた。さっき見ていた尻尾の後ろにもう一本見えた。後ろに回り込むと、確かに幾つか尻尾があった。数えると、狐が口を開いた。「見ての通り、九本の九尾です。」 こりゃあたまげた。狐が喋ったではあるまいか。 驚きのあまり、声が出なかった。 だが、今日は用事があるので家を空けねばならない。私が出ていく時間までにこの狐を出ていかせねば。 説得できる訳もなく、あっという間に時間が経ってしまったではないか。 仕方なく放って出て行こうと思ったら、「それじゃ、邪魔したね。」と言って共に外に出た。 なんだ、気の利くやつだな。と思いながらも私は家を後にした。
イラスト描いて欲しいです
私の力では描けないので、どなたかイラストを描いて欲しいです! イラスト条件(?) 女の子 白狐イメージ 白髪ロング 赤い眼 (人の耳無し) 巫女の服装 可愛いより綺麗 描ける方良ければお願いします!
風を待つ
夏の空、夏の太陽、夏の雲、夏の花、夏の海、夏の緑。 全てが儚く、視線を占領していく。 釘付けで手も足も出ない。 でも、目で見えているものだけが美しい訳では無い。 目に見えないものも儚く、美しい。 夏の風に揺られ、木々は囁く。 刹那に私の心も揺れ動く。 風は全てを動かすのだろう。 木々も、水面も、花も。 あの子の髪も、心さえも。 風は吹き流れ、全てを揺れ動かす。 あの子に届くまで、風の中で叫ぶ。 これまでも、今も、これからも。 これからずっと先まで。 私は待つ。 風を待つ。
結晶
女の子はいつだって、綺麗で、可愛くて、凛々しい存在だ。 女の子はいつだって、お洒落で、上品で、気遣いができる。 なんて、御伽噺の世界でしかない。 女の子がいつだって、そう見えるのは、頑張っているから。 目に見える女の子たちは、努力の結晶。 いつだって、女の子は頑張ってる。 社会の圧力に負けないように。 自分の意思と人権を尊重できるように。 でも、どれだけ頑張っていても、認めて貰えない時がある。 さぞ、つらかろう。悲しかろう。 どうも、女の子は弱く見られがち。 助けがないと、何も出来ないんだと。 そんなことは無い。 そんな訳があるはずがない。 人の努力を知らない奴は、全部、可愛らしいだとか、か弱いだとかで片付けようとする。 有り得ない。 これを読むのが女だろうが、男だろうが関係ない。 女の子の努力を無駄にしないであげて欲しい。 もちろん努力してるのは女の子だけじゃない。わかってる。 男の子だって、日々成長しているのだろう。 でも、ただ1人でも馬鹿みたいなことをすれば、同類だと括り付けられる。 有り得ない。 それでも、努力をすること、諦めないで欲しい。 頑張れ。誰かのためじゃない。 自分のため。
ラムネの心臓
『噴水みたい』 高校生の時、いつの間にかひとを好きになっていた。 私は、毎日彼と帰っていた。彼はラムネを開けるのが上手かった。 なんやらコツがあるらしい。ビー玉を落としたあと、数秒間は手を離さないようにする。教えてもらってやってみたら、勢いにびっくりして手を離してしまった。 泡が噴き出して、噴水のようだった。 「ビー玉って…心臓みたいだね。」 私は何故かホッとした表情で、そんなことを言った。彼は「心臓…?」と謎めいた。 でも、私はその時何も応えなかった。 あんなことになるなんて… 『昨日午後。祇絃高等学校に通う、緋駿 澪さんが下校中、車に撥ねられ病院に搬送されましたが、今朝、死亡が確認されました。』 信じられなかった。祇絃(かみつる)高校に通っていた私と彼。 緋駿 澪(ひだか りょう)は紛れも無い。彼の名前だった…。 なんでよ…なんで彼があんな目に遭わなきゃいけないの…。なんで彼なの。なにか悪いことでもした?せめて私だったら…。私が代わりに…。 その日から眠れない。彼を思い出してしまって、眼には雫が溜まる。瞬きをした瞬間。脳裏に焼き付いた、ラムネの噴水。 『ビー玉って…心臓みたいだね。』 私の言葉に疑問を抱いた彼に対して、私は何も応えなかった。訳があった。 彼は将来、心理学者になりたいと言っていた。彼なら私の気持ちを汲み取ってくれるんじゃないかと思った。だけじゃない。 いつか。彼にも同じ気持ちになって欲しかった。 私の気持ちや考えを知るんじゃなくて、本当に同じ景色を眺めて欲しかった。 でも、もう叶わない。彼はもうここにはいない。 「お願い…。せめて天国に行って、本当の私の言葉の意味を考えていて欲しい。我儘かもしてないけど、私があなたに色んな景色を見せるから。目を離さず、見守っていて……。」 泣きながらそんなこと言った。聴こえないのに。 あれからもう、十年。 私は結婚して、家族ができた。子供が三人もいる。 夏祭りで娘が、「なにあれ…?あれ飲みたい!」と言った。視線を向けた先にはラムネ瓶。いいよ。と微笑んでから買いに向かう。 「これね、ラムネっていうの。覚えておいて…?」 「…うん。わかった!」 「ラムネって開け方にコツがあってね。こうやって開けるんだよ。」 私はあれ以来ラムネを飲んでいなくて、久しぶりだったので、勢いに驚いて手を離してしまった。 「わっっ!」変な声が出た。 娘はラムネをずっと眺めてた。 「噴水みたいだね〜!」 正直驚いた。この子からそんな言葉が出るなんて。 「この、中にあるビー玉って、ラムネの心臓なんだよ。」 「しんぞう…?」謎めいた娘。 「うん、心臓。大切に、丁寧にしないと、こうやって中身がなくなって、消えていっちゃうの。」 「きえちゃう?」 娘にはまだ難しい話。 「そっかぁ。じゃあ、あたしはずぅっと、しんぞう。大切にする!」 難しい話を少しながらでも理解していた。嬉しかった。あの時、彼に伝えられなかったことを伝えられた。 聴こえたかな…?彼に。 むしろ、もう気づいたのかな。 そんなこと思ってたって。返事は無い。 「心臓…だよ。」 ビー玉なんかよりもっと心強い心臓。 「あなたは、私の心臓。」 小さく呟いた。娘は聞こえたのか、「なぁに?」と小首を傾げた。 なんでもないよと答えて歩き出す。 あの日の思い出を抱いて…
祇絃高等学校
私は祇絃高校(かみつる)に通う2年生。 御守 嗄雫(みかみ あん)。成績は人並み。だと自分では思っているが、ズバ抜けている。 いつも親友の叶谷 紗葵(かなや さき)と一緒にいる。基本は本を読んだり、歌ったり好きなことをして過ごしている。黒髪ロングで翠眼。 紗葵は、黒髪セミロングで碧眼。成績もいい方。 学校ではかなり有名な「絃乙」(つるおと)とされている。 絃乙は、祇絃高校の『美の象徴』と呼ばれ、ごく稀に絃乙と扱われる者が現れる。 絃乙は3年生に5人。2年生に3人1年生に4人。1年生のうち2人は嗄雫と紗葵の妹たち。家系的に美が勢揃いらしい。 それはさて置き、これから祇絃高校の生徒たちの生活が綴られていきます。
零時珈琲店
「いらっしゃいませ。お待ちしておりました。」 扉を開けた瞬間に広がる。 深く、コクのある薫り。紛れも無い珈琲の薫り。私は珈琲が好きだった。でも、あの日以来、口にすることが出来なくなった。あんなに好きだったのに、それでも薫りは好きだった。それなのに、口にしようとすると手が止まって…。 私が歌が上手く歌えなくなり始めた頃、リラックスのために珈琲を飲んだら、急に意識が朦朧とし突然倒れた。 目が覚めたら、身に覚えのない天井が視界いっぱいに映った。何も無いスクリーン。 怖くて仕方なかった。何が起きたか分からなかった。それ以来、珈琲を飲むのが怖くて、飲みたいのに、身体が拒絶して「飲めない」 突拍子もないことを吐いた。 店に入る前からわかってたくせに、逃げるなんて。有り得ない。 でも、入ったからには戻れない。戻らない。もう、逃げない。逃げたくない。 「何をお出ししましょう」と品書きを渡された。 「−MENU− −珈琲− −月夜の皨屑− −深夜月光− −朝の雲− −SPECIAL NEMU− −殊珈琲−」 すごい。今まで見た事のない名前に呆然としてしまう。全てを知りたくなるほど、魅力的。 どこか、ずっと、探していたような。必要としていたような。そんな感覚が残った。 私は席につき、1人品書きを眺める。 「あ、これで…!」と指をさしたのは…。 「-夜桜の詩-」見落としてた。 何か、教えてくれるような気がした。私の本当に求めているものが見えた気がした。 「かしこまりました。」
在るべき場所へ
「ただいまっ!」 響き渡る声でそう言った。 久々に帰ってきた、5ヶ月ぶりだ。 皆、会いたかったよ、ただいま。 この声が誰に届くかなんて私には分からない。でも、誰かが待っていてくれるならば私はそれでいい。それがいい。 どれだけの「おかえり」が返ってくるかなんて、私には分からない。 沢山の「おかえり」が聞ければ、私はきっと、『幸せ者』 自分がいていい場所、在るべき場所だと実感できる。 誰でもいい、私を認めてくれるなら、誰だって構わない。 「ただいま」「おかえり」だけだって、人は繋がれる。いい言葉だろう、とたった一人で思い続ける。 大好きなあの場所へ、帰るために。 「ただいまっ!Novelee!」 そう言って、扉を開ける。 「5ヶ月ぶりだね、皆元気してた?」