事務用たんぽぽ

6 件の小説
Profile picture

事務用たんぽぽ

友達からは運だけの春日と呼ばれてます。 小説を書きたい。いつも眠たい。 ついったー → @comiciz_tw 浮気されたから浮気した(天才)という小説が一番よく書けた気がするのでそれを読んでくださいっ!

にゃーは猫なのにゃー(にゃつめ漱石)

 にゃーは猫なのにゃー。にゃまえはまだにゃい。  どこで生まれたかにゃんと検討もつかにゃい。にゃんでも薄暗いじめじめした所でニャーニャーにゃいていた事だけは記憶してるにゃ。にゃーはここで始めて人間というものを見たにゃ。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪な種族にゃったそうにゃ。この書生というのは時々にゃー達を捕まえて煮て食うという話だにゃん。しかしそにょ当時はにゃんという考えもにゃかったから別段恐ろしいとも思わにゃかったにゃ。ただ彼の掌ににょせられてスーと持ち上げられた時にゃんだかフワフワした感じがあったばかりにゃん。掌の上で少し落ち着いて書生の顔を見たのがいわゆる人間というもにょにょ見始めでごろにゃん。

9
6
にゃーは猫なのにゃー(にゃつめ漱石)

憑依霊の独白

 私は憑依霊である。名前はもう忘れた。  私は人に憑依してその意識を乗っ取る悪霊である。ただし憑依した途端に対象の記憶中枢から記憶を読み出してしまい、それで全ての記憶が上書きされてしまう。  私が辛うじて覚えていることは自分が悪霊であるという事実のみであり、それ以外には自力で覚えることも考えることもできない。  記憶や思考は脳に備わった物理的な機能であり、憑依状態でない悪霊は単独でこれらを行うことができず、虚しく宙を漂うのみである。  私はいま憑依している人間の前に、別の人間に憑依していたはずだが、その時のことを何も覚えていない。主観的には生まれてからいままでずっとこの人間であったかのように感じられる。  このような憑依霊が地球上に数千億ほど存在しており、入れ替わり立ち替わり人間に憑依を繰り返している。

10
0
憑依霊の独白

彼氏の仕事は関節をボキボキ鳴らす屋さん!

 学生の頃は、人とちょっと違う仕事をしてるのがカッコイイと思ってて、そういう男性を見つけてはお付き合いしていた。その中でも一番変わった仕事をしてたのが「関節をボキボキ鳴らす屋さん」の彼。この彼が職場見学においでよと誘ってくれたので、助手として一日だけ仕事を手伝ったことがある。 * * *  彼氏が経営する関節をボキボキ鳴らす屋さんは、外観は普通の鍼灸院のような佇まいのクリニックで、ここにお客様が来院されるので彼氏が施術する。  午前十時。一人目のお客様はモヒカンの男性。 「ヒィィハァァァァ関節鳴らしてくれよ先生よォォオオ」  目が血走ってて怖い。彼氏はこんなお客様にも落ち着いて対応し、施術室にご案内したのち、コブラツイストのようにお客様に組みついた。 「はいそれじゃあ鳴らしますね〜」  ゴキゴキポキポキポキパキャバキゴキゴリゴリゴリプチプチプチプチバキャッッッゴキャゴキャゴキャブチィィンッッッ  お客様の全身という全身から聞いたことがないような音が鳴り響き、お客様はグリンって白目を剥いて口をパクパクさせた後いわく… 「ふぅ、大変すっきりしました。先生、本日もありがとうございました。」  関節鳴らしたら普通の口調になんのかい! 「こちらこそいつもありがとうございます!それではお会計のほう五万円になります。」  会計高っ!合法かこの仕事?  午後一時。二人目のお客様はおじいちゃん。 「ここに鍼灸院があると最近知ってのぅ〜。最近肩こりがひどいんでちょっとほぐしてくれんかいのぅ。」  このおじいちゃん、ここを普通の鍼灸院だと思ってる。大丈夫かな。。 「はい大丈夫ですよ〜。それではこちらの施術室にお入りください〜。」  やるんかい。  ボキャァッボキボキごりばきプチプチぷっちんぷりんゴキボキバッキボキごりらごりらブチブチブッチギリギリギリギリギリギリャァッ!ボキボキボキボッキャァァァ… 「はっはうあ〜〜〜っ!」  おじいちゃん?おじいちゃ〜ん! 「はぁっはぁ、すごいじょこれは、全身の凝りが一瞬でほぐれ、まさに極楽のような心地じゃあ〜っ」 「そう言っていただけると私としても報われる気持ちです。あ、お会計のほう千円です。」  会計やすっ!さっきの五万円はなんだったんだろう。まぁおじいちゃんが満足したようで、ていうか無事でよかった。  午後三時。三人目のお客様はモヒカンの男性。 「ヒィィハァァァァやべえ!やべえよ先生ェェェエエエ!関節をよォーーーッ!関節をパキャポキャ鳴らしてくれよォォオオオーーーッッッ」  これ朝来た人だよね。本日二回目?  ゴッキゴキゴキゴキ!ゴッホ!ゴーギャン!ブッチブチブチプチプチプチプチ……ふぅ…せーのっバギンッッッ!バギ!バギ!バギ!バッギバキャポキャポキャパリーーーーンッ 「ヒィィハァァァァ!」 「はい五万円で〜す」  やっぱモヒカンの人は五万円なんだ。ちょっと理解してきた。初来院の人は千円で、常連さんは五万円なんだ。  午後五時。四人目のお客さんはモヒカンの男性。 「ヒィィハァァァァ!先生なぁ先生ッ!また関節鳴らしてくれよナァいいだろ金はあんだよナァ!ほら先生ェ関節が鳴りたがってんだよパキャポキャパキャポキャよォォオオ!」  以下略。 * * *  午後七時。クリニックを閉めた彼氏が本日の会計を計算している。 「今日はお客様が四名いらっしゃって、売上が十五万千円か。」 「のべ二名だったけどね…。」 「ハハッ!まぁモヒカンの彼のようなリピーターもいるのさ。どうこの仕事、人のためになるやりがいのある仕事でしょ?」 「え〜〜〜…」 「どうこの後、ディナーにフレンチでも食べに行かない?」 「今日は用事があるので帰るね。」  その日は適当な理由をつけて帰った。帰り道に見上げた瑠璃色の空には、冷たい半月がそっけなく光っていた。関節をボキボキ鳴らす屋さんの実態は、関節ボキボキ中毒になったお客様から金銭を搾取するという、とても真っ当とは言えない裏ビジネスだった。  闇の世界の住人…そんな言葉がふと脳裏によぎる。このあたりが潮時だろう。楽しいひとときではあった。さよなら。私は彼の連絡先をスマホから消去した。 * * *  その後は変わった仕事をカッコイイと思う趣味はやめて、普通に卒業し、普通に就職していまにいたる。  関節をボキボキ鳴らす屋さんの彼とはあれきり連絡を取っていないけど、彼はいまもこの東京のどこかで、誰かの関節をボキボキ鳴らしているのだろう。  どうかお元気で。

9
11
彼氏の仕事は関節をボキボキ鳴らす屋さん!

その女はだれですか。。。

 その女はだれですか。  あなたの隣で綿毛のように笑っているその女はだれなのですか。。  あなたが一生懸命ユーフォーキャッチャーでサメのぬいぐるみを取ってあげようとしているその女はだれなのですか。。。  すこし気になって、明日の学校でまた会えるのが楽しみになってた矢先にこれなのですか。。。  並んでジュースを飲むつむじを宝物をみるように見つめるその視線の向き先は私ではなくその女だってわけですか。。。  私の知らないとこで、私の知らないうちに、あなたのことをゲットしくさってたその悪魔みたい女の名前はなんていうんですか。。。  その女の名は〜  ルルル〜♪ ルルルル〜♪  パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・ホアン・ネポムセーノ・マリア・デ・ロス・レメディオス・クリスピン・クリスピアーノ・デ・ラ・サンディシマ・トリニダード・ルイス・イ・ピカ子っ♪(現実逃避)

11
6
その女はだれですか。。。

大統領がフォロワーで拡散してくれる

 ある夜いつもどおりツイッターしてたらどこからともなくツイッターの神が現れたのじゃ。 「フーーーハハハハハハハ!貴様ほどのツイ廃はリンカーン以来じゃ!なんでも望みを言え!叶えてやろう!」 「え〜まじ笑 じゃあ大統領がワイのフォロワーになって、ワイのツイートを毎回リツイートするようにしてちょ」 「お安い御用だフーーーーハハハ!」 【大統領があなたをフォローしました】  こうして僕はツイッター上で最強の存在になった。 【大統領がツイートしました】 「本日の国際会議では中長期的な経済協力やテロ対策について実りある議論を行うことができたと思います。」 【大統領がツイートしました】 「過去の軍事行動の余波のために、我が国の勇敢な国民の命を危険にさらし続けることは私の望むところではありません。」 【大統領が《リツイート》しました】 「は〜性欲がおさえられん」 【大統領がツイートしました】 「同盟国の国民の安全のために可能な限りの対策を。また我が国の国民が帰国できるよう最善を尽くします。」 世界中の人々 (なんかいま変なツイートが…) (性欲?大統領はどうしてしまったんだ?) (もしやこれは、大統領の裏垢では…?) 【大統領がツイートしました】 「ワクチンを接種していない国民は可能な限り早い接種を。それがあなたの愛する家族を守ることに繋がります。」 【大統領が《リツイート》しました】 「感度百倍!アンパンマンッーーー」 【大統領がツイートしました】 「蝗害による食糧不足は一部地域で深刻な状況をもたらしています。解決に向けて国際的な協力関係を築くことが私の望みです。」 世界中の人々 (アンパンマンって日本のカトゥーンか?) (感度…感度とはどういう意味なんだ?) (悪い夢でも見ているかのようだ) (これはもしかして工作員に向けた暗号なのか?) 【大統領が《リツイート》しました】 「うんこ」  そんなこんなで、僕のツイッターアカウントは凍結した。大統領をフォロワーにつけて最強の存在になったと思っていたけど、ツイッターの運営には勝てなかったってわけ。  いや、そもそも僕は最強ではなかったんだよ。当時の僕は「大統領がリツイートで拡散してくれるから目立っていた存在」に過ぎなかった。どう考えても最強は大統領だよね。  そこから僕は政治学を志し始めたんだ。自分自身が大統領になって、あの日と同じ「ステージ」にまた立つためにね。これが僕が政治に興味を持つようになったきっかけ。  ジャーナリストのインタビューにこのように答えた現大統領は、一番星をみつめる少年のような瞳をしていた。

8
4
大統領がフォロワーで拡散してくれる

浮気されたから浮気した(天才)

彼氏が浮気してること だいぶ前から気付いてた。。 てゆか私は本命じゃなくて 私が浮気相手らしい。。笑笑 浮気っていうか不倫相手らしい。。。 彼氏には奥さんがおるけん、 はやく別れなきゃ。。。 法的にやばたにえん(爆笑) でも陽菜は彼氏のこと好きなので 彼氏のこと振るのがつらい! そこで陽菜は。。。。。 一計を案じた(諸葛孔明) 陽菜が浮気して。。。。 彼氏に浮気がバレて。。。 それで陽菜が振られたらいい!爆笑 それで私はせっせと浮気相手を探して 彼氏とは真逆のタイプの ヤバイ殿方をみつけた。。。。 彼氏とは違って筋肉ムキムキ。。 ウケル。。。。笑 彼氏が通りそうな時間に わざわざ筋肉とふたりでカフェとかにおって 彼氏に目撃されるよう頑張った。。。 ところでニシローランドゴリラの学名は ゴリラ・ゴリラ・ゴリラらしい。。。 オシャレ。。。。 そんなこんなで彼氏にバレて 筋肉と一緒におるときの写真とられて かおまっかにして怒られた。。。。 陽菜は彼氏に浮気がバレたことが悲しくて。。 泣きながら謝った。。。。 土下座もした。。。。 その日はそれで。。。。 許してもらえた(爆笑) でもよく考えたら 彼氏には奥さんがいるので。。。。 陽菜は彼氏に振られるために。。。 筋肉とせっせと浮気をした(鋼の意志) 彼氏が通りそうな時間に カフェとか本屋さんとかでデートした。。 したらまた彼氏が顔真っ赤にして怒りよるけん。。。。 泣き土下座で許してもらったったい そんなことを何回もくりかえしてたら ついに彼氏がこわれて ウケル。。。。。。 陽菜が浮気してないかどうか見張るのに夢中で。。。。。 奥さんに浮気がバレたらしい。。爆笑 そんなこんなで。。。 奥さんどっか行ったらしいので。。 来月、彼氏と結婚します。。。笑 めでたしめでたし。。。。 ちなみに筋肉は放流した。。。 ありがとう筋肉。。。 やすらかに眠れ。。。。。 ちゃんちゃん!

23
12
浮気されたから浮気した(天才)