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病み6割、性癖2割、フィクション2割で投稿してます。

ある深夜のコンビニにて。

「強盗って、会ったことある?」 「いや、ないですよ。あんなの雷に当たるより難しいです」 「だよね〜俺もコンビニ、五年やってるけど、一度も会えてない。一応その時用の準備はしてるんだけど」 「えっ?準備?何してるんですか?」 「一様、カラーボールとセコムの場所確認と、あと少々お説教を......」 「お説教?」 「銃を向けられたら、咥えてみようかなって」 「えっ、やばい人じゃないですか」 「強盗がヤバい人だからね、ヤバい人って自分よりヤバい人に遭遇すると逃げるから」 「へ〜詳しいですね〜」 「まぁね、前の店が隣に、障害者福祉施設があって」 「あ〜  それで思い出しました、最近夕勤に入った金井さん、手帳持ちですって」 「へ〜あの子もそうなんだ〜最近増えたね〜」 「ですね〜手帳持ちでも、全然見た目普通だし、わかんないですよね〜」 「だね〜手帳なら、俺も持ってるよ。わかんないでしょ〜?」 「えっ、マジっすか、何級です?」 「ん?2だよ、ADHDと適当で出た〜」 「見えないですね〜」 「まぁ、仕事中だし、普段あんま気にしてないからね〜」 「えっ、手帳あるとなんかあるんすか?」 「ん〜映画千円とか、五百円以下の入場料は大体タダとか、だから新宿御苑は庭だね〜」 「あ〜いいっすよね〜あそこ。最近桜咲いてましたし」 「まぁ〜ね〜最近は、外人ばっかだけど〜」 「ですね〜東京の観光地、外人だらけですよ〜」 「ね〜日本人は働いてギリギリなのに、外人ばっか楽しそうで、嫌な世の中だね〜」 「僕の知り合いなんて、店が駅前だから、英語喋れないとクビするって脅されて必死でしたよ〜」 「え〜、それで給料変わんないんでしょ〜やだね〜」 「ですね〜日本がどんどん日本じゃなくなってますね〜」 「そのうち、ここも英語いるってなるかな〜」 「いや〜ここ、流石に。今いる常連が消えたら潰れるような店ですから〜」 「確かに、この時間とか、常連いないから、マジ暇だしね〜」 「まぁ、これぐらい暇じゃなかったら、夜勤辞めてますけど」 「まぁね〜」 ピンポーン 深夜2時、珍しい時間に扉が空いた 「いらっしゃ........」 「ल्वाहादोगेहौरहोहेब्हैग!」 見た目から明らかに強盗な外国人が、ナイフを突き出した 「えっ、あの」 「र्हाूकरेसेरापैुाकाक्दातारगैतै!!!!」 全く会話が通じない、しかし強盗なのは、わかる故、本来ならレジの中を渡して、何もしないのがオペレーションなのだが...... 「すいません、うちのレジ自動精算でして......開かないんですよ......」 「प्कैदगेरिचकैकिकैत!!!!!!」 全く会話が成立しない。店員がジェスチャーで、バツを示すと強盗はさらに激怒して、ナイフを店員に近づけた 「ッ......!」 「のあかはたかうしやいりつゆのたのまあしうよ!!!」 店員が、間近に迫ったナイフに慄いた瞬間、強盗の背後から勢いよく、制服を脱いだもう一人が強盗に噛みついた 「कूकतिकाकात्त्!!!」 強盗は、噛みついた店員に、腰を抜かして、逃げ去って行った 「......っあ」 「ね、ヤバい人にはもっとヤバい人でしょ?」 「いや、あの、えっと......」 「ちょっとしょっぱかったな〜」 「いや、それは聞きたくなかったです。」

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ある深夜のコンビニにて。

雨の降る朝、彼女は死んだ

傘を忘れた日に限って雨が降っている。私の人生にはよくあることだ 大ヒットしたjpopの歌詞じゃないけど、雨が降りやむまでは帰れない 早く家に変えたって、やることなんてないから、祝日の誰もいない教室で、一人窓の外を見ていた 「……高木さん?何しているの?」 一年の、斎藤先生の少し焦った声に起こされた 「高木さん?もう夜の7時よ?」 「......えっ?」 え、私五時間も寝ていたの......どおりで体が痛い 外を見渡すとすっかり暗くなっていて、雨は台風になっていた 「お迎え、待ってるの?」 「い、いや......」 「え.....っと、じゃあ、体調が……悪いとか?」 「いいえ、すこぶる元気です」 「なら......」 「傘を忘れてしまったので、雨が降り止むのを待っていました」 「レモン.....じゃなくて、じゃあ......」 「ですね、余計帰れないです」 「今日は不思議な日ね......なら、取り合えず職員室にきて」 先生に引き連れられ、職員室に入ると、私のほかに......奈央がいた 「えっ!紗枝?!なんで!」 「…….あなたと同じよ」 先生は私を椅子に座らせると、自分の椅子に座って呆れたようにため息をついた 「仲良しよね、同じ日に帰りそびれるなんて」 「え、奈央も傘忘れたの?」 「それは、あなただけよ」 「傘忘れて帰りそびれるとか、やっぱり紗枝らしいね」 そういって、奈央が笑った うっさい、そっち二人は?なんで? 「いいや、まぁ......補修......」 「ん?」 「いや~ほら~その......」 「ん?奈央、赤点だったの?」 「いや.....まぁいいじゃん!それより、このままうちら、今日帰れないってヤバくない?!」 「え?先生が送ってくれんじゃないの?」 「ダメよ、そもそも今日は、朝までいなきゃだし、台風だから車、旦那に貸しちゃった」 「あら~、え?なら電車は?」 「外えぐい台風だよ~?全部止まってるよ~」 「え、じゃあ今日......泊り!?」 「そうよ、朝まで三人」 先生の言葉で、少し重たい空気が流れた 「朝までって、先生どうやって帰るの?」 「ん?朝になったら、旦那が車で迎えに来てくれるから、それで」 「えっ、なら今連絡して迎え呼んでよ~」 「ダメよ、今日は会社の飲み会で、運転任されてるんだから」 「え~けち~」 「はは、しょうがないね~」 「そうだ、二人、お菓子、食べる?」 「え、お菓子あるの!」 奈央は飛びはねて先生の席に向かった 「うわ~先生、いっぱいある~悪い大人だ~」 「大人だって、ずっといい人じゃ疲れちゃうのよ~ほら、紗枝もおいで~」 「う、うん......」 三人で、机におかしをばらまいて、なんでもない話をしながら、お菓子をつまんだ 二人とも、笑っているけれど、何処か壁を感じる 「ねぇ......どうして、みんな私を避けているのか、わかる?どうして、私は教室に行ってはいけないの......どうして、二人は友達をやめたの.......」 その言葉で、さっきまで、楽しそうだった二人が俯いて黙ってしまった 「えっとっ.........」 「紗枝、もしかして......」 「奈央、......」 先生は奈央に向かって、涙をためて首を振った 奈央は、涙が零れないように、上を向いてこらえた 「私......なにか、したの.......?」 私たちは、親友だった 教室に居場所がなかった私たちは、保健室で出会って、友達になった 毎日、保健室で、たわいもない話をして、放課後になると担任の斎藤先生も来て、そこが私たちの居場所だった 二年になっても、ここに集まるのだと、私は疑いもしなかった 始業式の日 流石に一回くらいは教室に行こうと、私はその日、放課後まで保健室に行かなかった。 その日は、先生は会議で来れなくて、紗枝もいなかったから、私はすぐに帰った 次の日、朝の保健室から、雨の降る外をぼんやり眺めていた 「昨日から雨、止まないな~」 バシンッッ! 目の前に、何かが降って来て、鈍い音が響いた 紗枝だった うちのクラスには、二人の保健室登校の生徒がいた 私もあまり、教室が得意な子ではなかったから、学年主任に何を言われても、過度に連れ戻すつもりはなかった ただ、仲間でいつ続けようと、毎日、放課後は保健室に通っていた だんだん友達みたいになって、二人は教室にいないから、私も肩の力を抜いていられた 学年が変わって、もう担任じゃなくなるけど、来年もよろしく。なんて言って別れた 二年の初めの日は、私も忙しくて、放課後も会議で二人に会えなかった 会議の後、紗枝のクラスの担任に聞いた 紗枝は、今日...... 私は急いで保健室に向かったけれど、もう二人ともいなかった その日当番だった私は、無理を言って変わってもらって、雨の中、紗枝を探した 紗枝は家にも彼女が好きと言っていた場所にもいなかった 結局、その日は紗枝に会えないまま、学校に出勤して...... 私が紗枝と目が合った瞬間、紗枝は笑った 私の足が動く前に、体を前に倒して屋上から、飛び降りた。 紗枝がそう話した瞬間、外から凄まじい轟音がして、職員室の電気が消えた 「きゃああああ!!!」 紗枝は途端にうずくまって叫ぶ 「高木さん、大丈夫だよ、私たちもいるから」 奈央は紗枝がここまで叫ぶのに驚いた、それまで雷が鳴ることもあったし、紗枝は暗いのが好きと言っていたから。 「紗枝、どうしたの......暗いの苦手だったっけ」 「暗いの......嫌.......」 「紗枝........」 バシン! 音がして、明かりが戻った 「ねぇ......私......ごめん......思い出したよ……..」 保健室は、居心地がよかった 細目で、地味で、不幸がまとわりついている私は、学校ではどのクラスに行ってもいじめられて、次第に私はこの世界にいらない人間なのだと思っていた。だから、中学に上がって出会った奈央と先生は、私にとっての唯一の仲間で家族だった。 毎日保健室で喋って、放課後に先生も来て、お菓子を食べながら沢山笑った 家も、教室も地獄だった私に、そこは初めて落ち着ける居場所だった。 学年が変わっても、当たり前にここに集まるのだと、そう思っていた 朝、保健室に行くと、奈央はいなかった 「高木さん、あなたたち、もう保健室出禁だから。用のない生徒は保健室に来ないでください」 初めて見る保健の先生が、いきなり私にそう告げた 震えが止まらなかった 無理やり教室に向かって、席についても、震えが止まらなくて......気が付いたら、私は授業中に失禁していた 名前も知らない男子に笑われながら、担任に連れられて、保健室に逃げた 保健の先生は、わかりやすく舌打ちをして、私を迎えて、その日の保健室は、まるで知らない場所みたいで、ずっと心臓が痛かった 終業ベルが鳴ると、保険の先生は、私をにらんで無理やり保健室を追い出した どうにか二人に会いたかったけれど、保健室の先生は、私が校門を出るまで睨み続けた 「あ......傘忘れた……」 このまま家に帰りたくない。雨の中、ふらふら街を歩いていても、何処か居心地が悪い、ここは私を受け入れていないように感じた 「お!おもらし女じゃん!」 空が真っ暗になった頃、昼間に教室から逃げ出す私を指さして笑っていた男子に見つかってしまっって、次の瞬間、視界が真っ暗になって……気絶した。 それからは、まだ思い出せていない。ただすべて終わると、真っ暗な場所で、体中に痣を作って倒れていた とにかくここから離れようと、走って町まで出たところで......足が動かなくなった 震えて、座り込んだまま、町の明かりがなくなったら死んでしまいそうだった そのまま、朝まで街の明かりを見ながら、座っていた 行く当てもないし、学校に行くことにした 保健室は......怖い…… 絶対に暗くない、屋上に行こう 屋上に着くと、なんとなく足が勝手に屋上の端まで私を運んだ 「あ、先生……」 先生と目が合った。でも、もうだめか…… 体が前に倒れて、目の前に地面が見えて.....。 沢山泣いた、紗枝が全部思い出して、二人もごめんって謝って、三人は、もう一度仲間に戻った 「ねぇ、これからは、視聴覚室に集まらない?」 「え?」 「保健室は、私の担当じゃないけど、視聴覚室なら、私がカギ持ってるから」 「大丈夫かな......」 「大丈夫、私に守らせて」 三人はそのまま朝が来るまで、またあの頃のように笑いあった 台風が雨になって、駐車場に止まる先生の車に乗った お墓の前に着くと、先生は、紗枝の傘をお墓にさした 「忘れ物、やっと返しに来れたよ......遅くなって、ごめんね」 二人で紗枝に手を合わせると、また涙が止まらなくなった 「紗枝、これで成仏できたかな?」 「多分出来たよ。もう保健室に戻ってもいないと思うよ」 「そっか。   紗枝  またね」 「紗枝さん、またね」 [うん、またね。」 声がして振り返ると、 雨が止んだ。

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雨の降る朝、彼女は死んだ

彼は嘘つき

彼は、嘘つきだ よく私の前で、かわいい笑顔で、嘘をつく でも、彼は、私を傷つける嘘は付かなかった 私に笑ってほしいからと、常に笑顔でいる人だった 「ねぇ、嘘なんだよね......もう大丈夫だから、早く帰って来てよ......早く嘘だよって、私を笑わせにきてよ.......」 願ったって、叶わない。 嘘つきな彼はエイプリルフールに嘘をついてくれなくなった。 彼女は、「よく笑うね」と僕に言った 「君に笑っててほしいからだよ」と、僕は嘘をついた 彼女は、傷つかない 彼女は、傷つく前にその全てを嘘にする 僕が彼女に怪しくすると、彼女の中で、ほんとになる 僕は、そんな彼女の横で、沢山嘘をため込んだ 彼女が全て嘘にする限り、僕の本心は、嘘のままだった だから、エイプリルフールはちょうどよかった 彼女を刺し殺す最後、笑顔で眠る彼女のかをを見て、最後の決心がついた あの日から、うまく眠れない。 そうか、僕はずっとこのままなのか...... 今でも彼女の声が聞こえる 「嘘つき」っと。

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彼女は桜が臭いと言う

桜咲いても、もうお花見にはいかない 家の近所に、大きな桜の木が一本だけ立っている 昔は、よくお花見をしたものだが、今では桜が咲いていなくともその木の前を通るたび、重たい気持ちになる 引っ越せばいいのだろうけれど、僕の場合は、そうはいかない 思えば、あの日からその桜はより美しいように思う その桜のもとまで行って、毎朝の日課を済ませて家に戻る 彼女の仏壇の水を替えて、手を合わせる 「おはよう加奈、今年も桜が咲いたよ。君がいなくなってからも桜は咲くんだね...... 加奈、桜、いい匂いだろ? 」 外からうるさいサイレンが響く 「おや、......まだ加奈、撒き終わってないのにな......」 その桜は、美しく咲いている

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銀座三越のマックのポテト

もう、全部どうでもよくなった 終電前の三越から出た私は、邪魔な花束を投げ捨て、地下鉄に向かった この時間は、私みたいな気持ち悪い人間しかいなくて、吐きそうだったけど、無理やり改札をおしのけて中に入った 乗りなれた最終電車が、私の計算通りに目の前に来て、ガラガラな車両に乗りこもうとした瞬間、背後から何かに引っ張られて、ホームに引きずり戻された 誰かは、まあわかっていたけれど、まさか追いかけてきたとは、私は、ここに来ると時用の現金しかない財布とメイクポーチしか入っていない小さな鞄を引っ張られ、そいつの仲間たちに袋叩きにされて、鞄だけ盗まれたまま、私を置いて終電は行っていしまった。 こんなこと、この時間のここでは珍しい話でもない ただ、わかってはいたとはいえ、自分が当事者になると少しめいる どうせもう、このホームには電車は来ないし、追い出されるまで、ここで寝ることにしよう,,,,,, 「あの......大丈夫ですか?」 あれ?人.....いたのか、終電乗りそびれたのかな?にしてもここじゃあまり聞かない声だな。 「あの......もう電車、ないですよね......」 その声で、大体想像がついた、顔を見上げるとやっぱり、想像通りお客様だった 「君、どうしてこんなとこに迷い込んじゃったの?」 「いや、その......」 「三越なんて、そうふらふら、来ちゃダメなんだよ~」 「いや、見たい映画が、もうここのレイトショーしか残ってなくて来たってだけです......」 「なるほど、じゃ、なんで終電乗りそびれちゃった?」 「それは......」 そうゆうと、彼は徐に持っていた花束を差し出した 「これ、さっき捨ててたけど、もったいないと思って」 彼が持っていたのは、さっき別れた元ぴに渡された、花束だった 「それ、見たくないから捨てて」 「いや、綺麗な......」 「綺麗なんかじゃない! ......そんな花束より、道端のたんぽぽのほうがよっぽどきれいだよ」 彼は、私の表情を察して花束を下げた 「ごめん、一人になりたいから、消えて」 「......消えようにも、行先がありません......」 「知らないよ、いいから!」 「けが、してるんですから、ほっとけません」 「お金、ないよ?今取られたから」 「お金なんていらないです」 彼のその言葉に咄嗟にイラついたけれど、私もお金なんてと、思うから何も言い返さなかった 「地下鉄は寒いですから、いったん出ましょう」 どうせこのままホテルで一回やって......まぁいいか 彼についていくと、彼はホテル内以下にはいかないで、マックに連れてきた 「おごりですから、あんまり高いのは勘弁してくださいね」 「いや、あとで払うし......じゃあポテトだけでいい」 「ポテトですか、わかりました。」 そう言って彼は注文しに行った 「お待たせしました~」 窓際の席でぼーっと外を眺めていると彼は大量のポテトもお盆に乗せてやってきた 「えっ、多くない?」 「ポテトだけって」 「もしかして?ばか?」 「失礼ですね」 「まあ、食べるか」 「やっぱり、おなかすいてたんですね」 「マックはみんな好きでしょ」 「へへ、そうですね~」 彼はなぜだか嬉しそうだった 「てか、こんなとこにマックあったんだ」 「昔からありますよ」 「ぜんぜん知らなかった~」 私たちは、大嫌いな三越の夜景を眺めながらポテトを無言でむさぼった 「どれだけ高いフレンチより、深夜に食べるマックのほうがおいしいよね」 何となくぼやくと、彼は少し微笑んだ 「ポテト、意外となくなりましたね」 「まぁ、私今日何にも食べてなかったし、マックも久しぶり」 「少しは、落ち着いました?」 「うん、いくらかはましになったかな」 「よかった」 「ごめん......なんか眠くなってきた.......」 「どうぞ、おやすみなさい」 目を覚ますと、朝、彼と出会った駅前だった 私は、あのまま眠ってしまって...... なぜか手にもっていた携帯のケースに一枚のレシートが挟まっている そのレシートはもう見たことがないほど古い紙で...... ポテトL ×6 64円  マクドナルド銀座三越店 と 調べてみると、やっぱり三越にマックはなくて、日本で初めてマックができたのは三越だったらしい...... 私は、花屋できれいな花束を買って、あの日ポテトを食べた場所の前に置いた 「マックのバイト、応募してみようかな~」 私は、邪魔なブランドもののネックレスを投げ飛ばして、地下鉄の改札を潜った

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銀座三越のマックのポテト

冬に恋をした

電車の空調が、冷房に切り替わって、遂に愛しの冬が終わりを告げたのだと、確信させられた 冬は寒いから、みんな嫌いだとゆうけれど 冬の寒さは、曖昧な感情の輪郭をはっきりさせてくれて、ちゃんと悲しませてくれるから、僕は冬が大好きだった もう、しばらくは、どんよりとした空気が、付きまとって離れないのだと思うと気が重い 冬が終わった。 冬が終わって、僕は、家を出なくなってしまった もう、家を出る理由がない また冬が来たら...... 冬が終わった この部屋は、なぜだか冬が終わってからのほうが、冷たい、それに臭い 息を吸うのも辛い、いい加減どうにかしないと..... もう、冬はいない この部屋、こんなに広かったんだ...... 冬は、僕を置いて、勝手にいなくなった この先、どれだけ経っても、僕が愛した冬は戻ってこない 冬は、赤く染まって消えた。 この部屋には、もう僕一人

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冬に恋をした

苦しむあなたがかわいいよ

私は、彼女に恋をした 彼女とは、私が今の高校に転入した時、最初に学校を案内してくれたのが彼女だった 物静かで、でも決して人を傷つけない彼女はとっても可愛かった 「私、あなたが好きよ」 次の日、私は彼女に告白した 彼女は動揺していたけれど、断らなかった それから、私と彼女は毎日放課後、視聴覚室出会う関係になった 「さぁ、今日はこれを飲んで?」 「え......うん......」 彼女は私の渡した牛乳パックに刺さったストローを口に入れて、中の液体を飲み始める ストローを通じて、中の赤い液体を全部飲み干してから、彼女は苦しそうな顔をした 「玲奈ちゃん?これ何?」 「うん?それは私の血だよ」 途端、彼女の顔から血の気が引く 「全部飲み干してくれて、ありがとう。今度はもっと持ってくるね」 「う、うん......これくらいで大丈夫だよ......」 「ねぇ?今紗理奈ちゃんの体には、私に血が流れてるんだよ......喉から体中を取って、おしっこになって出てくれるの......最高だね.......」 「う、うん......そ、そうだね......」 「さっ、次は~   」 私と彼女はいつもここに集まって、彼女は私のお願いをいつも叶えてくれる ある日は、目の前で放尿させたり、赤ちゃんにさせたり、指をかんで血を流させたりした。 その全てに、彼女は断らないで、私はその姿に.......興奮した 彼女は、最初こそ人より反応が薄いな、程度だった表情も、回を重ねるにつれ、私をこれ以上ない興奮にさせてくれた。 自分が異常なのくらい、わかっていた 私は、人が苦しむ姿を見ると興奮する...... 彼女は、とてもかわいい......彼女の苦しむ姿を超えるものはこの世にない。 ある日、彼女がいつもの時間に現れなかった 私は、今日彼女の唇を切るように持っていたハサミを持って、彼女の教室まで向かった 学科が違うせいで、今まで踏み入れたことのない棟にきて、初めて彼女がここでどうゆう生き方をしていたのか、わかった 彼女の教室に入ると、彼女は沢山のクラスメイトに囲まれ、沢山乱雑に傷つけられ、それをされている彼女は、私の存在に気が付くまで、無表情だった 「違う」 彼女は、私と目が合うと、途端おびえた顔で、逃げだした 彼女は、ほかの子と違った 彼女と出会った時、私の案内なんて、みじんも聞かないで、彼女は、私ばかり見ていた 「あなたが好き」 何年振りか、もしかしたら人生で初めてかもしれない告白。相手が女の子とか、出会って二日目とか関係なく、うれしくて、なんて返したか覚えていない 「少し......お願いがあるの」 彼女が、初めてお願いをしてきたとき、とても驚いたけれど、彼女に嫌われたくなくて......断らなかった 次第にお願いはエスカレートして、さすがに無理やり嘔吐させられた時は、苦しかった でも、彼女は私が苦しんでいるのを見ると、笑顔とゆうより、快楽に浸る顔をして 初めにお願いで、ハサミを向けられた時は、彼女もみんなとおんなじなんだと、絶望したけれど、彼女は苦しむ私に決まって「かわいいよ」って言ってくれるから、彼女にされるそれだけは、私はいやに思わなかった。 彼女は、私がいじめられていることを知らない。 だから絶対知られてはいけないと、何があっても、彼女の約束の時間に、私は耐え抜いて向かっていた だから、私が彼女との時間に遅刻した日、彼女に見られてしまった私は、咄嗟にその場から逃げ出した もう、これで私たちの関係はおしまい。 そう思た瞬間、私の中で全部が壊れて、もう生きている必要もないかって、学校の屋上から飛んだ 目を覚ますと、全然、死ねてなんかなくて、血は沢山出たけれど、骨折すらしていなかった しばらく入院して、退院した次の日、ダメもとでいつもの視聴覚室に向かった そこに彼女はいなくて、彼女のハサミだけが寂しく置かれていた 私は、彼女のハサミを手に取った 「最後はあなたのハサミで......ごめんね......」 途端、首筋を舐める感覚に襲われ、思わず持っていたハサミを落とした 「何しているの?あなたは私は死なせないよ?」 声の主は私の落としたハサミを拾い上げて、めいっぱいに握って、手のひらから血を流した 「さぁ、飲んで?」 袖をまくって、ガーゼのついたテープのついた腕を差し出された手のひらに、私は舌を伸ばして、手のひらの血を舐める 「かわいいよ」 今、私の体には彼女の血が流れている

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苦しむあなたがかわいいよ

葬式の前は、マックに行く

私の家系は、親戚が多く、ある時立て続けに亡くなり葬式が続くことがあった。 葬式がある度、私の家族は滅多に行かないマクドナルドに行く そして、普段なら、一番安いハンバーガーか、チキンクリスプしか頼ませてくれない父が、葬式の前だけ、好きなのを頼みなさいと、贅沢を許してくれる。 しかし、私はチキンクリスプが好きで食べているから、好きなのと言われてもチキンクリスプが一番好きだから、葬式前だからと言って特に変わりはしない。 その葬式の前にも、私達はマックに来た 「ほら、好きなの、頼みなさい」 チキンクリスプがいいよ。ナゲットも食べたいな。 「そうか、そうだよな。チキンクリスプがいいよな」 「すいません。チキンクリスプ一つと、ポテト、お願いします。」 「申し訳ございません。お客様、チキンクリスプは昨年、販売終了しておりまして、代わりにマックチキンがございます。」 「そうですか、それならマックチキンとポテト、お願いします。」 お父さん、ポテトじゃなくて、ナゲットがいいよ〜 「ごめんな」 チキンクリスプ、いつの間に終わってたんだ〜 「もっと、沢山食べさせてやりたかったな......ごめんな......」 最後のマックは、マスタードの味がしなかった。

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葬式の前は、マックに行く

通っていた精神科が潰れた日の話

朝、目を覚ますと実家を出て以来久しぶりの、雪景色にテンションが上がった 今日はどうせ外に行くから、いっそのこと真っ白な東京を見に行こうかと、考えていたら、あっという間に雪は雨に変わり、いつもの風景に戻ってしまったから、僕も布団に戻った。 この後腹が減ると面倒だから、今日はチキンラーメンを二袋開けて、レンチンして食べた。 最近小説の方が、スランプだから、一様画面は開いてみるが、あまり浮かばないまま、もう1時間程で家を出る時間に、ようやく筆が乗りはじめて、結局それを書き終える前に、タイムリミットで、慌てて家を出た バスに乗る瞬間、いつもの脅迫性がでて、一次はバスに乗ったが、二駅目で降りて、急いでカギを確認して、部屋の電気をつけてもう一度家をでた。 バスに乗って駅に着くと、電車が遅延して、おかしくなっていたけど、なんとか時間ギリギリに新宿に着いて、いつも帰りに使う近道を、今回初めて行きで使って、史上最速で病院に着いた。 いつもの、仕事が抜けている受付に書類を渡し、呼ばれるのを待っていると、受付が、電話越しに、当院は潰れると言い始めて、それまでヤケクソに書いていた、自分の過去をベースにした夢物語から、一気に覚まされた いや、主治医が今日で最後とは聴いていたけれど、まさか病院まで潰れるとは思っていなくて、かなり動揺したまま診察室に入った。 「えっ、潰れるんすか?」 主治医に第一声、そう言うと、主治医は、いつもより表情豊かに手を合わせて謝ってきた。 「いや、最後すぎるでしょ笑」 なんで笑って、主治医に次の病院探しをしてもらって、今日で別れだと思って、それなりに用意していたことを喋ったり喋らなかったり、主治医は、大好きってほどではなかったけれど、経験上かなりいい人で、また新しい人に当たるのかと考えると、少し怖くなった。 最後に、陰ながら応援しています。お元気で、と言われて別れて、そうか、もうこの人とは合わないのかと思うと、少し寂しくなった。 待合室に戻ると、いつも座っていた席着くと、そこから見るNTTの電波塔も最後なんだと、思わず写真を撮った 抜けている受付にも深々とお辞儀をされ、最後の挨拶みたいなのをされたて、病院を後にした。 病院の外に出て、改めてなくならないものなどないのだと実感が湧いた ここから、駅までの道、もう通らないのかと思っい、病院の看板の写真を撮って歩き始めた。 いつも帰りに寄った都庁にも行こうか悩んだが、あまりいい感情でいた覚えがなかったから、なんとなく歩き始めると、手作り系の高いおにぎり屋が目に入った。 病院に行くと必ず見る、いつか買おうと思っていた。そのいつかを、今逃したら二度と訪れないのだと、財布の中身時にしないで、高いおにぎりを二つ買って、千円払った。 やっぱり高い。 そのまま一番良く通った通りを感傷に浸りながら歩くと、はなまるうどんが見えた。 はなまるうどんが好きだった僕は、割と診察の前にここで一杯食べて向かっていた。ここでチンタラうどんを食べて、遅刻したこともあった おにぎりがカバンに入っているけれど、僕は迷わずはなまるうどんに入った 温玉ぶっかけ大の冷 いつものうどんを注文して、天ぷらを二つつけて席についた。 今日は気持ち出しが薄いなっなんて、思いつつ、うどんを半分くらい食べて、温玉を入れようとしたら、卵割るのが下手すぎて、盛大にこぼした。結局温玉も半分ぐらいしか入らなかったが、僕はそれでついてないとは、今日は思わなかった。 うどん屋を出て、駅前まで着いて、ふと振り返ると、僕は初めて東京に、昔通っていた場所ができたのだと感じた。 今日、帰ってしまえば、精神科が潰れた日はもう終わるけど、これ以上今日に別のイベントは、不要だろうと思うから、これを書いたらもう帰ることにする。 ちゃんと必要な分のありがとうを言えたかな、まぁ、死ぬわけではないのだし、お互いそのうち忘れるか。 そこは、いい居場所だったよ。

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通っていた精神科が潰れた日の話

東京の夜景は美しい

その場所は、都内の観光地にしては、あまりに人通りが少なく、一本道を挟めば、法外な値段の海鮮丼を観光客たちが多種多様な言語で絶賛している 日が落ちる時間帯、海沿いのそこは、長居は禁物なほど冷たい風が吹き荒れる、だからこそ、対岸に壮大な夜景が広がっているのに、人影はまばらである 金曜の日没後に、彼らは自然と集まった 毎週そこに集まっているからと言って、別に彼らが何か会話をすることはない ただそこに集まって、顔を見合わせることもなく、対岸の夜景をただ眺めている 彼らは、各々日頃のストレスや、抑えきれない孤独を癒していた この世界に、映画みたいな救いはない。 苦しんでいる人間はただ苦しみ続けるのみで、それを救ってくれるのは自分だけだと知っているから、彼らは、ここで自分を救っていた 彼らは、ここと多くの季節を共にした 春になると桜が咲いて、夏になると、釣りをする人が沢山汚して、秋になれば、裏のビアガーデンが騒がしい、彼らはその全てに関せず、そこで対岸の夜景と過ごした しかし、彼らとそこの別れは唐突だった ある日凄まじいい量の外国人が、ゲームのコスプレをしてそこで賑わせていた それは、どれだけ時が過ぎてももう彼らの場所ではなくなった 彼らとそこは、もう二度と巡り合わない 今日も東京のキラキラ光る街の中、目の光を消した大人たちが電車に飛び込む 彼らが苦しみながら、守ってきた美しい日本は、刻一刻と崩れ落ちて今この瞬間にもなくなろうとしている この国にも、救いはない 苦しみは増え続け、それを救える国はもう救うことをやめた この国の夜景は、とてもきれいだ

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東京の夜景は美しい