梅雨音

6 件の小説
Profile picture

梅雨音

つゆねです  高1です Instagramはtuyune_227_でやってます。

いつも通り5

「あのさ…これからどうするか決めていこう?どうしたら抜け出せるのかわからないし」 「そうだね。」 やっぱり早く次の日が来てほしい。 月曜日が来てほしいなんて初めて思ったけど… 一週間いくつか試して見てわかったのは、私たちは、朝9時までに絶対に会うこと。会った後は何をしても自由なこと。 会わないように、お互い道を変えたけど無意識の内に出会ってしまうこと。 気味が悪いな。 時間が経てば戻れるだろうか。 「もう今日について調べるのはいいんじゃないかな。どうやったら抜け出せるかなんて試し方がわからないし」 「わかった」 夏樹の言う通り、今のところ何もできない 「それなら、どうしよっか」 「ゆっくりしようよ。諦めたわけじゃなくて、僕は今まで忙しかったからゆっくりする日がほしいと思ってたんだ」 だいぶ楽観的だな。 そういう性格なのかそうじゃないとやっていけないのかわからないけど 「わかった。ゆっくりしてもいいけど、抜け出す方法は考えよう。何か思いつき次第、相手に伝えるようにしようか」 私が思いつく中でこれが一番いいんだろう。

2
0
いつも通り5

いつも通り4

…会話が続かない。 どうしよう。仲良くならなきゃいけないのに… 母さんに心配させちゃダメなんだ… この時間が母さんに知られることはないけど… こっそり、馨の顔を覗く。 暗い表情。何かしてしてしまっただろうか… なぜこんなことになったのだろう。 いつもと同じように友人を訪ねに外に出た。夜になって疲れたから早く寝て… 起きたら、また同じ日だった。 はじめの日は何も変わったところがなかったはずだ。 ただ、外を歩いていたときふと、目に映った少女が、馨が強く記憶に残っていただけだった。 これからどうしようか。 もし元に戻れなかったら… そういえば、母さんは友人はどうなっているのだろう。 繰り返していることに安心していたけれど… 胸に穴が空いたような苦しいような気持ちになる 「あのさ…」

2
0
いつも通り4

いつも通り3

カフェに入って一息ついた。 どうして急に自己紹介なんかしたいと思ったんだろう。 確かにこの一週間やってみることはやった。 けれど、人間関係なんてめんどくさい。 そんな思いが相手を知るなんて時間の無駄だと感じさせる。 まぁ、時間はいくらでもあるか、確信はないけど。 「で?きみの名前は?」 さわやかな笑顔で聞いてくる。 「じゃあ、馨。」 「じゃあって、本名じゃないでしょ。」 そう言って優しく笑う 「じゃあ僕の名前は…そうだね夏樹にしよう。よろしくね。」 夏樹は優しくて接しやすい。でも、私は苦手だ。 「あ…えっと、はい」 ここから出られるかもわからないのだ。 夏樹以外に今は頼れる人がいないし。 「馨のこといろいろ聞きたい。これから長く一緒になるだろうし。あっ歳は?」 なおさら苦手だ。 ここは嘘つかなくてもいいか。 「…18」 「先輩じゃん!えっと僕は17です。」 「敬語いらない。慣れてないから。」 「そ。じゃあ、そうさせてもらう。僕も慣れてない。」 …………………………。 会話が続かないからとなぜ焦るのだろう。 夏樹はソワソワしている。 誰かといないと何もできない人たちが、私は苦手だ。 みんなに合わせて愛想笑いをして。 それか、相手にしたいことを強要させて。 自分が良ければそれでいい。 相手のことなんか考えてるようで考えてない。本人は自覚がないからこそタチが悪い。 いつまで続くのだろう。この時間は

4
0
いつも通り3

いつも通り2

小石を足で踏んでいく音が気持ちいい。 そう思いながら僕はいつもの道を歩いていく。 いつも通りの時間に、いつも通りの服装で。 目の前にはいつも通り1人の少女がいる。風に揺れるボブカットの寝癖がついたままの髪とイヤホン。 いつも通りが嫌だったけど、今はいつも通りが安心できる。 だから、いつも通りの挨拶をする。 「何聴いてるの?」 少女は驚きもせず慣れたように 「別に。適当に流れてきた知らない曲」 彼女の冷たい反応もいつも通り。 「それで?今日は何する?どこに行こうか。」 彼女は振り返りながら続ける。 「そうだな…まぁ近くのカフェでいいんじゃないか?」 「時間はたくさんあるのに?」 「きみとたくさん話がしたい。ほら、出会ってから一週間、毎日会ってるのに僕たちはお互いのことを全く知らない。」

2
0
いつも通り2

いつも通り

トントントン… ジュッ パチパチパチ… そろそろ起きようか。 7時27分。 私の休日にしては早い方だ。 眠たいわけではない。 布団の外が寒いわけでもない。 ただ、起きられないでいる。 私の体はいたって健康だ。 きっと起き上がる理由が見つからないのだ。 母が台所で卵を焼く音を聞きながら起き上がる理由を探す。  もう少し寝よう。 8時20分。 母の機嫌が悪くなる前に起きよう。 ゆっくりと、隣で寝ている妹を起こさないように起き上がる。 なんとなく母に挨拶をし朝食をとる。 そのまま着替えて外に出る。 着古したジーンズに白いパーカー。 片手にスマホを持ってイヤホンをさす。 ポケットには少しのお金。 少し冷たい風が心地いい。  今日はどこに行こうか。

4
0
いつも通り

自己紹介

はじめまして 梅雨音です。 高校生です。 空いた時間にちょこちょこ書いて投稿します。 気軽にフォローお願いします!

6
2
自己紹介