余夏つぐみ
24 件の小説空白
空白を埋める。私は空白が嫌いだ。なぜかと言う空白という生き物に全てを奪われてしまう様な気がするからだ。何かで埋めなくては本当の私が見えてしまう様なそんな気がするからだ。空白と言う生き物はどこから私を見ているか分からない。だから、わたしは全てを覆わなくてはならない。少しでも空白を見られたら世界が変わってしまうのでは無いかと自分でも笑える様な勝手な妄想をしている。空白は私最大の敵でしかない。空白をを倒せる日は来るのだろうか。いや、私は来る事がないことを知っている。自分が一番期待しているから。 空白だらけなのを知っている。今は空白が憎くて仕方がない。でも、いつか空白を少しでも好きになれたらと思う。 空白を埋めてくれる誰かを心を許せる誰かを私はずっと求めているのだろう。 だけどそれには空白を見せなくてはならない。空白は誰にでもある。だから、自分のペースで覆いを薄くしていけばいい。 そして、いうか空白と言うなの弱みを見せればいい。
雪色
真冬の空に舞う白の花 灰色のコートに紺色のマフラー 右には、白のコートに身を包んで顔を真っ赤にする瑠璃 横断歩道が赤から青になった 寄り添って歩き出す クラッシュが突然鳴りびく 驚き、振り向くと僕らをヘッドライトでてらした大型トラック 勢いを落とすことなく向かってくる 瑠璃を抱きしめた 体に強い衝撃 世界がぐるりと周り漆黒に包まれる 瑠璃の体温と強い痛みだけが伝わってくる 気がつくと俺は空を舞う白の花になっていた 知らない男と仲良さそうに笑う君をただ見つめるだけだった
いえたらな
くらい くるしい しにたい あー、なんでこなに息が苦しいの あー、なんで1人は嫌なのに逃げてしまうの いつか、いつか、前に進めるかな いつもそうだ 大切にされると自分から逃げてしまう なんかね、怖くなるの 手放されるのが 私はね、血のつながった家族から愛されなかったの 不器用でさぁ 頭も悪くてさぁ グズだったから だからね、そんな私に手を差し出してくれた人達に感謝しかない でもね、怖くなるの やっとの思いで差し伸べてくれる人達と出会えたのに ごめんなさい 最低だね いつか、逃げないで伝えられるといいなぁ 『ありがとう』て だから、息が苦してくても今を生きている
思い出のあの日々
蝉に応援されながら走ったあの日。 葉が色鮮やかになり私達を励ましてると感じたあの日。 秋風が背中を押してくれたあの日。 仲間と笑い、泣いたあの日。 その全てが私の最高の思い出だ。 中学三年生に進級し勉強に部活に追われる日々。 次々と部活を引退する同級生とは裏腹に私は悩んだ末に駅伝をやると決めた。 皆んなが補習や勉強している時に私は練習した。 不安は勿論あったけど、駅伝部のキャプテンとして日々練習を重ねた。 10月、最後の県大会。 ここで上位に入れば上の大会に進むことが出来る。 上位に入れなかったら終わりだ。 選手発表の時私には絶望しか無かった。 あれだけ練習したけど私はタスキを繋ぐことが出来なかったのだ。 もしかしたら最後の大会になるかもしれないのにだ。 私よりも速い1・2年生が走った。悔しかった。 先生は私のことをよく見てくれていた。 だからこそ、私の実力では上の大会に行けないことをわかっていた。 先生はチームの利益を優先した。私でもそうするだろう。 おかけで中学入ってからずっと夢見た大会に出る事になった。 12月、今度こそ最後の大会。 何とか繋いだタスキには思いが詰まっていた。 結果は10位と割といい順位だった。 達成感と最後という悲しさ、言葉に表せないような沢山の感情が私を取り囲んでいた。 沢山泣いた。涙が沢山溢れ落ちた。 私の背中をさすってくれる先生。 今まで頼りない私に着いてきてくれた後輩達。 応援してくれた家族。 私にとって何よりの宝だ。 今まで頑張ってきた全てがここにあった。 楽しかった。嬉しかった。 この思い出は今でも強く残っている。 こんな経験をあの子達にもさせてあげたい。 だから私は今教師として子供たちに教えているのだ。
息が出来なくて
いつからか仮面を付けるようになった。 沢山笑うし、皆に優しくした。 そしたら「明るいね」「優しいね」と言われるようになった。 なりたかった自分になれた気がした。 けど、なんだろう。 なんでだろう。 なんか、息がしずらくなった。 僕の周りだけ空気が無くなったみたいだった。 本当は気がついていた。 それは仮面のせいと。 それでも目を逸らしていたかった。 だって、皆が僕から離れて行くと思ったから。 息が出来なくて苦しくて苦しくて仕方なかった。 そんな僕を心配してみんな声をかけてくれた。 でも、1週間も経つとほとんどの人が居なくなった。 それでもめげずに声をかけてくれる人がいた。 自分でも分からなかったけど、その人に話した。 息が出来なくて苦しい事、それでも仮面を外すのが怖い事。 その人は、 「なら、私の空気をあげる。怖いなら少しずつでもいいから怖く無くせばいい。頑張ったんだね。私がそばにいるからね。」 僕はそんなありふれた言葉に救われた。 そしたら仮面が無くなった。 だけど、もう怖くない。 だって君がいるから。 これから僕は君みたいに大事だと思える人を増やすから。
みえなくなった
いつの間にか俯くようになった 壁があってもどれくらい高いのか分かんなくて 助走すら出来なくなった だから乗り越えられなくて また俯く 最後にソラを見上げたのはいつだったけ
優しい人に
息吸えない もう、迷惑かけたく無い いつもごめんなさい 迷惑じゃないて優しく笑ってくれる けど、そうだとしてもそう思ちゃう 貴方みたいに優しい人になりたい
決めないで
毎日が息苦しい 親に決められた人生 朝起きて学校にいく 家に帰って勉強 同じことの繰り返し 毎日、毎日 頑張っても 私は自由になれてない 明日なんて 明日なんて 来なければいいのに この世界で生きていけるような 理由を探している そんなもの見つからない 周りは 優しいね 真面目だね 〇〇なら大丈夫 大丈夫じゃ無いよ 決められた人生で生きる理由なんてない 鳥籠に閉じ込められた本人は 外への扉があることにすら気づけない 私は自由に生きるのもいけないの? 辛くて休みたいて思うのはダメなの? 笑顔を作っていい子になるのが正しいの? それなら、私はいい子じゃなくていいから 笑顔の仮面を外して逃げ出してもいい? 自由になりたい 縛られたくなんかない 私はペットの文鳥じゃない 私は人間だよ あなたの物なんかじゃないんだよ? 私の人生くらいは勝手に決めないで
理由が欲しい
このままでいてもいいの? ありのままでいてもいいの? そしたら、みんないなくならない? わからないことばかり この世界で生きれるような 理由を探し求めているの 泣いちゃう時もあるけれど そしたら、君がいてくれる? この世界で最も欲しかったもの 誰かの特別になること 特別て言う魔法は私の呪い 1番欲しいものは手に入れたら 手放すのが怖くなる だから だから 自分から投げ出してしまう 私はいつになったら この世界で生きる理由を見つけられるの?
ごめんなさい
息ができない 苦しい 死んでしまうと錯覚するほどだ 震える手を握って背中を摩ってくれる 優しい声 涙が出できちゃう なんで私こんなんなんだろ 先生にも友達にも親にも迷惑かけてた 授業中に苦しくなって手が震えた 先生の支えで廊下に出た 担任と学年の先生2人、保健室の先生 沢山の先生に迷惑かけた 先生の温かい言葉 だんだん落ち着いてきた 呼吸少しずつ楽になってきた 涙はまだ止まらない あークラスメートの視線が、、、 絶対噂になるんだようなぁ 『迷惑をかけない』 親との約束 守れてない 先生の心配そうな顔、クラスメートからの痛い視線、親からプレッシャー