翡翠
21 件の小説翡翠
小説を書いたり見たりしてます(*^^*) 恋愛_SF_学園ect. 色々書くかもしれない人です 恋愛は3L 全て◎ 気軽にフォローして下さい フォロバ100% リクエスト募集中 2022/12/09 開始
神の信仰を妨げてはなりません(裏)
✝︎ 登場人物 ✝︎ ✝︎ シノア ✝︎ リアム ✝︎ クレト ※ この作品は 、「神の信仰を妨げてはなりません(表)」 と 話が繋がっております 。まだ読んでいない方は其方も是非。 𝕯𝖊𝖗 𝖌𝖊𝖋𝖆𝖑𝖑𝖊𝖓𝖊 𝕻𝖗𝖎𝖊𝖘𝖙𝖊𝖗 𝖎𝖘𝖙 𝖊𝖎𝖓 𝕳𝖊𝖚𝖈𝖍𝖑𝖊𝖗 ✝︎ 堕ちた神父は偽善者様 ✝︎ ?「なぁなぁ 、最近平和過ぎてつまらないんだけど…」 俺は彼の言葉を無視しては、子供たちに笑顔を振り撒く。今日も平和だ。ほら、元気な子供たちが遊具やボールで遊んでいるのだから。 子供1「シノアさんの目青色で綺麗だよね…!」 シノア「そうか?自分では思ったことは無いが、有難う。ほら、他の子と遊んでおいで」 自分の目を褒める子供は俺の言葉に頷いて、他の子供達に混じって遊び始める。 ?「なぁってば!平和過ぎて退屈なんだけど?!」 シノア「煩いぞ。リアム。少しは静かに出来ないのか。餓鬼みたいに騒ぐな…」 リアムと呼ばれた男は、シュンと落ち込む。悪魔の彼の尻尾は犬の様に垂れ下がっている。 リアム「毎日こんな人間の子供たちと遊んでて疲れないわけ?いい加減俺に力を分け与える準備は出来た?」 嗚呼、また、その話か。何度も何度も聞いたこの話。俺はこの悪魔と契約をしている。否、まだ仮契約段階だ。正式な契約の仕方はまたその時になったら教えると言われている。そう言われてもう6年もの月日が流れている。ここまで伸びた理由は、自分でもちゃんと分かりきっている。子供たちの世話で忙しかったから、だけではない。俺の “覚悟の無さ” 人ならざる者、つまり、この悪魔を初めて視た時、こう言われた。 リアム『お前、半端者だろ…』 それは図星だった。悪魔との契約。何故こんな事になったのか改めて考えてみた。伝統行事だからだ。悪魔と契約して戻ってきた歴代神父は1人も居ない。噂じゃ、魂を喰われただとか、死んでしまっただとか根も葉もない噂が業界の中では飛び交っている。その噂は有名で何度も耳にした。それでも俺は契約をしようとしている。この負の連鎖は俺で終わりにしたいと思ったからだ。 シノア「今日の夜、正式に契約をする。予定は無いだろうが空けておけ」 リアムは嬉しそうにニヤリと笑う。やっとこの日が来たのだと言わんばかりに。その時、協会に一人の男がやってくる。 ?「今日も悪魔ちゃんは元気ー?」 リアム「げっ…今日も来たのかよ…」 青色の長髪、スタイル抜群の男が陽の光を浴びながらやってきた。 ?「またその反応?いい加減慣れて欲しいんだけどねぇ…」 彼は、クレト。俺とは小学校〜大学まで一緒の親友だ。俺と同じ視える側の人間で、うちの悪魔がお気に入りらしい。 シノア「よく来たな。今日は仕事は…?」 クレト「今日は休み。暇だったから来たんだ。子供たちは相変わらず元気そうだな。さっき遊ぼーって言われたよ」 笑顔でこちらに話し掛けてくる彼は、悪魔の方に顔を向ける。そして… クレト「悪魔ちゃん、俺と遊ぼー?」 リアム「絶対やだ!」 リアムがここまで苦手としているのは、彼が自分に怖がらないから…と言うだけでは無い。性格が苦手なようだ。何故、苦手かは教えてくれなかったが…。だが、それぞれ楽しそうに遊んでいる。これを見れるのも今日が最後かもしれない。 クレト「大丈夫?なんか世界の終わりみたいな顔してるけど」 シノア「ん?嗚呼、大丈夫だよ。問題ない」 ー4時間後ー クレトは帰宅し、子供たちも寝静まった夜中の23時。 遂に契約の儀式の時間だ。 誰も居ない部屋に俺の苦痛の叫び声だけが響き渡り、悪魔はそれを見て笑いを堪えている。儀式内容シンプルな様に見えたがかなり辛いようだ。魔法陣の様なものを素足で踏み、3分全身の痛みに耐える。たった3分。だが、この3分は10分に感じられた。全身に痛みが走る。身体が熱く、全身が燃えている様だった。 魔法陣が床から消えて一気に身体の力が抜け倒れそうになる。特に変化は見られない。歴代の神父はこの後壊れたように発狂したと聞いたがそれもない。成功した様だ。嬉しい、そう思った。 シノア「やった…俺の代で負の連鎖を断ち切れたんだな」 リアム「おめでとう。これで正式な契約は完了した」 ー次の日ー 協会にいつもの様に子供たちが遊びに来る。いつもの平和な日は続いていった。だが、おかしな事が1つあった。それは子供たちが口々にいう言葉だ。 子供1「シノアさん、今日も目にカラーコンタクトを入れてるの?」 カラーコンタクトなんて入れていない。 だが、面白いから、子供たちを傷付け無いように俺はこう答えている。 𝕴𝖘𝖙 𝖉𝖆𝖘 𝖓𝖎𝖈𝖍𝖙 𝖎𝖓 𝕸𝖔𝖉𝖊? 𝕯𝖆𝖘 𝖒𝖆𝖌 𝖎𝖈𝖍 𝖆𝖒 𝕷𝖎𝖊𝖇𝖘𝖙𝖊𝖓.
神の信仰を妨げてはなりません (表)
☦︎︎ 登場人物 ☦︎︎ ☦︎︎ シノア ☦︎︎ リアム ☦︎︎ クレト 𝕭𝖊𝖘𝖙𝖗𝖆𝖋𝖊 𝖉𝖎𝖊𝖏𝖊𝖓𝖎𝖌𝖊𝖓, 𝖉𝖎𝖊 𝖉𝖊𝖓 𝕲𝖑𝖆𝖚𝖇𝖊𝖓 𝖆𝖓 𝕲𝖔𝖙𝖙 𝖇𝖊𝖍𝖎𝖓𝖉𝖊𝖗𝖓 ☦︎︎ 神の信仰を妨げる者には罰をお与え下さい ☦︎︎ 『この世界に神なんて者は存在しません』 そう言い女性は子供を連れて帰って行った。 それを言うのは自由だろう。だが、神聖の場にわざわざ言いに来るなと言いたい。子供は悲しげな目をして此方を振り返る。その子供に手を振り見送る。 森の中にその協会はある。協会は主に女性が信仰する者だろうが、俺は男性だ。何故、この神を信仰しているのか?俺は過去に様々な悪い所業をしているからだ。今はそれとは一切断ち切り、それらから遠く離れた場所に移動。そして、此処で子供たちと遊びながら神に祈り続けている。 − あの日々に戻らない様に − 子供「シノアさん!今日も遊んで!」 子供「ボール遊びしたい!」 子供「森の中でカブトムシ見つけた!」 シノア「順番に遊んであげるから皆で遊ぼう。なッ?」 この協会の神父である俺。シノアは毎日来る子供たちと遊びに誘われていた。昔では考えられなかった。こんなに毎日が輝いて見えるなんて…。 ?「また餓鬼たちと遊ぶのかよ。神父サマ」 シノア「…黙れ…勝手に出てくるな…」 俺を揶揄う様に声を掛けてきた。その男は空中に浮いている。赤い角、尻尾、そして目。 何もかもが赤い。赤すぎて鬱陶しい。 こいつは勿論人間じゃない。妖怪でも無い。 ある意味妖怪と呼ばれる類かもしれないが、 所謂、悪魔だ。 察してくれた人もいるだろう。パロディなどで神父と悪魔が共に行動し、神父が死ぬか闇堕ちするかの二択を迫られてしまうというアレである。だが、死ぬことも闇堕ちすることも俺はない(と思いたい)。現に悪魔は何もしてこない。だから、今のところ心配は無い。 そう、今のところは…
消え行く中で見た景色…
登場人物 東雲 真綺 (シノノメ マアヤ) 波躱 俊哉 (ナミカワ シュンヤ) 茜(アカネ) 海って良いよね。ずっと砂浜に向かって波を打ち付けてるだけなんだから。あ、海の匂い好きな人って多いんじゃない?因みに僕もその1人だよ。あの匂いってなんか良いよね。 海を見てて思うことがあるんだ。僕もそんな風に楽に自由に生きられたらなぁ…って… 僕は、東雲真綺。高校1年生。僕はこの春、偏差値の高い高校の受験に見事合格。期待と不安を一心に背負いながら、入学式を迎える “はず” だった…。だが、僕は他の新入生と一緒に入学式を迎える事は出来なかった。入学式を控えた3日前、母が死んだ。病気ではない。むしろ前の日まで元気に鼻歌を歌いながら料理を作ってた。その日、僕は中学時代のイツメンと遊びに出掛けていた。母も父もいつも通り会社に出勤。そして、定時で帰宅。 いつも通りの日常を皆送っていた。それをぶち壊すかの様な出来事は、午後の17時過ぎだったらしい。飲酒運転の車だった。その車は不運にも、母の車に目掛けて突っ込み車は勿論廃車。そして、何が原因だった。スピードは一定速度を超えていたのはそうだが、中に乗っていた母は車と電柱に挟まれてしまい、身動きが取れなかった様だ。これでは車も身体も粉々。そのまま帰らぬ人となってしまった。 そして犯人は、パニックになったのか現場から逃走。未だに捕まっていない様だ。 僕はそんな事は知らず普通に帰宅した。父が玄関前におり、母の事を伝えてくれた。 何も言葉が出てこなかった。ひたすら泣き続ける父とまだ中学1年生の弟を慰めながら、一緒に泣くことしか出来なかった。 高校1年生は母の事で頭がいっぱい。授業なんか頭に入ってこなかった。事情を知ってる先生は無理をしない様にして下さい。とは言ってくれたけど、学校に行かないのは不味いと思い、皆と同じ風に行っている。 高校生活を初めて、友達も出来た。なんでも話せる親友って感じに近くなってる元気けど。 波躱 俊哉。僕の家の事情を唯一知ってる友達で、僕の事ならなんでもお見通しって言ってくれてる。そして、彼も特殊な人間だと言う。 俊哉「よッ。調子はどうだ?」 真綺「いつも通り…嫌、そんな事ないかな」 俊哉「肩重いだろ。それ、退けてやるよ」 そう言い俊哉は肩に手を伸ばす。手を払う様な仕草をすると肩の重荷が無くなった様な気がした。 真綺「ありがと。また憑いてきたのかな…」 俊哉「まぁ、お前の学校までの道は仕方ねぇな。墓地通らないと行けないんだろ?」 真綺「そうそう…w」 俊哉は所謂、視えてしまう側の人間。見た目は普通の高校生と変わらないが日々その体質には悩まされている様だ。 俊哉「そうだ。お前のお母さんの事件の犯人分かったぞ。場所はまだこれからだけど…」 真綺「聞く!」 俊哉「即答だな…w」 俊哉には家の事情は話してある。俊哉の体質なら協力出来るかもと言ってくれたのもあるが、霊を呼びやすい僕なら色んな情報を聞けるからだと教えてくれた。 (霊を呼びやすいとか本当は嫌なんだけど…) 俊哉「性格は男。良く、クラブに通ってたみたいだ。普通の会社員で、会社での評判はボチボチ。奥さんは他界してるらしい。後は…」 真綺「ありがとう。もう良いよ」 僕は俊哉の話を止めた。何故か。イライラしてきたからだ。…復讐…。あれからその言葉を胸に刻んでいた。復讐したって母は帰ってこないし意味は無い。ドラマの様にそう上手くは行かない。でも、復讐したい。何か犯人に一泡吹かせる様な事をしたい。直接対峙して謝らせるだけでは済まない事を身体に刻ませたい…。 俊哉「おい、大丈夫か?また、復讐とか考えてるのか?真綺」 真綺「ん?あ、御免…」 俊哉「まぁ、無理もないけどな…。ほら、今日は部活も無いし一緒に帰ろうぜ?明日には多分犯人の場所も分かる。休みだし犯人に会うなら俺も付き合う」 真綺「え?付き合うって危な…」 俊哉「ここまで来たら付き合わせろ。お前の舞台の幕引きくらい同じ舞台で見させろよ」 本当につくづく思う。俊哉は良い奴だ。良い奴過ぎて不安になる。でも、こんな奴だから隣に居たいと思ってしまう。本当なら友情の域はもう超えてるかもしれない。恋愛感情とまでは行かないが、なんでも話せる親友。 真綺「ありがとう…」 −次の日− 案の定、犯人がわかったらしい。父には遠出してくるから明日か明後日に帰ってくると伝え、駅で俊哉と合流した。 俊哉「おはよう。真綺」 真綺「俊哉…。おはよう」 電車に乗って4時間。商店外と近くに海がある賑わった場所に来た。 俊哉「すごい人だな…。確かここら辺だった気が…」 ある店のインターホンを押す。 看板には『カフェ サン』とシンプルな立て看板が立てかけてある。 ?「はい」 真綺「朝早くにすみません。僕たち……」 インターホン越しに出たのは女性の声だった。 その人に事情を話すと直ぐに来てくれた。 ?「私は父の娘の茜と申します。この度は父が申し訳ございませんでした…」 彼女は自分のことの様に頭を下げてくれた。 俊哉「…」 真綺「娘さん。顔を上げて下さい」 それから聞いたことは衝撃だった。事故を起こした数日後に犯人であるお父さんは自殺。罪の意識に苛まれたからだろう。中学生だった彼女は学校でいじめにあい、母親とこの街に引っ越して来たという。その母親は半年前に病気で死亡。カフェをやっていたためなんとかそれで稼ぎを得ていたという。 話を全て聞き終え、カフェで珈琲を1杯頂いた後、帰る前にもう一度謝罪された。 だが、正直僕にはなにも入ってこなかった。 その間、俊哉が全て話を聞いてくれていた。 近くの海に行き、俊哉と話をした。 俊哉「大丈夫か…?真綺」 真綺「うん、なんか呆気なかったなって思って…」 俊哉「そうか…」 真綺「娘の彼女に罪は無いから責めるにも責めれないしさ…。なんかもう怒りが冷めた感じがした…」 俊哉「近くにホテルあるし、泊まってくか。さっきの人、お金くれたし」 真綺「そうだね」 そう言うと立ち上がり、2人で海を見ながら歩いてホテルまで向かった。 もう夜だった。 月が海に反射していた。 冷たい海に月が反射していた。 綺麗と同時に月が紅く見えたのは神のお告げか気の所為か、何方かは未だに分からない…
クソまみれ…
[登場人物] 灰谷 慶吾 (ハイタニ ケイゴ) −始めに− “死ぬ時、やり残した事が無いように生きないとダメだよ” こんな台詞はデタラメだと思う。だって、人はいつ死ぬか分からないのだから。もしかしたら明日死ぬかもしれない。それか、1年後?半年後には死んでいるかもしれない。 いつ死ぬか分からないのに、悔いが残らないように生きろというのは、どうだろうか。この事を言っている本人はその人の為を思って言っているのだろう。 だが、そう言ってる貴方はその人の人生の終わりを予知して言っているのだろうか?予言者か何かだろうか?それか占い師だろうか?もしそうなら、貴方の居るべき場所は、2次元かその他だろう。早く元の世界に帰り給え。(寸) −幕明け− 俺は、今日も良く生き延びたと思っている。 何故こんな事を言うのか。それは、自分が他の人の目線で言うのであれば死にたがりという奴だからだ。 俺は、何かある事に色んな自殺方法を考え、実行してきた。だが、お察しの通りどれも失敗に終わってる。泣いていいだろうか?泣いていいよね?! 俺の名前は、灰谷慶吾。 嗚呼、云。名前から暗いよね。御免なさい。面白いと思ってくれた君は有難う。あ、こんな俺にお礼言われるの気持ち悪いよね。ごめんね。でも言わせて。ありがとう。君とは気が合うのかもしれないよ。。 さて、いきなりだけど、俺の一日をみんなに紹介する。 …暇だし…。尺なら沢山あるし…((メタい事言うな)) −朝− 11時に起床。ここから俺の生活が始まる。そして決まって食パンを食べる。ご飯の時もあるけど朝は食パン派。ご飯派の人はごめんなさい。…殴らないで。。 あ、ちなみに俺は一人暮らし。またまたちなみに、両親は他界してる。理由は聞かないでくれると嬉しい。 高校でプログラムその他を習い、普通に…嫌、普通じゃなかったけど卒業した。 それから直ぐ、貯めてた貯金で一人暮らし。 今は、鬱系ゲーム実況者として活動してる。 ((鬱系ゲーム実況者で合ってるのかな?)) 後、ゲームだけに限らず雑談なんかもしてる時もある。 ゲームの種類は主にホラーゲームや謎解き、脱出ゲーム(脱出ゲームが主) 配信の一部始終を見せるよ。 『ふぅ、さて、今日も配信やっていきますか…』 『今日は𓏸𓏸からの脱出シリーズ これをやっていきたいと思います』 『あ、〇〇さん、今晩は。ギフト有難う。 後でチェキ撮っていってね…』 −配信終了− 雑過ぎ?ごめんね。だって、めんどくさかったからさ…。メタい?え、ごめんね。本音書いていい所だって教えて貰っ…((殴)) 不思議なことがあるんだけどさ。言ってもいい?俺の配信、何故か1ヶ月前からコメント来なくなったんだよね。なんでだろ。え?さっきのは何か?あれはうん、察して。寂しい奴とか思わないで! 気を取り直して、ここから俺の趣味の時間。 そう、自殺の時間。今日は前も試したけど首吊り。少し高い位置に縄を括って…。 … …… ……… ………… …………… はぁ、今日もダメか……
戦いを終わらせる者… Part1
真琴(マコト)−日本刀 優真(ユウマ)−短刀 此処はある国のある闘技場。いきなり闘技場とかどうした?って思う方もいるだろう。云、凄くその疑問の声が聞こえてくるよ。今からその疑問を解き明かそう。まず初めにこの国には名物がある。其れがこの闘技場である。では何が行われているか?察してくれた人は有難う。既に分かってる人はさっさと説明を終わらせろって?まぁ、そう焦らないでくれ給えよ。ゆっくり説明させてくれ。 この闘技場では常に人と人。或いは、人と獣による戦いが行われており、指定されたこのリングの上で戦いを行う。リングの上に居る彼ら彼女らの目的は様々だ。常に優勝を狙って居る者、度胸試しで舞台に上がり自分の実力を試す者、更なる高みを目指して居る者、誰かの為に戦う者、歓声を浴びたいが故に戦う者。この舞台に立つ目的は全員違えど、毎日の様に刀や拳のぶつかり合いが行われている。 そして、闘技場ならば忘れてはいけない人達がいる。其れは、この戦いを観戦する者も居ると言う事だ。まぁ、この様な戦いをわざわざお金をかけて見届けるのだ。観客も観客だろうなと思ってしまう。 それよりも何故闘技場が名物なの?闘技場ってアニメとかでしか見た事無いけど大丈夫そう?もしかして時代遅れの国なの?と疑問や疑念を思うものも居るだろう。否、時代遅れは言い過ぎかもしれないが、現実問題、今は古代ローマの時代ではない。科学や機械が進歩し何不自由無い暮らしを出来る現代だ。勿論、選手は奴隷でも無ければ戦争で捕虜となった人でも無い。 では何故、この現代でまだこんな古い儀式の様な物が行われているのか。命の危険を顧みず戦う理由は何なのか。 理由は明白だ。其れはこの負のループを現代の若者が、祖先達が、止められなかったからだ。唯、歴史上は終わった事になっているかもしれない。だが、実際は終わってなどいない。歴史が繰り返されるとはこの事だろう。確かに“闘技場で殺し合う”なんて制度は一度は完全に終わったかもしれない。だが、血は争えないと言う様に“人間の血を見たい、人間が死ぬのが当たり前になったら皆はどんな反応をするのか気になるから闘技場を再開させよう”などと言うサイコパスが一人でも居たとしよう。そして其れを国民に対して声を挙げてしまったら?歴史を繰り返す様になってしまうだろう。もしその人に家族や子供が出来て、その子供がその光景を生活の一部にし“こんな事はやめよう”と声を挙げられなかったら?辞めるどころかそれが日常茶飯事になってしまうだろう。 だが、ある青年達がこの日常茶飯事な現状に終止符を打つ。自ら変えようと声を挙げ、闘技場反対者の意見を尊重し止めようとしたのだ。これは彼らが全てを終わらせる迄の物語である。 さて、冒頭がすごく長くなってしまったが、今回の物語を始めるとしよう。唯、長いので3話に分けさせて貰うが、承知しておいてくれ給え。 −ある日− 一人の男はいつもの様にある目的地に向かって歩いていた。ある場所とは、この国の名物である“闘技場”だ。彼の名は真琴(マコト)。伝説の王者、[鴉]の子孫にして、この地域の闘技場では最年少で優勝した事があり、今も其の王座に座り続けている強者だ。 処で、[鴉]とは何者なのか?[鴉]は1人で50人もの闘技場参加者を倒した歴史に名を刻んだ優勝者にして、何の音沙汰も無く影の様にいきなり行方を眩ませた謎多き人物である。勿論彼をもう一度見たいと探した者も居たが、如何せん情報は闘技場の中にしか無かった。彼の情報として挙げられたのが、笑いながら人を殺していたサイコパス様な人物だった事。隙を見せた者を躊躇無く叩く事が得意な事。この二点だけの情報だったと言う。私生活など誰も知るはずが無く、彼が最後に第三者によって見つかったのは死後10年程たった白骨化した遺体だったという。 [鴉]亡き現代に、彼が子孫を残してた事に驚きだが、流石、子孫というべきか。150年経過した今、[現代版 鴉]として蘇ったかの様に真琴はいきなり現れた。若い青年がいきなり現れては50人もの相手を圧倒し見事優勝して見せたのだ。真琴は日本刀を駆使し相手の隙を付いては斬ると言うやり方で何人もの相手を倒してきた。1回目は皆も奇跡だろうと思っていたが、2回目、3回目と繰り返していくうちに[現代版 鴉]と呼ばれる様になっていた。 闘技場アナウンス「優勝は真琴ー!これで10回目の優勝だ! 勢いが止まらない 現代版 鴉!皆様も彼に釘付けでしょう!!彼こそがこの闘技場に新たな革命をもたらしてくれるでしょう!」 真琴「……」 アナウンスが鳴り響く中、真琴は終始無言で闘技場を後にした。真琴本人は何を思って戦いに挑んで居るのか。やはり優勝の為か?[鴉]と言う肩書きを自らの物にする為か?否、彼はこの戦いの意味を見いだせずに居た。目的もなく戦う自分に嫌気が差して居た。何故なら血を見るのはもう懲り懲りだったからだ。 次の日、真琴がいつもの様に闘技場の待合室で出番を待ちながら考え事をしていると1人の青年に話しかけられた。 ?「そんな辛気臭い顔してると幸せが逃げて行くぞ」 真琴「誰だ?お前は…?」 この戦いを終わらせなければ。その考えで頭がいっぱいになっていた。真琴が途方に暮れていた頃、彼は一人の青年に出会う。其の男の名は優真(ユウマ)。彼は短刀を使っており、暗殺者の様に静かに相手に近寄り仕留めるのを得意としている。お互い同年代の友人がいなかった。其れ故、初めて同年代の人が話しかけてくれて嬉しかったのだろう。二人は直ぐに打ち解け合い、様々な話がとても弾んだと言う。 しばらくして、いつもの様に楽しい日々を送っていた真琴は優真に遂にこの戦いのことに終止符を打ちたい(終わらせたい)と言うことを相談しようと思いファミレスに呼んだ。そして真琴は悠真に自分の血筋の事。この戦いの意味。そして来世にも残らない様に完全に終わらせたい事を優真に話した。彼は唯頷きながら聴いてくれた。そして真琴に賛成してくれた。 真琴「本当にいいのか?優真」 優真「お前と同じ気持ちだったんだ。この戦いは唯、犠牲者を出すだけ。俺たちもそうだけど、全員家族がいる。家族の元に犠牲者の人達が帰ってこない報告を聞くのは、残酷すぎるだろ?」 真琴「そうだな。なら、協力してくれ。この戦いを完全に終わらせたい!」 ファミレスを出た二人は改めて誓う。唯、相談だけでは無く実行しなくては意味が無い。そう、2人は闘技場で宣言する必要があるのだ。 どうすれば皆が聞いてくれるか2人で考えた結果、「真琴の立ち位置を利用すれば良い」と言う考えに至った。 𝓽𝓸 𝓫𝓮 𝓬𝓸𝓷𝓽𝓲𝓷𝓾𝓮𝓭
生きてる実感
眞城 蒼來(マシロ ソラ) 北絛 貴翔(ホウジョウ タカト) 間宮 蒼海(マミヤ ウミ) ⚠️病気設定です。苦手な方は回れ右を −貧血症− 血液中の赤血球が薄く、貧血を起こしやすくなる病気。主に女性がなる病気で、この病気は薬と付き合っていくしか無い。そして、最悪の場合、死の危険まである とても危険な病気だ。 −本編− 慌ただしい高校生活が始まり早1年。俺たちは2年生に無事進級。高校生活も慣れ、部活でも後輩が出来た。俺は合気道を幼少からやっており、担任の先生に頼み、合気道のサークルを作ってもらった。まぁ、サークルの事はいいとして、夏休み明けにうちのクラスに転校生がやってきた。 蒼來「転校生って誰なんだろうな…」 蒼海「男の子って言うのは聞いたよ!かっこいい人だったら良いな~」 蒼來「お前…かっこよければ何でも良いんだろ…」 蒼海「ねぇ!それ酷くない?!」 俺たちはこんな事を話していた時、扉が開き担任が入ってきた。 担任「お前ら席に着けー。ほら、騒ぐな。怒られるの先生なんだから静かにしろ~」 担任がそういうと笑いが起きる。“俺らは関係ねーし”“騒ぎたい年頃なんですよ~”などと野次がクラスを飛び交う。だが、俺に取ってはいつも通りの会話が行われていると感じるだけ。そう、俺らのクラスはこんな風にいつも騒いでいる。真面目な人も居るが、だいたいはヤンチャ組が多い。まぁ、偏差値そこまで高くないし当然と言えば当然だが…。 担任「はいはい、そうだな。今だけはちゃんとしとけー。転校生を紹介する。入ってきて良いぞ」 担任がそう言うとガラッと扉が空き、転校生が入ってくる。その転校生に目を奪われた。 身長が高く、髪は紫でオールバック。モデルでもやってるんじゃないかと言う程の男が入ってきた。さっきまで騒いでいた奴らも転校生を見て一気に静かになった。 担任「転校生を見た途端に静かになるのやめろ〜。さてと、早速だが自己紹介を頼むよ」 ?「はい。俺は北絛貴翔(ホウジョウタカト)です。こっちに来て2週間しか経っていないが皆、宜しく頼むよ」 担任「親の都合で東京から来たそうだ。仲良くしてやれよ~。席はそうだな…。蒼來、お前の隣で良いか?」 蒼來「はぁ?!俺?!」 いきなり自分の名前が呼ばれ驚きデカい声を出してしまった。転校生は担任にそう言われると“はい”と一言だけ返事をして、俺の隣に座って来た。ここまで来たら仕方ないと思い彼を受け入れた。 貴翔「宜しくな。蒼來くん」 蒼來「おー、宜しく…」 転校生が来たその日の昼休み。彼の周りで質問コーナーが始まった。 女子1「貴翔くんって東京の何処ら辺に住んでたの?」 貴翔「新宿に住んでたよ」 女子2「貴翔くんって兄弟は居るの?」 貴翔「兄貴が1人いる。もう成人してるけどな」 女子3「へぇ~!お兄さんってどんな仕事してるの~?」 貴翔「カフェ経営をしてる。人気らしくて毎日お客さんが絶えないらしい」 女子4「得意なこととかある~?」 貴翔「合気道とイラストを描く事なら昔からやってるぞ」 どんどん質問に答えて行く貴翔に俺は少し呆れながら席を立ち、屋上に行こうと足を運んだ。すると彼も立ち上がり、俺の後を付いてきた。 蒼來「女子たちの質問に答えてやらなくていいのか?転校生」 貴翔「転校生の俺はご飯が食べたいんだ。それに、こっちから何のアクションもしていない。唯、女子たちが勝手に質問してきてるから仕方なく答えている。それだけだ」 思っていた返事と違い俺は吹き出してしまった。彼は頭にハテナを浮かべて居たようだが俺はまさにその通りだと思ってしまった。笑いながら俺はいつも通り屋上に付き、弁当を開ける。転校生の貴翔も隣に座り、弁当を空け2人で“いただきます”と言い弁当を食べる。一緒にご飯を食べている時、彼の傍にある袋を見て疑問を感じ、問い掛けてみた。 蒼來「なぁ、それなんの薬?」 一瞬彼は黙り込んだ。"良くない質問をしてしまったか?"と焦ったが、彼は口を開き答えてくれた。 貴翔「これは病院から貰った薬だ」 何か訳ありのようだが、俺は気になって仕方なかった。俺は彼の薬に付いて聞くことにした。 蒼來「なんか、病気なのか?」 そう聞くと彼は真剣な顔をして此方を見て俺の質問に答えた。 貴翔「貧血症って知ってるか?」 蒼來「貧血症?」 耳馴染みが無かった言葉に疑問を浮かべると彼は続けて言った 貴翔「貧血症って言うのは、血液中の赤血球が少なくて貧血を起こしやすくなる病気だ。俺がガキの頃からの病気なんだ。ま、俺はこうして薬と付き合っているが…」 蒼來「唯の貧血だろ?薬なんて大袈裟過ぎないか?」 貴翔「まぁ、そう言うと思った(笑)だが、貧血は確かに甘く見られがちだ。だが、悪化すると昏睡状態になったり、最悪の場合は"死"の可能性がある危険な病気なんだ」 貴翔の口から“死”という言葉が出てきてからようやく事の重大さを認識した。確かに俺は今まで貧血を甘く見ていた様だ。貴翔の言っている事に偽りが無い事は証明できない。だが、彼の目が嘘を付いて居ないと言っている。自分は病院の先生でも無ければ、このような知識を持ち合わせて居ない。だが、自分が出来る唯一の対処を考えた。 蒼來「お前さえ良ければ、俺がお前を支える。お前の隣の席になったのも何かの運命かも知れないし。それにお前が俺にならと思って相談してくれたんだろう?なら、俺はお前を支える義務があると…俺は思う」 今の自分に出来る事。それは、彼(貴翔)を精一杯支える事。無理をさせない様に見守る事。 これしか出来ない自分が不甲斐ないが、貴翔は微笑んでたった一言感謝の気持ちを伝えてくれた。 貴翔「有難う…。やっぱり蒼來に話して良かった。改めてこれから宜しくな」 蒼來「嗚呼…」 俺は貴翔から差し伸べられた手を掴んで握手を交わした。お互いに信頼し合い、支え合い、成長する。俺たちはこの日を機に違ったのだった。 そうそう、因みに貴翔は歌がとても上手く、将来は歌手になる事を夢見ている様だ。その夢を掲げているだけあって歌が凄く上手い。 また、彼は合気道の心得もあった様なので軽音サークルと俺の合気道サークルを掛け持ちして欲しいと頼んだ。ちゃんと理由を話した上で提案したら快く引き受けてくれた。 何故掛け持ちしてくれて居るかと言うと、合気道サークルに居てくれれば何かあった時俺が対処出来るからだ。軽音サークルで倒れられても俺はその場に居られない。だから、せめて掛け持ちして貰って少しでも貴翔の負担を減らして貰う事にしたんだ。負担を減らす所か増やして居る事に気がついたのは後日である…。 合気道サークルは俺が勧めたサークルだが、貴翔自身やりたいと言っていた軽音サークルにも入って貰った。生憎、軽音サークルは合気道サークルとは別の日に行っている。貴翔が軽音サークルに行っている間は俺は図書館で勉強をして毎日一緒に帰っている。軽音サークルが休みの日は2人で図書館にこもって勉強会を開いて居る。顔も良し、性格も良し、スポーツ万能。それに加えて頭も良い。貴翔には普段から勉強でお世話になっている。俺もそこまで頭が良い訳じゃないから。それはもう…。本当に助かってます…。 そんな日常を繰り返して居るから学校内では“付き合っているんじゃないか”などと噂されているが俺たちは断じてそんな関係では無い。 −1年後− 俺はいつもの様に貴翔と屋上でご飯を食べていた。異変が起きたのはその時だ。 貴翔「ぐっ……」 貴翔は痛そうに頭を抑えている。俺は直ぐに駆け寄り水を持って薬を飲むように促した。 蒼來「貴翔。また頭痛いのか?無理するな。薬を…」 “薬を飲め”そう言いかけた時、貴翔はそのまま倒れた。倒れるのは偶にだがある。だが、少しすれば起き上がり直ぐに薬を飲む。今日もそうだと思い込んでいた。何故ならこれが俺たちの中で普通になっていたからだ。 だが、今日は違っていた。いつまで経っても起きる気配が無い。俺はいつもと何か違うと思い、貴翔をお姫様抱っこしては急いで医務室に駆け込んだ。 蒼來「先生!貴翔が…。貴翔が急に倒れたまま目を覚まさなくて…。いつもなら直ぐに目を覚ますのに…。俺…どうすれば…!」 医務室の先生「落ち着いて。まずは貴方の息を整えて下さい。“いつも”という事は彼は偶に倒れていたのね?」 蒼來「はい、此奴…貧血症で。毎日薬を飲んでたんです…」 医務室の先生「なら、病院に連れて行くわ。君はまだ授業が残ってるわよね。この子はもう大丈夫だから君は授業に…」 蒼來「俺も連れて行って下さい!…お願いします!」 俺は必死だった。貴翔をほおって授業を受けるなんて出来なかった。俺は医務室の先生に向かって頭を下げ、連れて行って欲しいと頼み込んだ。 医務室の先生「分かりました。今回だけですよ。担任の先生には私から伝えておきますから」 蒼來「ありがとうございます!」 そう告げられ無事一緒に連れていってもらう事になった。 都内の大きい病院に着いて貴翔は検査を受けた。原因は唯の寝不足だとの事だった。唯の寝不足でここまで酷くなるとは俺も思っていなかった。疲れも貧血症には関係してくるのだと学んだ。 −翌日− 貴翔が病院に運び込まれてから俺は貴翔の病室に泊まり貴翔の様子を見ていた。貴翔は運び込まれた次の日の午前中に目が覚めた。記憶が飛んでいたらしく何故自分が病室に居るのか分からないと言っていた。脳貧血を起こして居た様で運び込まれたのが遅かったら其の儘死んで居たらしい。それを聞いた俺は血の気が引いた。 貴翔「御免。迷惑掛けた…」 貴翔には謝罪された。だが、回復したらお好み焼きを一緒に行く事と貴翔の奢りという条件で勘弁してやった。今は貴翔が生きている。“生の実感”を味わえるだけで十分だ。 蒼來「寝不足でこんな大事にしやがって…。俺がどんだけ心配したか…」 貴翔が本当に生死をさまよっていた。それだけで友達を失う怖さから涙が出てきた。貴翔は俺が泣いたことに対して何も言わず唯、抱きしめて慰めてくれた。人は簡単に死ぬと聞くがまさにその通りなのだと身を持って実感した。貴翔の腕に包まれながら、俺は生きている実感を…命の尊さを実感した…。 ・━━━ ℯ𝓃𝒹 ━━━・
光を求めて… Part1
登場人物 有栖川彩兎(アリスガワ アヤト) 有栖川翔吾(アリスガワ ショウゴ) 有栖川凛(アリスガワ リン) 有栖川恭介(アリスガワ キョウスケ) 有栖川悠香(アリスガワ ハルカ) この世界では階級と呼ばれる者が存在する。 まぁ、良くある貴族や平民と呼ばれる者たちだ。だが、貴族の中にも階級があるし、平民の中にも階級がある。この物語では、貴族の中でもより上の階級に入る“有栖川家”について貴方達にお話しようじゃないか。 代々有栖川家は貴族の生まれだ。周りの家庭からの評判も良ければ、世間体も良い方だ。何不自由無い家庭。楽しそうな家庭。そう周りの家は感じるだろう。但し、それは“表の姿”。人間誰にだって“裏の顔”は存在するだろう。そうそれは有栖川家にも存在する。そして今回は、有栖川家の裏の顔に迫っていこうと思う。 まずは有栖川家の家の構造から簡単に紹介しよう。正面から入ると大きな庭とテニスコートがある。庭を抜けると大きな玄関があり、家の中はだいたい白で統一されている。そして玄関を入ると広い広間がある。正面に階段があり各部屋がある。広間にも各部屋があり厨房、客間、社交的な目的で使う広い部屋、食卓、お風呂、地下に繋がる階段、そして謎の扉だ。 有栖川家は当主兼父の恭介。主婦であり、モデルでもある母の悠香。そしてその子供達。明るく社交的な双子の姉 彩兎。人見知りだが歌がとても上手い双子の弟 翔吾。そして可愛いアイドル的存在の妹の凛。外の人間から見たらこの家族はごく普通の貴族の家に見えるだろう。だが、家庭内に迫ると恐ろしい事が分かる。この先はこの家庭の“裏の顔”をお見せしよう。 父は表では立派でちゃんと仕事も家の勤めも果たしている様に見えるが、実は子供嫌いで自身の子供達にも手を出している。また、お金の為なら手段は選ばない人間であり、様々な会社を金と権力て潰して来た。そして、息子の翔吾に殺し屋をやらせて依頼者からの金を取っている。 母は表では可憐で美しい絵画から飛び出したような美人だが、裏では男遊びが激しく家に何人もの男を連れ込んでは夜の行為に勤しんでいる。お金は全てメイク道具と服、男遊びの為に使っている様だ。彼女の男遊びの時のモットーは「男を落とすにはキスと相手の欲望を掻き立てる事」だそうだ。これをモットーと言えるのかは分からないが…。 両親がこの様な感じでは子供達も酷いのでは無いかと思う人もいるのでは無いのだろうか。 子供達はこの両親を持ってしまったが、礼儀正しく、お互い支え合って生きている。社交界では礼儀正しく敬語も正しく使えている。それだけでは無い。礼儀作法に加えて勉強もスポーツも完璧にこなすのだ。唯、外では礼儀正しく完璧でも家の中では違う。唯一子供たちが苦手な事がある。それは正しい感情の出し方とコントロールだ。毎日虐待や性行為などを受けている為、家の中では感情はあまり出さないし、出し方をあまり知らない。特に、両親がいる前では必ずと言っていい程感情を表に出さない。社交場ではどうして居るのか?親に言われた事だけをこなしているのだ。常に笑顔で決められた言葉だけを喋っている。言わば台本を用意されている俳優や女優の様な感覚だろう。そして、一番の疑問は何故周りはこの様な状況に気が付かないのか。その答えは明白だ。家の印象があまりにも良すぎるのと、子供達も助けを求めないからだ。子供達は社交場以外では家から出られないと思っている方も居るかもしれないが、両親が定期的に家から出しては買い物に連れて行っている。その場では子供達には好きなものを買わせ、食べさせている。それ故に子供達も恨むにも恨めないのだろう。だが、この家で苦しい思いをしているのも事実だ。皆さんはもう察しているかもしれないが、この物語の主人公は有栖川家の子供達。この子達の幸せな運命をどうか貴方達に見守って頂きたい。そして、どうか祈って欲しい。この子達の明るい未来を…。 嗚呼、そうだ。次回は有栖川家の一日を紹介しよう。それではアデュー
空っぽな僕
彼はいつも一人ぼっちだった。 家でも学校でもパートナーと呼べる人が誰一人として居なかった。 両親が居ないというだけでは無い。ペットも飼って居なかったので本当に一人ぼっちだった。 彼は一人なのは慣れている。慣れている筈なのに、街で見かける仲のいい家族を見ると心にデカい棘が刺さったかの様にズキンと痛む時がある。自分の中で“これは気の所為だ”と思い込む事にしていたが、それでも心の痛みは和らがない。 学校でも一人ぼっちな彼。唯、クラスには絶対と言っていい程、ムードメーカー的存在の子は居るだろう。偶にその子に声を掛けられるが、どう対応していいか分からくて毎回困った顔をしてしまう。 だが、彼の運命が変わる出来事が起きる。 それは彼がいつも通りに学校から帰っていた帰り道。いつも通る公園にその女性は居た。勿論、彼の知り合いでは無い赤の他人だ。その女性は公園にあるデカい噴水の前で砂場で遊ぶ子供達を羨ましそうな目で見ていた。それは何処か自分と同じ様な感じがした。 彼女は、黒髪で髪が長く、モデルのような人だが、ミステリアスな雰囲気が彼女から漂っていた。そして彼は何故か、彼女が出しているそのミステリアスな雰囲気に惹かれて居た。彼の足は勝手に彼女に向かって歩いて居た。そして、彼女の真横で止まり彼から彼女に話し掛ける。 彼「あの…こんな所で何をして居るんですか?」 意図的に声を掛けた訳では無い。彼の中で、彼女と話せば自分の中の何か変わると本能が訴え掛けていた。彼はもう止まらなかった。 彼「あの、良ければ隣に座っても良いですか?」 彼女は“どうぞ”と言わんばかりに彼を受け入れた。 彼が隣に座る。普通なら何から話そうかと考えれ込むだろう。だが、彼に迷いはなかった。彼は彼女にすぐに話し掛けた。彼が周りに馴染めない事。家族を知らない事。 街で仲の良い家族を見ると心が痛くなる事。会話をどのように進めていいか分からない事。 彼の口が勝手に彼の今まで人生で悩んで居た事を話していた。彼は今まで誰かに悩みを相談した事が無かった。“まるで感情が無い人形の様だ”“中身が入っていない空っぽの空き缶”と誰かに言われたのを思い出した。 今更になって自分は赤の他人にましてや女性に、何故自分の悩みを話して居るのだろうと後悔し恥ずかしくなった。 だが、彼女は笑う事もせずに、頷きながら真剣に話を聞いてくれた。そして、彼女がやっと口を開いた。 彼女「結論から言うと、貴方は誰かと繋がろうとして居るんですね。だから、悩みを赤の他人の私に話し始めてくれた。貴方はきっとその“寂しい感情の溝”を埋める誰かが欲しかったんだと思いますよ。」 彼女は優しい目で此方を見てきた。 彼女「仲の良い家族を見て心が痛むのは、貴方自身が愛情を受けて育ってきていないからです。学校で馴染めないのはコミュニケーションの取り方が貴方なりに分からないからです。」 彼女は彼の悩み一つ一つを解決して行ってくれた。彼もまた頷きながら彼女のアドバイスを聞いていた。そして彼女は彼には理解出来ない事を言った。 彼女「貴方は優しいんだと思います。お友達にこの事を話さなかったのは余計な心配と苦労を掛けたくないと無意識に思っていたからだと思いますよ。あくまで私の考えですが」 そういう彼女の目は見透かすような目で此方を見ていた。全部分かっていますよと言わんばかりの目をしていたのだ。 だが、実際にそうだろう。彼は周りには自分の生い立ちを話した事がなかった。彼の中で周りに余計な心配をさせたくなかったのだろう。 彼「いえ、貴方の考えは恐らく正解に等しいです。僕の中で考えてこなかった事ですが、恐らくそうかもしれないです。僕は…寂しかったのかも…しれない…。友達を作って、普通に会話して、喧嘩して、仲直りして…。ごく普通の生活をしたかっただけなのかもしれないです…。家に帰ると家族が優しく出迎えてくれて、ご飯を一緒に作って、食べて、お風呂に入って、勉強を一緒にやって、おはよう、おやすみと挨拶を交わし合って…。」 彼の中で何かが切れた。今まで溜めてた水が零れ落ちてしまった。男性が女性の前で泣くのは恥ずかしい事だと思って居る。だが、止まらなかった。止まれなかった。 “普通の家庭”“普通の学校生活”とはかけ離れた生活をしてきた彼にとって、“普通”とは“天国の様な暮らし”だったのだ。 彼女「やっと、本音が言えましたね」 彼女は静かに泣き止むのを待っててくれていた。時に背中を摩りながら、彼の頭を撫でながら。 彼女と話しているうちに、空き缶の中身は綺麗で一点の曇りもない水が透き通っていた。彼の中で何かが吹っ切れた様な気がした。彼は立ち上がり彼女にお礼を言って、その場を立ち去った。 それから彼女を公園で見かけなくなった。まるで役目を果たしたかの様に居なくなってしまった。そして彼は…。次の日から人が変わったかの様に明るくなったという。家ではペットを飼うようになった。学校では少しずつだがコミュニケーションを取るようになった。近所の人とも交流を増やすようにして居る様だ。 彼女との出会いが彼を変えた。そして彼はこう思うようにした。彼女との出会いは運命だったのだと…
フォロワー50人突破!
皆さんのおかげでフォロワーが50人突破しました! こんな僕の小説にいいねやコメントしてくれて有難う御座います!めっちゃ感謝です! これからも書き続けて行くんで応援やコメントなど、宜しくお願いします! じゃ、Verabschiedung!
苦いけど大好きです
〜登場人物〜 暁斗(アキト) 女の子(名前無) −女の子目線− 今日は、バレンタインです。私は勇気を出してあの人にチョコを渡そうと思います。 勉強も運動も出来るクラスの人気者の暁斗くん。 私の事なんて眼中に無いかもしれないけど、チョコを作って渡してみようと思います! …でも、チョコなんて実は作った事なくて。だから、友達に教えてもらったサイトを事前に見て、いざ実践。 −チョコ作り中− 出来た! でも、少し不格好かな…。こんなの渡して良いのかな? でも、もう材料もないし、渡すしかないよね! −本番の朝− あ、暁斗くん居た。今、一人なんだ。何か本を読んでるみたい。行くなら…今しかない! 女の子「あ、あの、暁斗くん。今良いかな?」 暁斗「ん?○○ちゃんだよね?どうしたの?」 女の子(な、名前覚えててくれてる!) 女の子「あのね、これ、渡したくて…」 暁斗「チョコ?あ、そっか今日バレンタインだっけ…」 女の子「い、要らないなら…」 暁斗「要らないなんて誰も言ってないだろ?ま、サンキュ。お前が俺にチョコくれた第一号だよ。大切に食うな。(ニコッ)」 女の子(笑顔が眩しい!) やった!成功!しかも一番最初だなんて! 夢なら醒めないで! 一からチョコ作って正解だった!趣味お菓子作りにしようかな〜