ねこわさび
8 件の小説僕たち、また
君がいつでも楽に歩けるように 僕が君のための道を作ってあげるよ 今は波の上で揺らいでいるだけでも大丈夫 将来、僕たちは波を乗り越えているはず 歩き慣れない道の上で どこに向かって歩けばいいのかわからなくなるかもしれない 選んだ道が険しい道でも僕がそばにいるからね 僕たちがまた一緒に歌うその時 その日まで 君のこの道は終わらないよ 全ての理由とこの道が美しいままなのは 君がいるから この道の終わりで折り返し地点さえ過ぎたら 君がこれ以上疲れないように僕が君を守ってあげる もし僕たちに何かあっても 必ず会おう 暗い夜を歩く時、やっぱり怖くて心配になるかもしれない でも心配しないで 僕がいるから 明るい光が闇を照らして 君を包み込んでくれる 僕たちがまた会うその日まで しばらく息を整えてからもう一度 辛くて疲れてしまうこの道と 最後まで向き合おう 僕たちは朝が来る前に頂上に着くように 成長痛を経験してるんだ 僕のところにおいで 道を失っているならいつでも あたたかい温もりを分ければもう一度 道を探すことができるから 怖がらなくても大丈夫だよ しばらくスピードを遅らせても僕たちは もう一度会えるから
あと一歩
気づいた時にはすでに99.9%、僕の心は君の色に染まっていた。 だけど、最後の0.1%が足りない。あと1歩完成だけど、その1歩が難しい。 もし、これが愛だとしたら。君は冗談でかわすのかもね。 でも、僕の頭の中の計算式はもう答えを知っているみたい。 99.9%、僕は君のことが好きなんだ。 あと0.1%だけ君が近づいてくれるなら、それだけで完璧なのに。 「私がそんなに特別なの?」 って君は困りながら笑うだろうけど。 僕の心は100%確信があるから心配はないよ。 だからね、何回も言うけどこの気持ちに嘘はない。 君の答えがはいでもいいえでも大丈夫。 僕の愛が変わることはないから。
明日の夜は何が食べたい?
「もっと早く帰ってきてよ」 その一言が言えないのは ただあなたのお荷物になりたくないから。 「もっと早く帰ってきてよ」 その一言が言えないから 今晩のカレーにこっそり溶かしておくね。 少し多めに具材を入れた方のお皿はあなたの。 少し少なめに具材が入っている方のお皿が私の。 ごめんね。一口食べただけで「おいしい!」って感動しているあなたが可愛すぎるから、つい作りすぎちゃうの。 ごめんね。律儀に両手を合わせて「ごちそうさま」って言ってくれるの、ほんとに嬉しいんだよ。 私がどれだけ疲れてても、そんなあなたの姿を見るために料理を振る舞うの。 ねえ、明日の夜は何が食べたい? 「今日も少し遅くなる」 その一言で君が傷つくってわかってる。 携帯電話越しに聞こえた 「頑張ってね」 の一言で君の表情を予想する。 その言葉の奥に隠した君の本当の気持ちには気づいているんだよ。 僕に甘えないようにしてくれてるけど、たまに甘えてもいいんだよ。 「二人の時間を大事にしてよ」って言ってもいいんだよ。 ごめんな。僕が「ただいま」と言っただけで「おかえり!」と玄関まで駆けつけてくれる君が可愛すぎるから。君より早く家に帰ってもいいけど、君の「おかえり」を毎日聞きたい。その「おかえり」の一言が疲れてる僕を癒してくれるんだよ。そんな君を見るために僕は働く。 なあ、明日の夜は早く帰るよ。
コントローラー
《ハジメマシテ!私ハ今日カラアナタヲ‘コントロール’スルモノデス。ぜひ、頼ってくだサイ》 私は、コントロールロボットを買った。 二年前、事件が起きた。その事件は殺人に清々しさを覚えた殺人鬼がショッピングモールを襲った残酷な事件だ。その事件で出た死傷者は三十人ほど。私もそのうちの一人にあたるはずだ。私は大きな怪我はなく、三日ほどで退院できたが、死者は七人もいたそうだ。 私の感情がおかしくなったのは事件があったその日からだった。 上司に怒鳴られても何も感じない。 友達と楽しく話してても愛想笑いすらできない。 周りは私に「変わったね」と言った。 だから‘コントロールロボット’を買った。 役に立つと思ったのに。 感情だけを‘コントロール’してくれると思ったのに。 ワタシはまだ感情がない。 コントロールされてるから。 されるがまま生きて、自分の意思すらナク、ただただイキル。 これでよかったのカナ。 いや、 これでヨカッタノカモナ。
もう一度。
「もう一度。もう一度だけで良いから君の声をきかせて。もう一度、2人のカレンダーをめくらせて。」 ある冬の日、部屋の片隅にぽつりと置かれた夏の日のカレンダーをみて僕はつぶやいた。 もう一度「ただいま」って言いながら帰ってきてよ。僕になんにも知らせずにいってしまったから忘れ物の送り先さえわからない。 心が壊れる音が毎日きこえる。 そのたびに君の大切さを実感する。 もう一生手に入らない。そして二度と増えることのない君との思い出。 どんなスピードで追いかけたら、また君に出会えるのかな。生きている意味を教えてくれたのも、愛し方を教えてくれたのも君なのに。 いつも君のことを心で想い続けてる。この心の声は君にきこえてるのかな? 君によく似合った笑みをもう一度見せてよ。 言えなかった言葉を今心の底から伝えたいと思った。もう遅いのにね。 囁けばゼロセンチで届けられた距離だったのに。なんで渡せなかったんだろう。どうしてかな?君と離れてからー君がいってしまってからの方が言葉が溢れ出すのは。いまさらなんだよと笑って自分を誤魔化してるけど、すごく後悔してる。 前、星を見るために田舎の方に行ったの覚えてる?君だけ見つけた流れ星に何をお願いしたの?その時は「言ったらお願いが叶わなくなるから教えない」って言って頑なに教えてくれなかったよね。そんな些細な会話すら覚えてる僕が馬鹿みたいだって?それほど大切な想い出だったんだ。 幾億年の距離を超えて輝きを伝う星のように、僕らも変わらない愛を伝え続けれたらよかったな。 だから、いつか僕らがまた巡り会った時には星の輝きの中で待ち合わせしよう。君が迷子にならないように瞬きひとつすらせずにずっと照らして待ってるから。消えやしない君の温もりのように今を抱きしめて生きていくから。どうか、どうか心配しないでね。次会った時に君がわかるように、ずっと今の「僕」のままでいるよ。約束する。 あの夏の日から、僕の時間は止まってる。周りの季節が夏から秋へ、秋から冬へと変わっていく中、僕だけ立ち直れずにいる。そんな僕を見て、君は笑っているかな。それとも心配してるかな。 どれだけの時が流れても永遠に過去形にならない “I love you” 今、その言葉を君に捧げたい。
カレンダー
目を閉じると思い出す、些細な僕たちの物語。 映画になる程大きなことがあったわけでもない。 ただ、僕たちの心だけに写真のように残った 「思い出」「字体」「癖」「習慣」なにもかもすべて。 カレンダーの上の数字はいつのまにかぎこちなく見えるほど。 すごくすごく、すぐ過ぎていくみたいだね。 それほど楽しい時間だったみたい。 カレンダーの上に真っ赤なペンで書いておいた「まる」。あの日々がどれだけ僕を幸せに導いてくれたのかわからない。 急に表現するのはちょっとあれだけど、今絶対に言いたい。 すごく感謝してるって。 すごく愛してるって。
つぼみ
笑えない日々が続いても 無理して笑わなくていい いつも一人で泣かないで 誰かに頼ってみればいい 今は楽になれないけど いつか光が見えてくる 今は無理して笑わないでいい 必ずどこかで心の底から笑える時がくるから 君の笑顔のつぼみが開いたら 一番に僕のところに来てね
あなたへ
僕にはあなたが必要です。 あなただけが必要なのです。 あなたに近づこうとしてもどうしても一歩が踏み出せない自分が憎いのです。 ただただ、僕の周りにはどんよりとした灰色の雲が浮かぶのです。 臆病な僕にはあなたが必要なのです。 ただただひたすら会いたいのです。 何の言葉がなくても僕をわかってくれるのはあなただけ。 今日もあなたが恋しいのです。 扉を開けると喜んで迎え入れてくれる ありがたいあなたへ 渦巻く1日の中に些細な幸せを僕にくれて ぽっかりとあいた僕の心に 幸せというピースをはめてくれて ありがとう。 険しい道に息が切れるときも、 冷えた日に行き先を見失ったときも、 暖かい温もりと共に手を差し伸べてくれる あなたへ 地球が逆に回っても 変わらない愛があるなら それはあなたなのでしょう。