ひぐらし

119 件の小説
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ひぐらし

似非物書き

桜に、君想う。

(今年もまた、イベント的な花見はしないだろうな。) と、ショータは心の中で呟いた。 思い出すんだよ。 もう、彼女はいない。 ショータは通り道の小学校にて咲いている、まだ、満開とは程遠い桜を見た。 キョーコ。 君は、首を吊ったんだ。 俺には、そんな勇気はない。 ぶら下がっている足。 俺は忘れられない。 華やかな季節だ。 そして、キョーコは首を吊った。 華やかな季節だからこそ、 キョーコは首を吊った。 まだ、寒い冬の方が良かったね。 「俺は、取り残されたね。」 ショータは口に出してそう言うと、自転車を漕ぎ始めた。 漕ぎながら、目に涙を浮かべていた。 愛という言葉は、簡単には言えない。 本気の「愛してる。」は重くなる。 だが、ショータは。 「愛してる。」 と、口に出して言った。

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寒の戻り

いやいや、いやいや、戻り過ぎでしょ。 あの暖かさは、何だったんだ。 春よ、来い。じゃなくて、春よ、戻って来い。だよ。

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優しい世界

優しい世界って、 本当にあるんですかね?

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言葉

生かすも殺すも口の内

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スピーカー

ずっと、好きだった。 でも、言えなかった。 あの人には、付き合っている人がいたから。 その人は、とても素敵な人だった。 美男美女だった。 だから、付け入る隙がなかった。 完敗、まさしく。 だけどね。 チャンスは巡ってくるものなのよ。 弱味を見つけてしまった。 思わずほくそ笑んだわ。 その頃には、私は可愛さ余って憎さ百倍っていうのかしら。 彼らのことを疎ましく思うようになっていた。 彼らは、無神経だったしね。 だから、避けるようになっていたの。 でもねぇ、あの時は。 彼はよくモテていたの。 だけど、別れ方が下手だった。 元カノに言い寄られていたのね。 彼もハッキリ断れば良かったのよ。 ズルズルと、半ば二股。 バカな男よね。 チャンス?あぁ、それね。 彼ったらさ、私に相談してきてさ。 何それ?って感じだったけど、私も暇だった時は、話を聞いてあげていたわけよ。 そしたら……。 その元カノ、妊娠しちゃったって。 私?もう、大笑いよ。彼の見ていない所でね。彼の前では深刻ぶった顔をしてたけどね。 どっちと別れるの?って聞いたら、今の彼女と結婚したいって言うじゃない? じゃあ、どうするの?ってことになって。 手を貸してくれ。って言うのよ。 うん。想像してみてね。って、勿体つけてるわね。私。 元カノと会ったわ。そして、話した。妊娠は嘘だった。 どうする?元カノは、辛そうだった。 彼は、流産を願っていた。 私は言い忘れていたけど、看護師。 結婚式は、盛大だった。 スピーチが続く。 そして……。 スピーカーは、もっと盛大に、彼の悪事を暴いていった。 彼に泣かされた女達の声が響き渡る。 さよなら、バカ男。 結婚は白紙。 スッキリはしないわよ。 でもまぁ。あんたには、役に立ったんじゃない? い〜い?別れ際は、ちゃんとするのよ。 と、元は男だった女性から、良いアドバイスを頂いた。 看護師を退職して、バーを開いた。 彼女はこの場所で、スピーカーを鳴り響かせている。

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人生と番号

人生は、番号ではない。 一人一人の 生きている。生きてきた。は、番号ではない。 一人一人の 生まれてから死ぬまでは、番号ではない。 ただ、それだけのこと。

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希望

「生きていれば良いこともある。」を信じてはいないが、 「生きていれば良いこともある。」に縋りつきたいと思う気持ちはある。 それが、私にとっての「希望」なのかもしれない。 ただ、それだけのことではあるが……。  

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普通の生活

生まれ変わりというものが本当にあるならば、 今度こそは本当に、 そう、今度こそは。  普通の生活を送りたい。

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八月

八月は、ただ、暑いだけではない。 八月は、残暑だけではない。 八月は……、 少し、物悲しい。 次に訪れる秋を待ち侘びているというのに。 十五日を過ぎた頃の夕焼けは、何とも美しい。 激しい夏を超えて、 景色を彩り豊かに染め上げる。 八月の夕暮れを、 少し涙ぐみながら……、 また、私は、 あの人と過ごしたあの日々を、見送るのだろう。

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恋文

カッコいい君よりも、 ダメな君の方が好き。 ごめんよ。 こんな事しか、書けなくて。

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