すみ

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すみ

ぼちぼちはじめます

死んでもいいわ

頑張らないと。 頑張らないと何も始まらない。 なのに、自分って馬鹿なんだろうね。何もわからなくて、何もかもを否定して。 他の人にも否定されて。 12/21 そんな今日だった。 祖父の通夜の後、1人で自転車で帰った。 外は暗くて、田舎だったから街灯も少なく、俺はバランスを崩して田んぼにおちた。 起き上がらなきゃ行けないのに。 真っ黒だった制服が茶色く染まってしまっている。 このままじゃ、だめだ。起き上がらなきゃ、帰らな、 …あ。「だめだ、これ」 駄目だ、駄目だ、駄目だ、駄目だ駄目だ駄目だだめだ、だめだだめだだめだだめだだめだ、ダメダメダメダメダメダメだめだめだめだめだめだめだめだめだめ…だめ、だ。 此処は?俺が生きている意味は?息をしている意味は?どこかに安全な場所はある? …っあるわけないでしょっ! 「この世の中は不条理、あなただけでもちゃんとして、どこでも生きていけるように、そんなのは馬鹿げてるやめなさい、…は?なに、これ。は?」 …っざけんなよっ!っんだよこれ! 声にならない苦しみを唱えた。うぅ、とかあぁとか。たまに、ぅあ、とか。 凍える。寒い。早く帰らないと。でも、帰りたくない、 いっそのこと此処…で。

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死んでもいいわ

もりのれもねーど

ある森の中。 その森の中にポツンとひとつの喫茶店。 その喫茶店のメニューは、日替わりれもねーど。 日によって味が変わるらしいれもねーど。 僕はそれを頼んでみた。 5分くらいして、れもねーどがとどいた。 ワイングラスのようなグラスにレモンの断面が綺麗に写っている写真のようなレモンの盛り付け方をしていた。 氷がふたつ。浮かんでいて、れもねーどのなかで炭酸がしゅわしゅわと音を立てている。 そして時々氷がピキッと割れるような音が聞こえたりする。 店主が置いたコルクのコースターにれもねーどを乗せて写真をとる。 ぱしゃ 木漏れ日が、綺麗な日光の色をしていた。 そのれもねーどの味は、人の気持ちによって変わるらしい。 今飲んだれもねーどは少し酸っぱくて、少し甘かった。 これはどういう感情なんだ?

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もりのれもねーど