歌がある。だから私は生きる。
なんとなく苦しかった。
甘えだってわかってる。
ただこの世の中に疲れたのだ。
ルールに縛られて生きていくこの世の中に。
そんな時、テレビで音楽番組を見ていた時。
「 ーー♪ ーー♪ 」
私は吸い込まれるようにその歌声を聞いていた。
あぁなんて綺麗な歌声なんだろう。
私のどこか欠けた心に染みていく。
きっと私のように
この人の歌声が好きという人は
何人もいるんだろうな。
この人みたいにのびのびと歌って
誰かに好まれる人生なら、きっと
死にたいって思わないんだろうな。
そんな卑屈な考えが頭に浮かぶ。
「もう少し、生きようかな」
今日も私は歌と共に生きていく。