れおち

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れおち

何も残せず終わりたくない

この文は僕の思う気持ちを描きました 死んでしまったらどうなるのだろう、今考えると怖くてほかのことを考えようとします。 何も出来なくなる自分 何も考えれなくなる自分 何も見えなくなる自分 大切な人を忘れてしまう自分 思い出を忘れてしまう自分 考えるだけで怖く息が荒くなるぐらい考えてくない 小学生の時は絶対に死なない!死ぬなんて有り得ないなんて思っていたけど 人間風邪をひいたり、怪我をしたり、なるものはなるし回避出来ないものは出来ないことを段々と年が経つにつれて学んだ 死もおなじ回避できない、 人間が一生においていちばん大切なものはなんだろうか 僕は形を残したい

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何も残せず終わりたくない

一瞬を生きる君 1

 一瞬を生きる君  プロローグ    僕は今、フミと過ごした日々の記録を書こうとしている。雑談禁止という変わった店はあの日のように静寂に包まれている。あの時と同じコーヒー豆のいい匂いが漂っている。  この香りを嗅ぐのも、君と訪れたあの日以来、思い出すだけで昨日の出来事だったかのように鮮明に。     強く願うあの瞬間に戻れたなら   「優嘘」  口に虚しいと書いて嘘と読む。  その言葉の通り、嘘ばっかり吐き続けてきた僕は、どう見たって虚しい人間だ。きっかけはハッキリとは覚えてはいない。  小学生の頃に物事を誇張して大きく話すと周りの反応がよく、それに味を噛みしめたからだったか。  そうした小学生の頃複雑な人間関係に嫌気がさしてある事無い事を言って吐き続けた方がずっと楽だったからか。口癖のように吐いていた自分が痛々しかった。  もとよりそのつもりはなかったが、気づけば嘘つきというレッテルを貼られ、僕はいつだって孤独していた。  口を開くとなにを言ってしまうのか自分にも分からなかったから、自分自信僕と言う存在を信用していなかったのかもしれない。 「僕はいつまでも孤独なんだ」  そう認めてしまった方がずっとずっと楽だった、心が軽くなった。  そんなある日家庭内の事情で転校することになった、そこはひとつ離れた田舎町の学校。  父さんがいなかった僕たち親子は祖父母の家に住むことになることになった。父がいなくなってからよく遊びに来ていたから慣れてはいた。  この場所は心地が良かった自分が嘘を吐き続けてきた友達や大人がいなかったからだ。もう一度やり直そうと思った、神様がもう一度くれたチャンスだと思ったこれからは嘘はつかない誰にも家族でも。  引っ越してから何もすることはなく2週間後長い休みを終えて始業式が始まった。  転校生とまであってとてつもない注目を浴びた。寂しい人間の僕はまだ注目や目立つなど中心になることには慣れてはいなかったのでより緊張していた。ぎこちないスピーチを終えて各教室へと戻ると周りには人で溢れかえった。 「初めまして!」「どこから来たの!」「僕の名前は!」など話しかけられたが授業中とこともあってすぐ先生が間をさえぎるようにして皆を着席させた。  その日1日授業に集中なんてできやしなかった、どうしたら友達ができるだろうか、今まで嘘で固めてきた僕はちゃんとしたありのままの自分の話し方が分からないままでいたからだ。  友達の話を聞きあいずちを入れていく最初は少し引き気味で仲良く話せば良いと思ったから少しずつ慣れていこうと決めた焦る事は無い。  僕にはしたいことが3つほどある。友達作りもそのうちの一つだが、クラブ活動をしてみたいと思った、前の学校では放課後残って活動していた皆が輝いて羨ましく見えたからだ。その中でも青春してるななんて思える部活を考えてみたりした。  イケメンが多そうな「サッカー」優しい子が沢山居そうな「卓球部」など色々あったけど僕は野球部にした。  叔父が社会人まで野球をしていたらしい。ちょうど部員も困ってるなんて話も聞いたからこれもこれで悪くないと自分に言い聞かせた。やるからには本気で取り組む。まずボールを投げるところから始まった。  肩から指先まで力を抜き振り下ろす瞬間に力を入れる、運動を避けてきた僕には強弱の使い分けがなかなか出来るものでは無い。そのため月に一回合同練習会と言って他校の学生と練習する特別練に参加するようになった。  そこには7校の学生が集まりその中にも女子野球なども少なくもない。初めは合同練習であったが数ヶ月を超えると各段階の練習に別僕は体力作りがメインな野球練習の枠に入ることにした。そこではペア練習などがあるためペアを作らなければならない。  集合での列順は無くまばらに座っていた。「それでは合同練習のペアを組んでもらう!」そう監督が皆に聞こえる声で張った声を出した。「隣の人がペアになってもらう、ちょうど偶数の人数だから余ることは無い男女構わず組んでくれ!」当たりを見渡した、他はすぐに作れているが当たり前のように僕は作れていなかった。それと同じような人が僕に話しかけてきた。 「始めたばかりで、声がかけずらくて良ければ組みませんか?」それは肩より少し長めの髪の女の子だった。よくよく見ると本当にスポーツを始めたばかりなのか体つきは小さく肌は白かった。そんな見とれている僕に目もくれず続けて彼女は「渡良瀬ふみです、お名前聞いていいですか?」と自己紹介と質問を問いかけた、少し反応に遅れて「あ、あの筒木怜と言います、よろしく」と、どうにか名乗る。 「うん、よろしくね 筒木さん」  そう名前を呼ばれて心臓が高鳴る。  控えめな、だけど無邪気な笑顔が素敵で、この人の事知りたいと理屈じゃなくて直感的に思った。  その後は自分の学校名や最近の部活の話、趣味などを話した。3分くらい話すと彼女は緊張もとれ比較的自然に話せるようになった。  渡瀬さんは少し離れた街から通っていることや、趣味が僕と1部被っていることを知った。  それからペア練習でストレッチ、キャッチボールなどをした。お互いスポーツなどしてこなかった人間のたぐいなので彼女は少し緊張した様子で動きが硬かった、「緊張してるの?」「ちょっとね、なかなかなれないよ」なんて笑い返した彼女だが隠しきれていない不器用な表情を見て笑えてきた。 「笑ってないで、早くおわらせるよ!」「わかったよ」  その日の練習は苦ではなかった、なんならもっと話していたいぐらいだったなんて思いながら帰りの車を待つ。 「今日の練習どうだったんよ」開口一口に母親がそう問いかけてきた。「ぼちぼちだよ」と呆気なく応えて車内の中は沈黙にゆだねられた。そう僕のもうひとつしたいことは親孝行だった。  嘘を重ねて友達や大人に嫌気がさした僕はいつしかその気持ちを反抗期と共に親にぶつけるようになった。心のどこかではもっと仲良く家族らしく話したいと思っているが口を開けば冷たく接してしまう、もう少し素直になれたなら、この感情がまたぼくを苦しくさせるから他のことを考え逃げた。  

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一瞬を生きる君  1