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5 件の小説
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はじめまして!(?) 文章書くのが好きではじめました! クオリティは低いかもしれないんですが、読んでもらえると嬉しいです!

悪役令嬢転生物語 4

−前回までのあらすじ− この世界に転生してなんとか過ごしてきたメルーラ。 ところがアリアの悪い計画話を聞いているのが気づかれ… アリアに刺されたメルーラは転生前の漫画を思い出したが… 5,頭を使いなさい 「……様…!」 「…ラ様…!」 「メルーラ様!」 はっ! 私今…… 「うぐっ…ひっく…うわぁーん!」 アンナ…泣きすぎでは…? 「アンナそんなに泣かないで。心配してくれてありがとう」 「メルーラ様ぁ…。」 「メルーラ様失礼します。メイド長です。」 「どうぞ入って」 「メルーラ様。無事でとても嬉しいです。」 「ありがとうメイド長」 「突然申し訳ないのですが、メルーラ様を殺害しようとした騎士団の男はこちらで捕らえたのですがメルーラ様を殺害しようとした理由をなかなか吐かないのですよ。」 騎士団の男…?私を刺したのはアリアよ? 「メイド長、私を刺した犯人はなぜ騎士団の男だとわかったのですか?」 「えぇ。アリア様が見たと教えてくださったのでその男を問い詰めたところ自分がやったとお認めになったんです。」 「っ……」 アリア…とことん悪い女ね 「メイド長。その男に会わせて。」 「え?いけません!いくら捕らえていても…」 「大丈夫よ。聞きたいことがあるのよ」 「何も吐きませんよ………分かりました。許可を取りに行きましょう」 〜〜〜〜〜〜〜 お父様にはめっちゃ反対されたけどなんとか許可を貰った。 コツコツコツ… 「メルーラ様。この人です。」 ……やっぱりアリアと一緒にいた人ね。 「っ!」 生きていたのか!って感じの顔して驚いてんな 「聞きたいことがあるのですけれど」 「…何も言う気はありませんよ」 ん?この人……… 「…あなた、目がオレンジ色でとっても綺麗ね。」 「なんですか急に」 「ねぇあなたのお兄さんってさ……あなたみたいに綺麗なオレンジ色の瞳で緑っぽい髪色が特徴的な人?」 「っ…!なんで知っ…!」 ビンゴね。 「アリアがあなたのお兄さん人質にとってる話をしていたけれど、それ嘘ね。」 「…ど、どういうことだ?」 「メルーラ様?急に何を…アリア様が人質?メルーラ様を助けられたのはアリア様ですよ」 「メイド長も落ち着きなさい。詳細は後で話すわ。」 「あ、あの!兄が人質になっていないという確証はどこから…!」 「あなたのお兄さん。私のところの騎士団で立派に働いてるわよ。今も元気に外で剣を振ってるわ。」 あの人イケメンだからしっかり見てたのよ…!この人面影が似てるからお兄さんがあのイケメンだって気づいてよかったわ。 「あなたのお兄さんが元気ってことが判明した訳だしさ…全部話してみない?アリアについて。」 〜〜〜〜〜〜〜 私の暗殺計画についてすべて教えてもらった。 だがアリアが何か企んでいることを本人の私にバレてしまっているわけだし計画は変わる可能性が高いのよね。 訴えれば?って思うかもしれないけどアリアの家もまぁまぁ権力持ってるし、なによりメルーラの評判が悪いから訴えたところでみんなが信じるのはアリアの方だろう。 いつ襲われるか分からないし護身術でも習おうかしら。 女騎士って前からかっこいいと思ってたし?剣術とかもいいよね…。 ……いいえ。妄想に浸ってないでまずはこっちも計画をたてなければ。 「メイド長。会議を開くわ。皆を集めてちょうだい。」 「かしこまりました」 待ってなさい。アリア。 「突然会議なんて驚きますよね。ごめんなさいね。急ですが皆さんにお願いがあるのです。」 ここからは頭脳戦よ。 「皆さん。一緒に頭を使ってください」 −続く− 久々にこうやって物語が書けて楽しかったしとても嬉しかったぁ! 絵も久しぶりに描けてものすんごい楽しかった♡ 読んでくださった方々も面白いと思ってくれてたらもうほんとに、さらに嬉しさ倍増!! これからもわたくしがんばっちゃいます🔥

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悪役令嬢転生物語 4

悪役令嬢転生物語 3

−前回までのあらすじ− 突然転生した主人公 転生した令嬢が元々相当な悪女だったことが判明した…! ピクニック先でも大きな問題はなかったものの、親友?のアリアには罵倒の言葉が!? 4.思い出す時 あれから数ヶ月がたった。 メルーラが悪女だという風評はなくなった。私が住む城の中にいる人だけなんだけど。ちょっとは平和になった。 「んーっ!…退屈だなぁ……。」 独り言を言っていたら近くにいたアンナが目を見開いて言った。 「退屈ですか!?あと1週間後に舞踏会がありますがダンスの練習はしなくて大丈夫なのですか!?」 「………舞踏会…?……私そんなの知らないわよ!?」 「え!?1か月前お庭にお散歩しに行った時お伝えしませんでしたか?」 「……………してた……めっちゃしてた!どうしよ!私ダンスできないわよ!?」 「急いでダンスの先生を雇いましょう!」 〜〜〜〜〜〜 舞踏会当日になった。 ダンスの基本は1週間で詰め込んだけどほんとに大丈夫なの!?現世でも私のダンスはバケモンに見えるほど下手だったわよ!? ガヤガヤ なんかめっちゃ注目浴びるんだけど…。 「あの子でしょ…裏ではメイドとか虐めてるって噂の…。」 「そうそう…でもあそこの家権力強いからなぁ…」 そうだったぁあー!!! メルーラめっちゃ悪女なんだった! ど、どうしようそれは悪い噂だってみんなに伝えるべきよね……。 「あ、あの……」 「あらメルーラ様っ…ごきげんよう…っ。わ、わたくしは少し風に当たってきますわね!おっほほほほ」 「あのぉ……」 「ご、ごめんなさいメルーラ様。お友達から呼ばれているので…」 あ、明らかに避けられている…。 困ったなぁ。 そう言えばアリア今日来てないのかしら。 …ん?あそこで話してるのはアリアと……誰かしら?服装からして騎士団の人ね。 「メルーラを地獄に落とす計画は進んでるかしら?」 私を…地獄に…? 「は、はい…。ほ、ほんとに兄は無事なんですよね!?」 「もちろんよ。メルーラの件が無事に終わったら解放してあげるわ。でも裏切ったらお兄さんがどうなっちゃうのか、わかるわよね?」 「はい…無事に成功させ…っ!」 っ!やばい…私が聞いてたのバレちゃった! その時は一瞬だった。アリアは顔を白く染めて私の元に向かってきた。 グサッ アリアの持っていたナイフが私の腹部に刺さった。アリアは震えていたが、口元だけ笑っていた。 そこで私は気を失った。 ん?これは夢?走馬灯かしら。何かが見え………… これどっかで見た光景…。なにかしらこの絵が書いてある本…。アリアと私にそっくりな人が描かれてい……… っ!!!! これ!なんで思い出せなかったんだろう…!現世で見た…この漫画の内容と今の私がいる世界同じなんじゃないの!? 私がメルーラの性格を変えたからメイド達の様子は異なっているけれど… 全て思い出したわ…。 この漫画でメルーラは死ぬわ。 それを回避しないと。 アリアが私を狙っているわ。 思い出したこと全てを利用して立場逆転してやる! いやまず私が生きて起きないと行けないんだけどね……… −続く− 少し投稿が遅くなりました!すいません! 最近忙しく、サムネの絵も一応自分で描かせてもらってるので💦 これからもまた更に忙しくなりそうなので次も遅れるかもしれないです…! ごめんなさい

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悪役令嬢転生物語 3

悪役令嬢転生物語 2

−前回までのあらすじ− 突然令嬢に転生した主人公。この世界ではわからないことばかりで心配だ。 これからメルーラの親友のアリアとピクニックに向かう準備中だ。 3.親友(?)とのピクニック 「ど、どうでしょうか…メルーラ様」 どうやらアンナが支度を終えてくれたらしい。 「すっごぉ…この髪どう結んだの?沢山編み込んであって可愛いわね!」 「え…ありがとうございます…!」 アンナなんか涙目じゃない?そんな感動するようなこと言ったかな? 「少し時間が余ったようね。少し1人にさせてもらえる?」 「分かりました。失礼します。」 ふーっ…。それにしてもアンナの様子が少しおかしいのよねぇ… コソコソ…… ん…?廊下から喋り声が聞こえる…。 耳をすましてよく聞いてみた 「アンナ、なんか機嫌いい?」 「そうなんですメイド長!実はメルーラ様にご支度の準備を褒めていただいて…。」 「あのメルーラ様が!?」 「はい…。なぜか今日の朝からいつもと様子が違ってどうにも優しいんです。」 「そうよね…。アンナいつも水被って帰ってくるものね…。まぁでもいい事じゃない!仕事するわよ」 「はーい」 いや待て待て待て。待てよ…? “いつも水被って帰ってくる”ということは…? メルーラって物凄い悪役令嬢なんじゃないの!?!? そうなると…。周りからの評判も悪いのかしら…。 困ったわね…。 てか私ったらいつの間にかお嬢様な言葉が染み付いてしまっているわ…。 ちょっと恥ずかしいかも…。 「失礼します。アンナです」 「え、えぇ。そろそろ時間ね」 「はい。」 「ア、アンナ?いつも迷惑かけてごめんなさいね。」 「…え!?いえいえいえいえ!全然もう大丈夫なんですぅ!」 めっちゃ驚いてるぅ(汗) 〜ピクニック〜 遠くから誰かがやってきた。 金髪ロングにエメラルドグリーンの瞳、頭におっきなリボン付けちゃって。 令嬢はみんな顔がいいのね。 「お待たせ致しましたわっ!メルーラ!」 このいかにもお嬢様な子がアリアかしら? 「久しぶりね!アリア!」 適当に返事しちゃったけど大丈夫かな… 「相変わらず元気ねぇ。いつにも増して品がないわ、メルーラったら!」 ん?今完全にディスったよね…? 今のディスだよね? 落ち着け私。ここに来たばっかりなんだからしょうがないわ 「申し訳ありません。もっと本格的にマナーや作法の学びに専念致します」 「ふーん。」 〜〜〜〜〜〜 何回かディスが混ざってたけどそれ以外は特に何もなく無事ピクニックが終わった。 ほんとにこの子がメルーラの親友、アリアで合ってんのか? 謎しか深まらん…

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悪役令嬢転生物語 2

悪役令嬢転生物語 1

【目次】 1.プロローグ 2.始まりの朝 3.親友(?)とのピクニック 4.思い出す時 5.頭をつかいなさい 6.突然のピンチ!? 7.“1番”の悪役令嬢 8.あとがき 1.プロローグ 「ん…?」 私今何してたんだっけ…。 ぱちっ(目を開ける) 「………え゛ーーーーー!!?!?!?」 目を開くとそこは私の部屋ではなく明らかにお嬢様な感じの部屋のベットで私は目覚めていた。 2.始まりの朝 時はさかのぼる。 たしか私はそこら辺にいる平凡なOL… それと家に1人、推しを眺めて発狂するようなオタクだった。 ところがある日、突然死んだ。 言葉の通り、突然死んだんだ。 連続殺人犯が運悪く私をターゲットにしたのだ。 私の人生もここで終わりか…って思った時、今に至る。 この展開…漫画でも見たんだが!? か、顔はどうなんだ? 鏡を見た。 ……私…かわいい……。 ピンク色の髪の毛綺麗…。目が青色じゃん!お肌も唇も荒れてなくて。 すごいすごいすごい!めっちゃ美女に転生しちゃった!最高だぁ… 「メルーラ様!もうそろそろ支度を進めないと遅れますよ!」 突然私の部屋にメイド服の人が息を切らして入ってきた。 メルーラ様?私の事かな。 「えっと…き、今日の予定何だったかしら?」 「え?今日はメルーラ様のお友達のアリア様とピクニックに行くのですよ」 「あ〜!そ、そうだったわね〜」 アリアって誰よ!てかこの私の専属メイドっぽい子の名前なんだろ?流石に本人に聞く訳にもいかないし… 「アンナ!服が少し汚れているわ」 「メイド長!すみません…」 ほうほう…専属メイドちゃんがアンナで今来た人がメイド長ね… もぉ覚えるのが大変だよぉ 「アンナ、急いで私の支度の準備進めてもらえるかしら」 私不自然になってないかな?大丈夫かな? 「…はい!もちろんです!」 一瞬だけ間があったけど心配ね… これからどうなるのか予想もつかないけどとりあえずそのアリア?って子とピクニック。ハプニングが無いといいな…。 この話は連載です! 続きはなるべく早く投稿できるように頑張るので、待ってくれると嬉しいです👍

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悪役令嬢転生物語 1

残りの1秒間も、君と過ごす。

「俺の名前は久本 凌雅!17歳☆」 こんな感じに本で名前を名乗るような主人公キャラに俺もなりたい。それで、ものすんごい美少女の女の子達に囲まれてハーレム…最高じゃないかそんなのー!!まぁ彼女いない歴=年齢の俺にそんなこと起きるわけないんだけどさ…。こんなこと考えてないで明日学校だし早く寝るか。 ピピピッピピッ 「んーっ」 もう朝かぁ、、。ん?8時…? 「母さん!なんで起こしてくれないの!!?」 「1回起こしたわよ。朝ごはんは?」 「いらない!行ってきます!」 やばいやばいやばい!どうしよ、担任こわいんだよなぁ… と、とにかく急げ! ガラガラッ 「ほんっとうに申し訳ありません先生。今日もかっこいいっすね!アハッ」 「誤魔化しても無駄だぞ!ったくお前は何回怒られれば気がすむんだ!」 「ごめんなさい…」 「早く席につけ」 はぁ朝から気分わるぅ…まぁ俺が悪いんだけどさ 「今日は転校生を紹介する。綾瀬 七海さんだ。」 「こんにちは。東京から引っ越してきました。綾瀬 七海です。私のことは綾瀬でも七海でもなんでも好きに呼んでください。なんなら話しかけてこなくて大丈夫です。お願いします。」 パチパチパチ なんだかちょっと冷たそうな人だな。女ってこわいからな… 「綾瀬の席は凌雅の隣な。遅刻魔だけど仲良くしてやってくれ」 おいおいおい!あんま関わりたくないって! 「よ、よろしくね?綾瀬さん」 「私、オドオド喋る人好きじゃない。」 「え、あ、すんません」 いやいやいや!初対面ですよ!?なにそれ!俺もお前のこと大っ嫌いだわ!ほんとイライラするわ〜。 −放課後− 「ってことがあってさぁ!ねぇ聞いてる?まこと〜」 「凌雅、お前ほんとうるさい。明日このレポート提出なんだわ。まじ終わんねぇ…」 「そんなん俺出す気ねぇわw」 「まぁでも確かにあの子冷たそうだったな。でも顔はなかなか可愛かったぞ」 「顔はな!?俺は中身で人を判断する。」 「嘘つけ。いっつも『このモデルさんくそ美人。食べたい。』とか言ってるくせに」 「それは別だろ」 「どこも別じゃないだろ」 「お願い!俺の親友まことくん!慰め目当てでゲーセン付き合って♡」 「お前人の話聞いてたか?レポート終わんないんだって。……あと30分で終わらせるからちょっと待っとけ」 相変わらず塩対応のまこと。でも優しい面もたくさんあるからまことのことは大好きだ! 「まこと…お前ほんと俺と結婚するか?」 「断る」 「即答は泣くって〜」 結局まとこは20分で終わらせて一緒に遊んでくれた。あいつ、 東城 まとこは顔も良ければ性格もいい。俺の自慢の親友だ! −次の日− 「綾瀬さん。このハンカチ落とさなかった?」 「っ!えっと東城まことさんですよね?これほんとに大切なハンカチで、ほんとにありがとうございます。」 「いえいえ、転校してばかりで大変かもしれないですけど困ったことがあればなんでも聞いてください」 「まこと!なぁにしてんのっ!ん?あぁ綾瀬さんじゃん」 「おうっ凌雅か」 スタスタ 「え、綾瀬さん行っちゃったんだけど俺どんだけ嫌われてんの。泣いちゃうよ?」 「お前…可哀想な奴だな。ぷっ」 こいつ!笑ってやがる…!でも綾瀬さん、まこととは普通に喋ってたな。やっぱり喋り方か!?アホそうな俺は無理なのか?差別じゃん!やっぱ嫌な奴だな。 −帰り道− 「じゃあまた明日な!まこと!」 「おうよ。またな〜」 〜♪…ん?あれは綾瀬七海じゃないか?家の方面一緒なのか!?うわぁ気づかれませんように…… いやいやどこまで方面一緒なんだ!?もう家着くぞ? ……いや同じマンションかよ!!最悪だ。また出くわしたらまた嫌な空気になる…。 バタンッ え?なんだ?あいつ!倒れてる! 「おい!大丈夫か!?俺のことわかる!?」 「はぁ、はぁ、」 これヤバいやつじゃね?やべーどうしよわからんなにすればいいんだ。こういうときどうすれば…。っ!とりあえず救急車だろ! ピーポーピーポーピーポー…… 「状況を聞きたいので君も一緒に乗ってくれるかな?」 「えっと、わかりました…」 何だこの状況は…てかこいつは大丈夫なのか?大きな病気とかじゃないよな!? 〜〜〜〜〜〜〜 とりあえずあいつの症状はおさまったらしい…俺にお礼を言いたいらしく看護師さんにあいつの病室に案内された。 「えと…大丈夫か?」 「え、わたしのこと助けてくれたのって久本くんなの?同級生の男の子とは聞いてたけど…」 「悪かったな!俺で!」 「いやいやそうじゃなくて!……助けてくれてありがとう。ほんとに助かったよ」 「てかすごいおおごとになってるけどさ…。こんなこと聞いていいのかわかんないけどお前なんかの病気…だったりするのか?」 「お前呼びやめて」 「いや呼び方なんでもいいって言ってなかったっけ?」 「っ!確かに…。うわぁ…論破されたなぁ…クスッ」 笑った顔初めて見たな… 「じゃあ次から七海って呼ぶよ」 「じゃあわたしも凌雅って呼ぶことにする」 俺と七海はいろんな話をして打ち解けた。オドオド喋ってる人好きじゃないっていうのは気分が下がるから嫌なんだってさ。俺のこと自体嫌いっていうわけじゃなかった。 「あそうそう。こんな姿見せちゃったし、ちゃんと誤解も解けたみたいだから私のこと言っておこうかな…」 「………うん」 「私ね、あと2ヶ月ぐらいしか生きられないんだ…私はもうちょい生きたいから2ヶ月以上生きれるようにもがくけどさ…!」 「っ!……そっか…。」 「ビックリしたよね!急にこんなこと言われてもって感じだよね…」 「俺、七海のこと応援するよ。だからもっと生きろよ。俺は七海じゃないから七海の苦しみがどれくらいかわからないけど、無責任かもしれないけど……がんばってな…!」 「うん…ありがと凌雅!」 俺たちは連絡をとりあう仲にもなった。 その日から七海は1週間学校に来ず、メール上では問題なさそうだったが心配になった俺はお見舞いに行くことにした。 「凌雅!来てくれたんだね!来るなら行ってよ〜今日スッピンなの」 「久しぶりだな!七海の元気な様子を見に来たんだよ」 その後俺たちは他愛も無い会話を楽しんだ。 「ねぇ凌雅。また来てくれる?」 「もちろんだよ。七海とは話が合うから楽しいし!またアニメ語りの続きしような!」 「今度来る時はちゃんと連絡してよ?」 「わかったよ。またな!」 「うん。ばいばい。」 今日の七海は少し顔色が悪かった気がする。…いやメイクで隠れてるだけであっていつもなのか?もっとたくさん話せたらいいな…。 −学校にて− 「……が!…うが!凌雅!」 「……っ!な、どうした?まこと」 「お前最近めっちゃボーッとしてるけど大丈夫か?なんか悩み事でもあるのか?」 七海のこと話していいのか?いやいくら親友でもダメか。みんなには隠しているようだし。 「あぁ大丈夫だぞ。ちょっと最近寝不足でさっ!眠いんだわ〜」 「お前は何時に寝てるんだ…。そういえばさ、綾瀬さん最近学校来てないよな。どうしたんだろ」 「お前呼びするな!」 「え?いやごめん…?凌雅そんなこと気にする人だったか?」 「え…いやそんなことよりさ。た、確かに七海最近学校来ないな〜」 「……お前いつから綾瀬さんのこと“七海”って呼ぶ仲になったんだ?俺に隠してることあんだろ」 いや鋭すぎるだろまこと!どうする俺! ガラガラッ え!七海!? 「七海!学校来れるようになったのか!?」 「そうそう!やっとだよぉ」 「久しぶりですね。めっちゃ急に悪いんですけど、凌雅と急に仲良くなった経由教えて貰えることってできますか」 「ちょっ!まこと!」 あ…まずいまずい。七海は嘘つくのが苦手でめっちゃ正直なんだよなぁ…まぁ話されても俺はなんも危害加わらないんだけど… 「……そっか。凌雅と東城くん仲良いもんね。凌雅と親友の東城くんには話してもいいのかな」 〜〜〜〜〜〜〜 「……俺めっちゃ詰め寄せちゃったな…綾瀬さんこんなこと無理に聞いてごめん」 「いいのいいの!まさかこんなことだなんて予想つかなかっただろうし、東城くんは悪くないよ」 その後は何事もなく1日が終わりそうだった日の夜、七海から連絡が来た。 “もうすぐ夏休みだね、凌雅。” “そうだな!勉強は嫌いだから早く夏休みエンジョイしたい!” “凌雅は夏休み中もう予定入ってるの?” “いぃや、なぁんも決まってないwまぁでもまこととは1回ぐらいは多分遊ぶな” “絶対もっとたくさん遊ぶっしょ” “あぁバレた?w” “あのさ、夏休み中の夏祭り…一緒に行ってくれない?なるべく二人がいいんだけどさ” “全然いいけど…俺でいいのか?” “うん!じゃあまた日にちが近くなったら予定組もう” “りょうかーい。おやすみ” “おやすみなさい” 俺女の子と2人で遊ぶの初めてなんだが!?あでも七海とは何回か2人で会ってるな。……病室だけど。ちょっとっていうか結構、だいぶ楽しみだ。 時は過ぎ、夏休みに入った。夏祭りも明後日で予定もちゃんと組んだ。夏祭りはいつもまことと行ってたからまことには“今年は違う人と行くからごめん!”と謝っといた。今日、七海は病院で検査を受けていたので七海の検査が終わったぐらいの時間にまた様子を見に行った。夏祭りにはちゃんと行けそうだ。 「明後日の夏祭り、楽しみだな!」 「うん!私ね、友達居なかったから夏祭りとか家族じゃない人とくるの初めてなんだ。」 まぁあんな“喋りかけなくてもいいです” なんて挨拶してたら誰も近寄りたくないだろう…と少し思ってしまったが、七海は重度の人見知りなんだってさ。そういえば七海めっちゃ明るくなったよな〜。1度仲良くなっちゃえば良いって感じなのかな。初めてが俺って大丈夫なのかって心配になるけど、まぁ大丈夫だろ! −夏祭り当日− 「凌雅!おまたせ。初めての浴衣に手こずっちゃって」 「全然待ってないよ!浴衣めっちゃ似合ってる。」 相変わらず美人だよな〜。真っ白な肌にクリッとした目にシュッとした鼻筋。小さめでほんのりピンク色の唇。明るめな髪色のロングで丁寧に巻いてあるツヤツヤな髪。頭から足先まで綺麗に整っている。自意識過剰だろうけど俺に好意を持ってくれているんじゃないかと思っちゃってドキドキしてしまう…。でも家族じゃない人とくるの初めてって言ってたし、俺とは友達としてなのかなぁ…自分で言ってて悲しくなるな…。 〜〜〜〜〜〜〜 結局なんのアクシデントとかもなくちゃんと楽しめたし七海も楽しそうだったから結果よかった。花火も久しぶりに見たしな! 「凌雅!今日はほんとにありがとう!めっちゃ楽しかった!またわたしと遊んでくれるかな?」 「俺も楽しかったよ!七海とならどこでも楽しめるくらいだし七海の行きたいとこどこでも行こうな!」 「私の行きたい所どこでも…私が死んじゃうまでには“行きたいとこ”全部行けてたらいいな。」 「……全部行こ。絶対。俺が全部連れてくよ」 「その言葉忘れちゃダメだよ?ふふっ」 「なんか悪いこと考えてる?」 「考えてるよ。夏休み中私が行きたいところコンプリートしよう!」 七海は“にひっ”とした嬉しそうな顔で笑っている。行きたいところがどんくらいあるのかわかんないけど、バイトで頑張って貯めてきたお金が全部吹っ飛びそうな気がする…お、お金のことは考えないようにしよう…!ははは… 〜〜〜〜〜〜〜 今日はまことと遊んでいる。…が、なんかめっちゃまこと不機嫌そうなんだが…俺なんかしたか!?お祭りか?今年一緒に行けなかったことそんな悲しんでくれてるのか!? 「ま、まこと?どした?」 「……なんでもないよ」 「俺と祭り一緒に行けなかったのそんなに悲しかったか…?」 「……それだけじゃねぇよ」 え?なんだ?なんか怒ってるっていうより拗ねてる?子供みたいなまこと初めて見たな… 「俺なんかしたのか?ごめん教えてくれないか」 「祭り俺じゃない人と行ったのもちょっと悲しかったけど、綾瀬さんのこと、この前凌雅初めて俺に嘘ついたから…」 え!?それだけか!?そんなことで拗ねるような人じゃないはずだぞ?まことは。 「そんなに嫌だったか!?すまん!」 「……引かないで聞いてくれるか?」 「?わかった絶対引かないよ」 「俺さ、凌雅のこと好きになっちゃったんだ。友達としてじゃなくて、その…恋の方で」 ……え?いや待って、そんな風に今まで思ってくれてたのか? 「俺のどこがいいんだ?」 「わからん。いつの間にか惹かれてたんだ。男が男好きになるとかキモイよな。変なこと言ってすまん。」 「そんなことない!いろんな人が生きている中、俺の事好きになってくれて嬉しいよ。俺は」 「……ありがとう。凌雅、すきだ。俺と付き合ってくれないか。返事はいつでもいい。ただ少し考えて欲しい」 「わかった。」 「…今日はもう帰るな」 「うん…!またな!」 ……え!?まじか。正直まことをそういう目で見た事は1度もなかったがいざ好きって言われるとめっちゃ照れるな。 ………まことと付き合ったら幸せなんだろうな。まことと一緒にいるの楽しいし。でも俺なんかでいいのか?まことみたいな良い奴俺には勿体ないし、もっといい人に紹介してやりたいぐらいだ…… ピロリンッ 七海から連絡だ “次の行きたいとこ決まったよ!” “お!どこだ?” “水族館…!いいかな?” “いいじゃん!2人でか?” 正直2人で行きたい。夏祭りの時みたいに。欲張りなのかな… “凌雅は2人いや?” “ううん!2人でいこう!” よかった。夏祭り2人で行ったから俺だけ舞い上がってたりしてないかなと思った。 “凌雅いつ空いてる?” “俺はいつでも暇だよ” ……… 〜〜〜〜〜 いやこんな呑気に遊んでていいのか?遊びたいけどさ…まことのこと本気で考えたい。まず恋ってなんだ?俺はみんな好きだよ。 …………ちょっと恥ずかしいけど母さんにでも聞いてみようかな…。 「母さん。恋として好きと友達として好きって何が違うの?」 「急になぁに?もしかして気になる人でもできたの?」 「いいから!」 「そうねぇ…。あくまで母さんの考え方でみんなそれぞれ思うことは違うかも知れないけど、母さんの考えることは友達として好きはこの人めっちゃいい人だから誰かに紹介してやりたいって思うけど恋の方は誰にも渡したくない。違う人と結ばれてもその人との幸せを願うけど、自分の手で幸せにしてやりたかったって思うことだと思うな。」 「難しいね」 「そうね。でも母さんだって父さんのことでめっちゃ悩んだわよ。結果的に凌雅も産まれて幸せだよ」 「うん。ありがとう。母さん大好き。いつもありがとう」 「母さんも凌雅のこと大好きだよ」 この時に気づいた。まことのことはほんとに大好きだ。でも恋として好きなのはずっと一緒に居たい、2人で居たい、誰にもこの人の良さを知られたくない俺だけ知ってるこの人が見たいと思う七海なんだと思った。すぐにスマホを手に取りまことにメールを送った。 “まこと!急にごめん!告白の返事しようと思って…!” “おう” “まことをそういう目で見ることはできないと思う、これからも。でもまことのことは友達として、親友として大好きなんだ。お前の気持ちに答えることはできないけど、これからも一緒に居てくれないか?” “おう!これからも仲良くしてな。” これが1番正しい答えなのかはわからない。けど自分で選んだ道はちゃんと真っ直ぐ進もうと思った。 〜〜〜〜〜〜 いろいろあったが今日は七海と水族館だ。七海のことが好きだということに気がついた今、以前よりも何倍も緊張している…!!! 「凌雅!行こっか!」 今日の七海はまた夏祭りの時とは雰囲気が違った。水族館に合わせてきたのか、青いストライプ柄のシャツを白Tの上から羽織っていた。少しラフ目な格好だが俺は好きだ。めっちゃ似合ってるし… しばらく水族館を満喫していると、七海のスマホに電話がかかってきた。病院からだ。七海は電話にでて何かを話した後、俺に謝りながらこう言った。 「ごめん!私が水族館来たいって言ってたのに急遽病院行かないと行けなくなっちゃった…」 「そっか…なにかあったの?」 「この前の検査の結果でたから親と来て欲しいってさ。もうちょっと遊びたかったな…」 「俺も」 どうやら今日はお別れのようだ。まぁ家が同じだから帰り道に喋れる時間は十分ある!と思いながら帰り道を進んでいると、少し悲しそうな顔をした七海が言った。 「ねぇ。ちょっとこんな事言うのも私キモイかもしれないんだけどさ」 「ん?」 「私の事好きになっちゃダメだからね」 「…なんでだ?」 「凌雅をなるべく悲しませたくないの。泣いて欲しくない。ずっと笑顔でいて欲しいんだ…。」 「わかったよ。」 そんなこと言われたってもう好きだってことに気づいちゃったんだ。もう遅いよ。と言ってやろうかと思った。けどずっと笑顔でいて欲しいなんて言われたらわかったと言うしかなかった。 少し気まずい空気のまま俺たちは家に帰った。 〜〜〜〜〜〜 七海の検査結果は前回よりほんの少しだけ悪化してしまっているようだった。ほんとにゴマ粒ぐらいらしいけど。そしてまた七海から行きたいところの連絡が来て遊びに行った。気まずいままじゃないことを祈って向かったが普通に楽しめた。こんな楽しい日々がしばらく続いて俺はすごく幸せだった。 ところがある日。七海の結果はこの前とは違ってだいぶ悪化した。病院で入院してたところで家で過ごしてるのと何も変わらないほど手に負えないそうだ。 「私はこんなに元気なのにぃ」 とほんとに七海自身はとても元気そうだったのだが、もうほんと数日しか生きれないだろうと言われたそうだ。悲しかった。 「ねぇりょうが。最後の行きたいところね。これ行ったら全部コンプリートだよ!お金はまだ残ってますかぁ?」 「……最後はどこに行きたいの…!」 悲しい気持ちが溢れ出ないように必死に笑顔をつくった。 「最後は遊園地!小さい頃に1回行ったきり、それから1度も行ってないの」 “最後”その言葉が俺の涙腺を襲ってきた。ギリギリ涙目までで抑えた。七海にはバレていないようで安心した。 「急だけど、遊園地は明日ね!私の体の都合で行けなくなっちゃったらごめんね。早めにいこう!」 「そうだな!楽しみすぎて今日の夜寝れるか心配だよ…!」 家に帰ったあと、悲しみの思いに包まれながら俺は就寝した。 〜〜〜〜〜〜〜 遊園地当日になった。前までは七海とのデートはとても楽しみで早く行きたいと思っていた。でも今日は違った。これが彼女との最後のデートになると思うと体が重く、行く気になれなかった。彼女の行きたいところはこれでコンプリートする。彼女は今日を楽しみにしていると思って今日もちゃんと楽しもうと思った。 「今日が最後!存分に楽しもう!」 七海はちゃんとメイクをしているのに、いつにも増して顔色が悪かった。 「体調悪くなったらすぐ言ってね」 「心配しないで!私は大丈夫だからさっ」 七海も俺も絶叫系が大好きでとても楽しむことが出来た。お化け屋敷では情けないところを見せてしまったが…七海は大爆笑してたから楽しんでくれたということで良しとしよう。 「今日は楽しかったね!今まで私のわがままについてきてくれてありがと…!」 「ほんとに楽しかったよ。俺も楽しめたから七海についてきて良かったと思ってるよ。」今日の終わりを告げるかのように夕陽が綺麗に俺たちを照らしていた。その時だった。隣にいた七海は声を上げ 、急に飛び出した。 「危ない!!!」 七海は車に轢かれそうな子供を助けに道路に走り、男の子を突き飛ばした。居眠り運転だ。七海は男の子のかわりにその車に轢かれてしまった。俺は急いで七海の元へ駆け出した。 「七海!!!!」 車は物凄い速さで走ってきていたので七海は立ち上がれないようで今意識があるのも奇跡なくらいだ。七海は苦しそうな声で話しかけてきた。 「凌雅………私、凌雅のこと好き…」 「…七海………?」 「ごめんね…私の事好きにならないでなんて言ったくせに私は凌雅のこと好きなの。自己中だよね…。」 「七海!お、俺もほんとは好きにならないでって言われた時にはもう好きだったんだ!まだ死なないでよ…七海!」 「ごめんね凌雅、わかるの。もう私ダメみたい。」 「嫌だ…!」 「ありがとう。残りの1秒間も君と過ごせて嬉しかった。愛してる…」 「七海!!」 七海はそこで息を引き取った。俺は七海を轢いた運転手を恨もうとした。でも、七海が男の子を救った、真っ白で綺麗な名誉を俺の運転手に対する怒りで黒く染めることはしたくなかった。だから俺は七海の死を正しい死だったと思い込んだ。そう考えないと俺の精神が崩壊しそうだった。 その夜、俺は沢山泣いた。1つの湖が出来るくらい泣いた。七海には“泣いて欲しくない。ずっと笑顔でいて欲しい”と言われたが流石に守れるはずもなかった。だけどなるべく守りたくって泣くのは今日だけに収めようとした。 〜〜〜〜〜〜〜 数ヶ月後、俺はすっかり立ち直った。あの日の悲しみを忘れた訳では無いが、俺は七海の分まで人生を誰よりも楽しく生きていきたいと思うようになった。 「まこと!お願い!今日放課後勉強教えてくれ!テスト大ピンチなんだよぉ…」 「仕方ないなぁ。てかちゃんとこの前のレポート提出したの?まずはそれからやろ…」 「レポートもう提出したぜっ。ふっ、今の俺は1味も2味もちげーよ」 「確かに変わったがレポート出してるのが当たり前だからな?」 「くっ…確かに…」 七海のために人生を雑に過ごしたくない。これからは時間を無駄にしないで生きていこうと思う。 “残りの1秒間も君と過ごせて嬉しかった”か……。生きているすべての1秒、自分が生きていることに感謝した。 −おしまい− 〜〜〜〜〜〜〜 あとがきだよ♡ ここまで読んでくれた人はほんとにありがとうございます😭初めての小説なのでかなり緊張しました… 他の方よりもだいぶ長めになっちゃったんですが、面白いと思って最後まで読んでいただけたならとても嬉しいです! 私情でBL展開入れちゃいましたが💦 時間があればまた小説書きたいなと思っています!もし良ければこの話みたいに1個にまとめて投稿するか、連載にするかどっちがいいかコメントに書いてくれると嬉しいです。話のリクエストもじゃんじゃんしちゃってください! 改めて、ここまで読んでくださってありがとうございます!もしまた投稿したらぜひ読んでくれると嬉しいです!

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残りの1秒間も、君と過ごす。