だん
2 件の小説だん
主に物語文を読みます。時間がある時に少しずつ書いていこうと思います。投稿回数は少ないと思いますがよろしくお願いします。 ※受験があるため、しばらくの間お休みさせていただきます。申し訳なく思います。
一、黒猫少女の一日
ゴロゴロと喉を鳴らす。この世界に来てからは前よりはマシになった。でも、やっぱり少し寂しいし、一人は怖い、その上暇だ。だから、色々なものを観察して過ごしている。例えば…。ほら、あそこで遊んでる(人⁇)がいる。 ニャーォ ゴロゴロ シャー それにこの草花。ただの雑草に見えたって、ひとつひとつが全然違う。 さて、今日もご飯を食べに行こうかと思う。猫は、お金を払わなくていい。もちろん、働かなくてもいい。いわば自由だ。ただ、残念なのが、私は前世、人間だったということだ。人間という、なんとも醜い感情を持つ、恐ろしいものだ。例の家に着いた。他の猫が来る前に、食べ終わらなくては。私はいそいそと食べはじめた。この家は、どうやら猫が好きらしく、ご飯をくれたりする。 トットットッ あぁ、あの連中が来た。例の泉にでも行こうかと思い、大きく伸びをしてから立ち上がった。
クリスマス
−プロローグ− ガチャ あの子が出かけた。どこへ行ったのだろうか。 今日はクリスマスだ。人形達の会話に耳を傾けてみることとしよう…。 一、カラスのらす みみは薄茶色と白のうさぎだ。すごく優しくて、頼りになる。ヤギのやぎやぎちゃんは甘えん坊、カメのおかめちゃんもやぎやぎちゃんと同様に、甘えん坊だ。この2人は、みみとよくつるんでるが、みみがなんでこんな人形と仲良くするのかが謎だ。まだ僕はこの家の新入りだから、みみと仲良くなりたいと思う…。僕の持ち主…、つまり“”あの子“”は、まぁ、悪くはないという感じだ。僕たちのことを大事にしてくれる。その点ではいいだろう。でも、布団が寒い。あったかくなるように工夫はしてくれているが、やはり寒い。“”あの子“”だって気づいているみたいだから、もう少しマシなようにしてくれてもいい。知っててやらないのは気に入らない。まぁ、どちらにせよ、店にいつまでもつり下げられるよりはマシだ。ということで、メリークリスマス諸君。 二、白うさぎのうさ 「私のクリスマスプレゼント、靴だった!」 「えー、ずるーい。僕なんか包み紙だけだよ〜」 「まぁまぁ、ないよりはマシだよ。」 みんながプレゼントについて話してる間、私は空想にふける。いつか、わたしが忘れられる日のことを…。いつか、人形は忘れられる。例え、どんなに優しくされてても、どんなに愛されていたとしても、必ずその日が来る。もうそれは、切っても切れない関係にある、決定事項なんだ。そのことは、あの子達を見ればわかる。忘れられて、ずっと座らされているあの子達…。目があっても、すぐにそらされて、また一緒に遊んでもらう希望もないあの子達…。あの子達の瞳には、いつだって、悲しみが溢れている。その姿は、私たち人形の、未来を映し出している鏡のようだ。メリークリスマス、可哀想な、でも、仕方がない、報われないあの子達…。 三、ララ あの頃のことを、あの子は覚えているだろうか。いつだって、あの子と私は一緒だった。おもちゃのお家を買ってもらった時の、あの子の笑顔は忘れられない。「ねぇ、ねぇ、ママ!ピンポンがなるよ!」って言って、はしゃいだっけ。いつだって、いつだってあの子の誕生日プレゼントや、クリスマスプレゼントは、私の洋服や、帽子や、鞄だった。オシャレもいっぱいされてくれた。あの子のファションセンスは、ほんとうに、ほんとうに最高で、あの子が選ぶ服が大好きだった。なのに、なのに…。 気が付いたら、私は、1人だった。妹2人が来て、その子ばかりとあの子は遊んで、私はただ見るだけ。すごく、すごく悲しかったし、寂しかった。でも、まだあの頃は、いつかまた、すぐに、あの子は振り向いてくれるだろう、それまでの辛抱だ、って思っていられた。でも、そうじゃなかった。あの子は、妹とも遊ばなくなって、私達は、放置された。ただ、イスに座って、楽しそうなポーズとっているだけ。あの子と目があっても、ただそらされるだけだ。前までは、申し訳なさそうな顔をしてくれたが、今はどうでもよくなってしまったのだろうか。例え、あの子が私のことを忘れても、どんなに辛くても、私のことを捨てたとしても、私はあの子のことを絶対に忘れない。でも、そんな私にあの子は気づいてはくれないだろう、それでも構わない。ただ、あの子が幸せになってくれることを願うだけだ。なぜって…。あの子は、とてつもない、闇を抱えているから、あの子は、報われない子だ。あの子は、人形や、本に頼るしかなかったから。だから、今、あの子の近くにいる人形が、そばにいて、精一杯慰めてあげる必要がある。だから…、私の代わりに、慰めてあげてね。メリークリスマス、あの子、メリークリスマス、居場所を見つけて、幸せになるんだよ…。