harenowa

16 件の小説
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harenowa

ちょっとばかしお休みさせてもらってます! こんにちは!まだまだ未熟ですが読んでいただけると嬉しいです! 感想やアドバイスなどもお待ちしています。よろしくお願いします。 3000~5000文字くらいの短編とショートショートが多いです! いいね&フォローくださーーい!! 機種的に連載できないみたいです。 お笑いファンです!お笑いが好きすぎてたまにテンションがおかしく なります。めっちゃ関係無い話しもしますがご勘弁。

お知らせです。

みなさんこんにちは! ぜんぜん最近ではないのですが最近全く小説を書いていなくて! いつも読んでくれている方には申し訳ないですが・・・ 現役の学生でして忙しいんです! このままほっといてもいいかなと思っていたんですが一応 (いるわけないであろうファンがいらっしゃるかもしれないし) ちゃんと「休みます!小説書きません!」宣言をしておこうと 思います! しばらくしたら帰ってきます!ではまた!

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スヌーズ

2006年 「菜々ー、早く来てえ」 「はいはい待って」 「泥だんご作ろうよー」 「えー汚いよ」 2009年 「菜々ー、社会科見学のグループ学習一緒にやろ」 「いいよ、今日ちょっと書いてくる」 「えー菜々がこれ書いたの、すごっ」 「まあこれくらいはねー」 「よくこんなの一日で書けるねえ」 一週間後 「次の発表はナナとサナか、みんな拍手」 先生に呼ばれて私たちは前に出た。 私は書いてきた原稿をそのまま読んだ。 沙奈は私より全然少なかった。 「菜々すごーい」 「ありがとう」 発表はうまくいったのに沙奈は全然嬉しそうじゃなかった。 2012年 「菜々、卒業文集の書けた?」 「書けたよ」 「ちょっと見せてくれない?」 「いいよ」 「ありがとう」 「どういたしまして」 3ヶ月後 「やっと卒業だねえ」 「そうだね、でも私たち中学一緒だし」 「菜々は頭良いのに受験しなくて良かったの」 「いいの、行きたいとこなかったし」 卒業式と謝恩会が終わって家に帰った。 みんなの卒業文集を読んだ。沙奈のだ。 「たくさんの友達ができたのに別れてしまうのは悲しい  けれど、新しい場所で頑張りたいと思います」 こんなことを書けるのは羨ましい。私に友達は沙奈しか いないから。 2015年 「もう卒業だなんて早いねえ」 「そうだね」 「菜々は良いね、国立の高校なんて私の頭じゃむり」 「そんなことないよ」 「そんなことあるってえ」 「またね菜々」 「ばいばい、またね」 幼稚園から一緒だった私たちも高校で離れることになった。 2018年 部活から帰りしばらくたってスマホが鳴った。 沙奈からだ。 「15日、久しぶりに遊ばない?スタバ行こ」 私はこれから大学受験だというのに。といっても音大だけど。 「ごめん、大学受験だから」 「大学受験ってったって音大でしょー」 「練習しなきゃいけないから」 「ふーん分かった」 予定だった15日に他の友達と遊んでいる写真がたくさん 送られてきた。 2020年 私は第1志望だった国立の音大に落ちて私立の音大に入った。 国立の音大に落ちて私立の音大もギリギリの合格。 完全に自信を失くしていたから毎日ずっとピアノを弾いていた。 6月 「菜々ー、今度菜々の家遊びに行っていい?」 ずっと断っていたし、たまにはいいか。 「いいよ」 「やった~、26日はどう?」 「いいよ」 「じゃあ26日の10時で」 6月26日 「おじゃましまーす」 「入って、お茶出すね」 「だいぶ昔と変わったね、沙奈」 「そーお」 「それにしても菜々は変わんなすぎでしょ」 「根暗もちょっと直した方が良いよ、モテないって」 「うーん」 「大学はどこにしたの?」 「私立〇△芸術大学」 「私立かあ?国立落ちたんだ、ダサッ」 「音大なんてやめとけばいいのに、大して上手くもないんだから」 今までにない苛立ちで言葉が出なかった。 「せっかくの頭がもったいない、友達もいないで一人で  引きこもりなんて可哀想」 「私たち、友達だよね」 「えっ何急に、今はもう違うんじゃない」 「私の友達みんな明るいし」 私はいつのまにか立ち上がってキッチンに向かっていた。 「えっ・・・沙奈?」 沙奈の腹部から血が流れている。死んでる。 「何で?どうしよう」 「うわああああ、何で?私がやったの」 キッチンに行ってから何も覚えてない。どうすればいいの? ピピピピッ、ピピピピッ。 その音で私はベッドからはね起きた。 スマホの画面を見た。6月26日(土)10:25。

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スヌーズ

明日の空は

痛い、死にたい。そんなことばかり考えている。 考えていたって何も変わらないのは分かってる。 でもやっぱり死んでしまった方が楽だと思ってしまう。 ベランダに出た。空は曇っていて暗かった。 手すりから身を乗り出す。目を閉じた。 しばらくして目を開くと美しい少女がいた。 天使だろうか。ああ、そうか。死んだんだ。 「大丈夫ですか」 「あなたは天使?」 「ええ、そうです」 「このまま天国に行きたいですか?」 「うん」 「それとも生まれ変わってまた生きたいですか」 えっ、いやいやいや。何のために死んだと思ってるんだよ。 「あっ安心してください、貴方の今までの記憶は  きれいさっぱりないですからね」 無駄にテンション高いのがムカつく。 「嫌だよ、生きたくない」 「えーほんとに?」 「うん」 「困りますねそれは」 「何で・・・」 「私には役目があるので」 役目? 「役目がどうだの知らないけど嫌だよ」 「嘘だー、貴方後悔があるでしょう?」 「ないよ」 「何が辛かったのか教えてくれませんか」 「はあ・・」 説明しないと終わらせてくれなさそうだから説明した。 母からの虐待に苦しんでいたこと、父は私のことをちっとも 心配してくれなかったこと、これは虐待なのか自信がなくて 誰にも言えなかったことを。 「そう、辛かったね」 「でも貴方、夢があったんじゃないですか?」 え・・・・・・ 「絵を書くの好きだったんでしょう」 そうだ、2年前くらいまでは将来はイラストレーターに なるんだなんて言ってたな。短くて使いにくいぼろぼろの 色鉛筆で毎日のように描いていた。 「怖い、また同じことを繰り返すのが」 「そうだよね、分かります」 「私もね、そうだったから・・・」 その天使はぼそっと呟いた。 私もそうだった、もしかしてこの天使はもともと 私と同じことで苦しんでいた人間だったのではないか。 この優しく、どこか寂しそうな眼差しからそう思ってしまった。 「悔やんでからでは遅い、私みたいになってしまいます」 「やっぱりあなた、生まれ変わるのをやめた人間なのね」 「そうですよ、よく分かりましたね」 「だから今はこうやって後悔を残して死んだ者を救う、天使を  しています」 後悔してからでは遅い、か。もうすでに自殺した時点で後悔 してるけど、またやり直せるなら。 「生きたい、私やっぱり生きたい」 「良かった」 「虐待されて自殺なんてもったいない」 「あなた全部知ってたんでしょ、私のこと」 「さあ、どうでしょうね」 天使はほほえんで消えていった。 目の前は光輝いて、私は目を閉じた。 「礼、早く勉強しなさい」 「はーい、今やるから待ってー」 「もう、仕方がない子ね」 自分の部屋の机に向かう。窓を開ける。 「今日の空、きれい。」

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明日の空は

【暇人生】短編カップ🏆

頑張って勉強して政治家になったものの、 いろいろといろいろあって退職した、 元西野拓也文部科学大臣です。 えっとですね。退職して20年たった今・・・ 年金のんびり生活を満喫しております! えっ元政治家が年金生活して何やってんだよって? 政治家は20年前に辞めてるしまあ説明すると 長くなるんでね。私は自分に都合の悪いことは 耳に入れない性分でしてね。まあいいや、 今回は私の暇すぎる一日を紹介しましょう。 えーまず犬を散歩させます。 ちょっと暇すぎて犬飼い始めたんです。 すごくかわいくてね。名前は豆です。普通ですか? えっ結婚してますよ。40でですけどね。 いい人ですよ。こんな独り身の男を拾ってくれてね。 そういうとこはほっといてくださいよ。 で、テレビ見てご飯食べて新聞読んで夜になります。 ほんとにやることがないんですよ。で、寝る。 こんな毎日ですけど、そこのあなたが思っているより きっと私は幸せだと思いますよ。 茶柱がたっただけでちょっと嬉しくなったり。 人に流されて生きるなんて嫌でしょ。古い友人が 教えてくれました。 あなたも自分がやりたいことをどんどんやるのがいい ですよ。私みたいに後悔してからでは遅い。 ひょんなことからやりたいことが見つかるかもしれませんよ。 ではまたどこかで。

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【暇人生】短編カップ🏆

【エッセイ】うははのは3

どうもみなさんお元気ですか。 私は今とても頭痛が痛くてですね・・・ とはいえテストが近づいておりまして うはうは言ってられません。 でも私は幸せでハッピーです。 最近読んで面白かった漫画は 【チ。地球の運動について】 ネタバレはいけませんのであまり 話しませんがなかなか感動しました。 最終巻はほんと涙です。 勉強はというとまあまあです。 周りはもっと順位上げたい!とか90点台とりたい! とか頑張ってやってるのに私はそこまでやる気がないです。 それに、私は目標は低くしておきたいタイプです。 自分で言うのもあれですが5教科は普通に90点以上 とれるはとれるんですが、やる気がある人? 目標がある人の方が羨ましいです。 まあ今回はここら辺で。 毎日というエブリデイを頑張って生きていきましょう!

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【エッセイ】うははのは3

【短編】ピラニア

「お母さーーん」 この家の中学1年生の娘、まどかである。 「まどかどうしたの?」 母は聞いた。 「お父さんがピラニアになってる」 「は?」 全くもって信じていない母は冷静である。 「だから、お父さんがピラニアなってるの」 「は?バカじゃないの」 「バカはこんな嘘思い付かないよ」 まどかはバカ正直に答えた。 「いーい?落ち着いて聞いて」 「落ち着いてるよ、信じてないから」 「さっき家に帰ってきたら玄関にピラニアがいたの。」 「お父さんだって思って、すごいこっちをみてるの」 「は?」 このとき母はまどかが謎のノリを始めたと思った。 「信じてないなら持ってくるよ」 「どこにあるの?」 「床」 「うそでしょ、死んじゃうじゃない」 まどかは魚を地べたに置くというとんでもなく バカなことをしていた。 「ほら」 「はあ?そもそもどっから持ってきたの」 「えっとね、道路脇に捨てられてた」 「お父さんじゃなくても普通にかわいそうね」 「お父さん、私が必ずもとに戻してあげるから」 「えっお父さんがしゃべってる」 「そんなわけないでしょ」 まどかはここに来て中二病が発動していた。 「私には魚の声を聞く特殊能力が・・」 「何言ってんの」 「えっお父さん、迷惑かけるからこのままでいいって」 「このままでいる方が迷惑だよ」 まだ信じていない母は真面目に答えた。 「そんなこと言わないで、いつか煽りVとりたいって  言ってたじゃん」 「あおりぶい?お父さん何を目指してるの」 「あのさ・・もとに戻す気があるんだったらそんな一人劇場  してないで 調べるとかしろよ」 その調べるという当たり前のことがまどかにはできないのだ。 「口出さないで、これは私とお父さんの戦いなの」 「何言ってんの」 「どうしよう」 「だからまず調べろよ」 「何を?」 まどかは話の理解が遅い。 「その人間が魚になる現象を」 「そんな現実的じゃないこと言わないでよ」 「さっき特殊能力があるかもしれない言ってたやつが  何言ってんだよ」 スマホの着信音が鳴った母はラインを見た。 「お父さんからだ」 「今から帰るって」 「え?うそ?」 最近ふざけてばかりですいません。 私は決してふざける人ではないです。 真面目な小説も書くので読んでください!

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【短編】ピラニア

【短編集】街

読む前にお願い 今回は前のようにふざけすぎているかもしれません。 不快になった方がおられましたらコメント よろしくお願いします。 つまんなすぎてこっちが恥ずかしくなってくるぜ! って方もいたらコメントお願いします。 つまらなくても、意味が分からなくても 作者を受け止めてくれる方は是非最後まで読んでください! 【カラオケ大会】 2022年10月15日、この近くで市民カラオケ大会がある。 暇すぎて暇だから見に行ってみよう。 客18人しかいないじゃん。参加者おじいおばあだぞ。 うわ、一人だけ中学生いる。気まずそっ!! 「それではこれより〇〇市民カラオケ大会を開催します」 市役所の広報の人が司会をしている。 「大会のルールをご説明します」 「まず、カラオケの点数をかける2分の1します」 そこは割る2でいいだろ。 「次に3名の審査員が一人10点満点で審査します」 「審査員点の合計をかける2分の1し、合計点65点満点で  競います」 ルール複雑すぎるだろ。無理矢理でも100点満点にしろよ。 16人しか参加者がいなく、結局たった一人の中学生が 優勝して終わった。 演歌ばっかりだったし正直クソカラオケ大会だった。 【子供工作番組】 「みんなーこんにちは」 「かおりお姉さんだよ」 「今日は猫のお顔のボールを作ろう!」 「今日から新しいお友だちが来てくれてるよ」 「こんにちは!花の妖精のハナだよ」 名前そのまんまだな。見た目全然花じゃないし。 「早速作っていこう」 「かおりお姉さん、テンション低すぎるよ」 「ごめんね」 「まずは新聞紙をまるめてボールの形にしてね」 「かおりお姉さん時間かかりすぎ、5分番組なんだから」 さっきからこの妖精うるさいな。 「ごめんね、でも人形キャラクターがしゃべりすぎると  子供たちが引いちゃうから」 ほんとだよ。 「そっかごめんなさい、次はもっと的確なアドバイスするよ」 そうじゃない、こいつ全く理解してないな。 何だこのクソ番組、チャンネルを変えた。 【雨宿り】 やばいやばい、急に雨降ってきた。 ここ何のお店だろう、分かんないけど雨宿りさせてもらおう。 「こんにちはー」 「いらっしゃいませー」 「あの、ここ何のお店ですか」 「ここ店じゃないですよ」 店じゃないならいらっしゃいませーって言わないでほしい。 「ここは増えるワカメ研究所です」 「えっ??」 「増えるワカメの研究をしています」 今聞いたし、研究所名だけで理解できる。 「何人いるんですか」 「私含めて2人です」 もう一人が気になる、ここで働こうと思う人狂ってるでしょ。 「雨やんだらすぐ出ます」 「ちょっと研究見ていきません?」 「大丈夫です」 「遠慮しないで」 「いやほんとに大丈夫です」 見てはいけないものを見てしまいそうな気がするから嫌だ。 早く雨やめーー! あれ、待てよ。リュックに折り畳み入れてなかったか。 あった、つまり私は無駄な時間を過ごしてしまった ということか。よし、帰ろう。 「すいません、帰ります」 「帰るんですか、また来てください」 「ありがとうございました」 もう二度と来ない。

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【短編集】街

【エッセイ】うははのは2

第2回 始めたもののネタがない。 みなさんお元気ですかー!? 私は期末テスト勉強に追われておりますー。 ネタが無いですね。どうしましょう。 前のように反省文を書くのもいいですが つまらないと本当に申し訳ないので やめときます。 [テレビが見たい!] 最近思うのは本当にこれだけです。 見たいものはいっぱいあるんですがなかなか 時間が無いものです。 私はバラエティー番組しか見ませんが 時間があったらドラマとかニュースも見たいな~ と日々思っております! 皆さんはドラマとかどういうの見るんですか? 教室でもドラマの話が多いですが全然ついて いけません! 毎週できるだけ見てるのは 【水曜日のダウンタウン】 【千原ジュニアの座王】 【千鳥のクセがすごいネタGP】 とかですかね。 ほんとはもっとたくさんあります! 学校あって見れないけどラヴィット! も見たいです。好きな芸人さんが結構毎回 出てるんですよ。 ということで・・・ 結論! [自由時間がもっと欲しい!!] ではまた~

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【エッセイ】うははのは2

【エッセイ】うははのは

どもー。みなさんお元気ですか? 私はあまりお元気では無いかもしれません。 エッセイって 【特定の文学的形式を持たず、書き手の随想 (思ったこと・感じたこと・考えたこと) を思うがままに書き記した文章のことである。】 らしいじゃないですか。 難しくないですか?・・・ 思うがままにって何やねん!?日本語って難しいですね。 というのは一度置いといて、連載にしようかな と思っているのですが。 急にエッセイを始めたのはですね、 何と言いますか、小説より圧倒的に皆さんに 読んでもらってるんです。 すごく有り難いし、感想も頂くことが多くなって、 最初はネタが無くて適当にふざけて書いていたのですが、 結構自分でも読んでいて楽しかったので。 では、エッセイ始めまーす!(やっとこれから) まあ初回なんで、一回で終わるかもしれませんが・・・ 超かるーく自己紹介しますと、現在中学生で ございます。 やはり勉強は大変ですね。最近小説をなかなか出せなく なったのもそれが原因でもあります。 しっかり順位とか出るのもきついです。 良い順位とってもそれが [次順位落ちたらいけない!!] ていう重荷になるといいますか。 親も次もとれる、という感じになってしまうと なかなかしんどいんです。 でも私はこうやってサボりながら勉強をしています。 ただ定期テストが近くなると、 [これもっと勉強しないとヤバいのでは!?] と思い勉強を始めるのがいつもです。 たまにまあ大丈夫だろ、とやめてしまう時も ありますが、今のところいい感じにやってます。 で、現在2月、ヤバいのでは期に入ってきてます!! 急ですが4月からよしもと漫才劇場の6組が 東京に来るのがすごく楽しみです! 特にロングコートダディとニッポンの社長とマユリカ! ではまた読んでいただけると。

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【エッセイ】うははのは

豆腐の生きる道

こじんまりした家、その中の小さな冷たい檻が 僕の家である。そこで僕はひっそりと生きている。 そう、僕は「豆腐」なのだ。 どこでも大量に売っている豆腐のうちのたった1個。 近い内に食べられて死ぬ運命にある。 豆腐に生まれてきた自分が可哀想だと思わなかった 日はない。 この家に来た時点で僕の最後は目に見えているのだから。 「ねえ、君豆腐でしょ」 「そうだよ」 「見て分かるでしょ」 「そんなこと言わないでよ」 「まあ2人共さ、残り少ないんだし楽しく  しゃべって過ごそうよ」 「いや、今日はもう遅いし明日」 「はいはい」 「おはよう」 「君いつまで寝てるんだい」 「いいじゃん、どうせやる事ないんだし」 「まあね」 「豆腐君、君は自分が豆腐に生まれてきて  嫌だと思ったことはあるかい?」 「毎日のように思ってるよ」 「鳥とか人間とか、そういうのに生まれてきたら  どんなに良かったか」 「醤油さんは思ったこと無いの?」 「うーん・・・無いね」 うそだあ。 「何で?」 「一回自分で考えてみたら」 「えー教えてよ」 「もう昼だぞ、いつまで寝てるんだ」 「しつこいなー」 「ねえ、僕の賞味期限いつって書いてある?」 「えーっとね、2月4日」 「今日は2月2日」 「はあ、あと生きていても2日だな」 「まあそう気を落とすな」 気を落とすなっつったって、何かが変わる訳じゃないし。 「俺を見ろ、あと2、3滴で無くなるんだぞ」 「俺はあと1日生きられるかってところだ」 「全然悲しそうじゃないね」 「当たり前だ、もう十分生きたからな」 「ただ一人の人間に使われただけで?」 「ああそうだ、その為に俺は生まれてきたんだから」 「僕にもそう思えるといいんだけどね」 「帰ってきた」 「ああそうだな」 「豆腐君、君に伝えたいことがあるんだ」 「なあに?」 「いつ死ぬかばかり考えているんじゃなくて  今を楽しんで生きろ」 「無理だよ」 「無理じゃない、誰だってできる」 そんなことない、きっと。 「俺を見ろ、こんなにも幸せそうに生きている俺を」 「でも楽しむなんて無理だ」 「だって僕は何にもできないんだから」 「こうやって今2人で話してるじゃないか」 「豆腐なんかに生まれてこなきゃ良かったんだ!」 「違う、自分が不運だと思ってるからそうなるんだ」 「君はきっとどんな生き物に生まれ変わったって  一緒だと思うぞ」 「そうやって、自分はこれに生まれてこなきゃ良かったって」 だって実際そうなんだからしょうがないじゃん。 「じゃあ、じゃあどうすれば良いんだよ!」 「それは自分で考えろ」 自分でって・・・無理に決まってる。 「じゃあな」 「待って」 そう言って醤油さんはこの家の住人に連れていかれた。 その時、醤油さんは微かに笑っていた。 とても幸せそうに見えた。 一瞬、冷たい檻が開き、暖かい風が流れ、家の中が 少し見えた。こんなにも世界は広かったんだな。 そして、醤油さんが帰ってくることは無かった。 次の日、2月4日。 ああ、今日僕は死ぬんだな。でも今まで思っていた より嫌じゃない。昨日の答えが分かった気がする。 前を向く。それが僕なりの答えだ。 住人の手にとられる。檻から出て外の世界を見る。 青い。どこまでも続いている。すごく綺麗だ。 言葉には表せない美しさがある。 まだ豆腐に生まれてこなければと思ってしまう。 でも外の世界を知る感動を味わえたのは豆腐だった からだし、ちょっとは良かったかなと思える。 「今から僕もそっちに行きます」 これで僕は豆腐としての務めを果たせる。 僕はそっと目を閉じた。

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豆腐の生きる道