はるきち
162 件の小説はるきち
いいねやコメント失礼しますm(_ _)m 心身健康な時だと出来るのですが、最近読める時と読めない時の差が激しくて…_(:3 」∠)_ こんなやつですが、よろしくお願いいたします
質問で自己紹介
① ノベリー始めてどれくらい? 22年の10月からなので、3年以上になります。 ② ノベリーを始めたきっかけ もう覚えてないです。どうやって出会ったのだろう……? こういう小説投稿サイトがあることすら知りませんでした。 ノベリーのおかげで世界が広がりました。 ③ 読むジャンル 大衆小説、ミステリー、ホラー、恋愛、自己啓発本、絵本、面白そうだと思ったもの全般。 直木賞や芥川大賞も読みます。 世にも奇妙な物語みたいに少し不思議なSFが好きです。 ④ 苦手なジャンル 歴史・時代小説、ノンフィクション、純文学(太宰治とか有名なところ)、ハイファンタジー、SF小説、海外小説 専門用語とか、特別な世界観とか、まず知識が必要だったりするものが苦手です。なかなか入り込めなくて難しい💦 ハリポタは一巻が一番好きです。 ブレイブストーリーは読んだけど、深くまで理解できてない、こんな感じです。 ノンフィクション系はなんとなく興味がないという。 読むっちゃ読むのですが、自ら好んで読まないです。 心の容量がないとしんどいものが多いので…… 時代小説も宮部みゆきの短編集や浅田次郎作品を読んだくらい。 海外小説は、なんとなく翻訳を信じてなくて…食わず嫌いもちょっとありますが。 「アルジャーノンに花束を」は大好き。 金原瑞人さん訳の本は絶対面白いと思ってる。 最近は、SNSで十二国記が面白いと評判なので、挑戦しようと思ってます🔥 苦手と言いましたが、例外も多数あり◎ ⑤ 書くジャンル エッセイが多いかも。 エッセイというより、ほぼブログです。 たまに読んでいるものに影響されて、真面目に文学ぽいやつ書いたり、詩や短歌などに手を出したり……。 ふざける時と真面目な時の振り幅すごいので、フォロワーさんどっち好みなのだろうか……外しちゃったらごめんね…汗 と思いつつ、自由気ままに投稿してます。 ⑥ 名前の由来は? はるきちは、自分の子どもの名前から少し頂きました。 ひらがなで呼ばれやすいかなって。春と吉で縁起良さそうな感じがして。 以前「望月日生」という名前にしていたのですが(これも気に入ってた)が、ちょっと悲しいことがあったので変えちゃいました笑 結局変えても解決しないということに気づいたのですが😂笑笑 今の名前は親しみやすい感じなので、このままで活動しますー ⑦ 活動場所 主にノベリーです。 エブリスタ… 登録してみましたが、情報量が多すぎて読むのもギブアップ。 女性向けが多い? 転生系が多くて、自分の好みのものが少ないかなと思いました。 アルファポリス… 文学系が多い? こちらも情報量が多く、読みたいものがなかなか見つからず断念。 アメブロ… 主婦の日記でトップブロガー目指そうと野心持ってた時もあった。飽き性の自分一年続かず……。今はフォロワーさんのを少しだけ読んでいる。投稿ストップ中。 note… こちらも情報量多くて、字が小さくて読みにくい……泣 ということで断念。 pixiv… 少しイラストやマンガを投稿。二次イラストが多い。たまーーーに好きな二次創作マンガやイラストを見てニヤニヤしてます。活動頻度低。 ということで、ノベリーが一番読みやすくて、使いやすくて、自分の好きな作風が多くて、圧倒的勝利。 ⑧ アイコンについて 以前は、自分で撮った空の写真だったのですが、青系のアイコンの方が多いので、パッと見で分かるように被らない色でシンプルにしました。アイビスで自分で描きました。 ⑨ 今後の活動目標 これからも好きなものを書いて、楽しく交流できたらいいなと思います。 頑張る人を応援したい!💪🔥 ⑩ ノベリーの好きなところ ・ シンプルで読みやすい! ・流れがゆっくりで読みたい作品が見つかりやすい! ・みんな穏やかで優しい!お互いに配慮やリスペクトしているのを すごく感じる。 ・ジャンルが豊富! ・若年層が多いけど、年代幅広い! ✲ 最後に ✲ いつも本当にありがとうございます! これからも楽しく読み合ったり、交流できたらいいなと思います。 どうぞよろしくお願いします✨
なんでもない日記
こんにちは。 GWいかがお過ごしですか。 最近、子ども達と小説の話ができることが嬉しいはるきちです。 いつもは図書館で本を借りて読む派なのですが、この前久しぶりに本屋さんでハードカバーの小説を買いました。 中学生の息子が、テレビで紹介された本を読んでみたいと言ったので、「お、興味を持つのはいい事だ! 」と早速買って息子に渡してみました。 学校の朝読書で読むらしく、その本を持って行きました。読み終わったらお母さんにも読ましてねーと予約したら、一週間くらいで返ってきました。 どうやら難しく三分の一くらいでギブと。それでも100ページは読んだのね! 元々息子は興味無いだろうなぁと思いつつ渡していたので、想定内。 今は自分が読んでいます。たしかにこれは息子にはちょっと没入しづらいかなぁ。 朝井リョウ先生の「イン ザ メガチャーチ」っていう小説です。本屋大賞で平積みされて、よく目に入るやつです。 タイトルからして入りにくいもんね。タイトルだけじゃ全然内容が分かんない。 今、終盤まで読んでて、やっと面白い展開なってキタ! って感じです。タイトルもそういう意味かぁ! と。 図書館に行くと、色々な本があって、読みたくなりますね。 時間は有限なので、選書に悩みます。 こんなに沢山の本があるのだから、自分の気持ちを自分より雄弁に語ってくれる本はあるわけで。 それでもこうして自分の言葉を自分の文で書きたくなるのが人間なんだろうなぁと考えたり。 こうして自分の気持ちを発表できる場所があって、目を通してくださる方がいて、本当に恵まれているなぁと思います。今の時代にイキテテヨカッタ、ノベリーに出逢えて良かった。 貴重なお時間を割いてくださり、本当にありがとうございます。 あ、サムネはうまく描けた方のクレヨン画です。色々、失敗画もあります。……見ます? 前、クレヨン画にハマってる! と書きましたが、もう飽きてしまいました……。続けるって本当にムズカシイ……。 だから長編書ける人や書き続けられる人、小説に限らず何かを続ける人って本当にすごいと思います。 脈絡ない日記でした。 それでは良いGWを〜✨
裸足でペダルを踏む女 (改)
私の姉は車を運転する時、裸足になる。ドアを開き、運転席に腰を下ろすと、まるで儀式の所作の一つのようにかかとの高いエナメルのヒール靴を恭しく脱ぐ。真っ赤なハイヒールを助手席の足元にそろえて置き、ストッキングで覆われた足をブレーキペダルにのせる。 同乗者は私しかいないのに、運転席の後ろに乗ってと言われた。助手席には、自分の靴と自分のバッグを置かないと気が済まないらしい。姉がエンジンボタンを押し、ストッキングの足でアクセルペダルを踏み込んで、ゆっくりと車は発進した。 思えば、幼い頃から姉は少し変わっていた。本棚を見ると、一巻から順番にきちんと並んでいないと気に食わないし、途中の巻が抜けたコミックスがあった時には試験勉強そっちのけで家中探し回った。 かと思いきや、自分の机の周りは終わった宿題のプリントや教科書が無造作に積まれていたり、タンスの周りには洗濯し終わったのかどうか分からない服が山のように置かれていた。 そんなどこか小さなこだわりの癖がある姉。 学生時代は、周りはアイドルでキャーキャー言っている中、姉は誰も知らないピン芸人を推していた。数少ないネタ動画を観させられ、ほらハゲ貴族っていうの名前からして面白いでしょと一人にまにまと笑う姉を横で見た時、私は好きな人が被らないだろうなとなんとなく思った。 その姉の推していたハゲ貴族は、その頃たまにネタ番組に出ては、スタジオの静寂と司会者の苦笑いとフォローを引き出していた。そして、ハゲ貴族は今やこのハラスメント社会に淘汰され、一発も跳ねることなくいつの間にか見なくなった。今は何をしているのだろうか。話題にすら上がらない。 「ねぇ、寒くない?」バックミラー越しに、ハンドルを握りながらこちらを見る姉と目が合う。ううん、大丈夫。と四方向の窓から吹いてくる風に負けじと声を張った。 そういえば、もう一つあった車にまつわる姉の癖。天気が良ければ、窓を開けたがる。車の空調が嫌らしい。余程、暑かったり寒かったりする場合には仕方なくエアコンをつけるが、窓から入ってくる風を浴びながら運転したがる。私は虫が入る可能性があるから嫌なのだが。 しかし今日はとても天気がいい。寒くもなく、暑くもなく。窓から吹いてくる風が気持ち良い。そして走るのは、どこかのプロモーションビデオに使われていそうな海岸通り。潮の匂いも微かに運ばれてくる。白いガードレールがカーブを曲がる度に山沿いにひたすら見えて、車も少なく運転も気を張らなくていい。 そんなふうに私は感じるのだが、肝心の運転手の表情は硬い。後頭部やハンドルを持つ腕など、部分的にしか見えないが、どこか重苦しい雰囲気が出ている。 数年ぶりに会った姉は大人の女性になっていた。子どもの頃は半ズボンで一緒に走り回っていたのに。何が楽しいのか、ひたすら自転車で家の周りをぐるぐる走っていた彼女。蟻を見つけたら、日が暮れるまでひたすら観察していた彼女。 そんな姉が赤いハイヒールを履くなんて。高校までは眉すら描かず、髪も寝癖を直す程度だった姉が。蟻よりも魅力的なものを見つけたのだろうか。 遠方の大学に入学すると同時に家を出て、卒業後は大手企業に勤めるようになったら、こうも変わるのかと久しぶりに会った今日驚いた。 そんなことを思っていたら、コンビニの駐車場に車が止まった。「何かアイスでもいる?」と姉が聞いてきたので、一緒に店内に入ることにした。 姉は、運転席のドアを開き、ハイヒールをコツと鳴らして地面に揃える。両足を揃えて靴に仕舞う。姉がドアを閉めた動作まで見終わって二人でコンビニへと向かった。 私はペットボトルのブラックを。姉は「二百円超えるの、高っ」と言いつつ、コンビニ限定のワッフルコーンのソフトクリームを手にしてレジに行った。ついでに私のコーヒーも一緒に払ってくれたので礼を言い、また車に乗り込む。 姉は少し車を走らせて、近くの海浜公園の駐車場に停めた。私たちはアイスとコーヒーを片手に砂浜の近くまで歩いた。 なんとなくお互い無言で海を眺め、アスファルトに腰を下ろす。お尻にホットカーペットのようなじんわりとした温かさを感じる。ソフトクリームは少し溶けて、慎重にフタを開ける姉。その手つきと顔つきが何故か見ていて可笑しかった。が、笑うとまた面倒なので顔に出さずペットボトルのフタを開けて、コーヒーを一口飲んだ。 少し遠くに波打ち際で遊ぶ親子がいる。顔は見えないが、三歳くらいの男の子のはしゃぐ声だけがこちらまで届く。姉は慎重にソフトクリームを舐めている。 海は広くて青くて良い。たまにすごく生臭い潮の臭いが漂って来なければ尚良い。 姉はワッフルコーンをかじっている。私は普通のコーンの方が好きなんだけど、あのコーンのしなっとする食感が好きなのに、などと何かぶつぶつ言いながら、カリカリ音を立てて咀嚼している。 赤いハイヒール。小花柄のフリルのついたワンピース。大人になるとはこういうことなのか。あの姉がこんな格好をするとは。 しかし、中身はあまり変わっていないような気がする。 「あのね、この前彼氏と別れたんだけどさ」 ソフトクリームを全て食べ終えて、ひと息ついてから急に切り出してきた。驚く自分に構わず海を見ながら話を続ける姉にストップをかける。 「まってまって。あのさ、まずお姉ちゃんに彼氏がいたことに驚きなんだけど」 こっちを向いて、あれ言ってませんでしたっけみたいな目でキョトンとしている姉。 もちろん妹は存じ上げてませんよ。と見つめ返す。 何か頭の上にあるのか、上を向いて考える姉。 「あーー……、会社入ってから付き合った人がいるんだけど」 なれ初めから話してくれるのか。 「…………」 アイスクリームが付いてベタベタしたのが不快なのか両手をヒラヒラさせながら、右上を向いて考えている姉。 「……えーと、まぁ、なんやかんやあって三ヶ月で別れたのですが」 あぁ、説明するのが面倒になったのね。 「……えーと、とりあえず元カレさんと別れた話がしたいんだね」 もういい。気になることは山ほどあるが、とりあえず姉の言いたい事を大人しく聞こう。話はそれからだ。 そう。と言いながら姉は頷き、だから身内は話が早くて助かるのだよという顔を浮かばせ、一気に溜めていたものを吐き出した。 彼がランチでパセリを残すクセに自分にはニンジン残すなって言ってきたり、助手席のドアポケットに電子タバコの吸い殻をそのままにしていたり、休みは一緒に過ごすのが当たり前だと強要されたり、その服にその靴(今着ている服と靴を指差して) は似合わないからやめろって口出されたり……。とまぁ、元カレへの小さな文句が止まらない。最後のは私も元カレさんに同意だったが。 ふうっと大きなため息を吐いて姉が口を休ませる。一つ一つ、そうだね、それはお姉ちゃんが正しいよとか言えばいいのだろうけれど、やはり面倒なので黙って海を眺めていた。 親子はしゃがんで砂を掘っている。波がたまに親子の近くまで来ると甲高い声が聞こえてくる。 「……お姉ちゃん、なんでその人と付き合おうって思ったの?」 親子が手を繋いで波に合わせて海に近づく。 「……が好きって」 親子の楽しそうな声に消される。 「え、なに?」 「だから、ハゲ貴族が好きって言ってたから!」 驚きすぎて、思わず姉の方を見た。姉は自分の足元を見ている。 「ハゲ貴族ぅ!?」 思わず声に出てしまい、親子が一瞬何事かとこちらを見ているのが周辺視で分かる。 「ハゲ貴族? まだお姉ちゃん好きだったの⁉︎」 「ちがっ……! 話の流れで、ハゲ貴族が出てきて……!」 それで盛り上がって、こんなレアな話が出来る人は彼しかいないってなって、話が合うんだと思って、勝手に盛り上がって、好きになったと。んでまぁなんやかんやで付き合えて、やっぱりなんか違うと思って、三ヶ月で破局と。 という物語を私は頭の中で補填した。 下を向き、何かまだ言い足りなさそうに唇を尖らせて、両手をブラブラさせる姉。 親子はもう遊びに満足したのか、遠くの方に行っていた。 潮風が髪をくすぐる。耳をすませば、波の音も聞こえてくる。ぃ、やっぱり海はいい。これでゴミがなければ尚良い。 姉は自分は間違ってないだの、こんな面倒くさいのに何度も恋愛する人はどうかしてる、だの何かブツブツ言っているが聞こえていないふりをする。 とりあえず、三ヶ月もこんな姉に付き合ってくれた元カレさんに姉に代わって感謝をし、勝手にキューピットになっていたハゲ貴族さんに憐憫の情と今後のご活躍の願いを込めた思いを海に向って捧げるのだった。
第4回NSS 欠陥人間
「マジ感動したー」、「涙腺崩壊なんだけど」 シアターのドアから出て行くと同時に後ろから聞こえてくる女性二人組の声。耳に入ってくる誰かの鼻を啜る音。 感動に包まれた雰囲気の中で、私はポップコーンだけではなく、やはり飲み物も買っておけば良かったと思った。 私はどうやら人としての感情が欠如しているらしい。 昔からそうだった。 小学生の頃、私の前で転んだ子がいた。その子は血が滲む膝を抱えて泣き出した。私はただその子を見つめていた。 すると、私の後ろから風を感じたと思うと同時に一人の女の子が泣いている子に駆け寄った。「大丈夫?」と優しく声をかけて、保健室にいこうとその子の手を取り、歩いていった。 私はその二人の後ろ姿を見ていて学んだ。ああ、誰かが転んだりしたときには、ああいう風に行動すればいいのだなと。 その頃から、自分は他人と何か違うらしいとぼんやりと感じてきた。 家族構成も人間関係も環境も特に問題なく、ただただ自分が欠陥なだけ。 そして、この何か欠落している自分に落胆など何の感情も湧かない。 そう思うと育ててくれた両親には少しだけ申し訳無い気持ちになるのだった。
裸足でペダルを踏む女
私の姉は車を運転する時、裸足になる。ドアを開き、運転席に腰を下ろすと、まるで儀式の所作の一つのようにかかとの高いエナメルのヒール靴を恭しく脱ぐ。真っ赤なハイヒールを助手席の足元にそろえて置き、ストッキングで覆われた足をブレーキペダルにのせる。 同乗者は私しかいないのに、運転席の後ろに乗ってと言われた。助手席には、自分の靴と自分のバッグを置かないと気が済まないらしい。姉がエンジンボタンを押し、ストッキングの足でアクセルペダルを踏み込んで、ゆっくりと車は発進した。 思えば、幼い頃から姉は少し変わっていた。本棚を見ると、一巻から順番にきちんと並んでいないと気に食わないし、途中の巻が抜けたコミックスがあった時には試験勉強そっちのけで家中探し回った。 かと思いきや、自分の机の周りは終わった宿題のプリントや教科書が無造作に積まれていたり、タンスの周りには洗濯し終わったのかどうか分からない服が山のように置かれていた。 そんなどこか小さなこだわりの癖がある姉。 学生時代は、周りはアイドルでキャーキャー言っている中、姉は誰も知らないピン芸人を推していた。数少ない彼のネタ動画を私に見せて、ほらハゲ貴族っていうの名前からして面白いでしょと一人にまにましていた姉。 その姉を横で見た時、私は姉と好きな人が被らないで済むな、などとなんとなく思ったのだった。 その姉の推していたハゲ貴族は、その頃たまにネタ番組に出ては、スタジオの静寂と司会者の苦笑いとフォローに包まれていた。そして、ハゲ貴族は今やこのハラスメント社会に淘汰され、一発も跳ねることなくいつの間にか見なくなった。彼は今は何をしているのだろうか。話題にすら上がらない。 「ねぇ、寒くない?」バックミラー越しに、ハンドルを握りながらこちらを見る姉と目が合う。ううん、大丈夫。と四方向の窓から吹いてくる風に負けじと声を張った。 そういえば、もう一つあった車にまつわる姉の癖。天気が良ければ、窓を開けたがる。車の空調が嫌らしい。余程、暑かったり寒かったりする場合には仕方なくエアコンをつけるが、窓から入ってくる風を浴びながら車に乗りたいらしい。私は虫が入る可能性があるから嫌なのだが。 しかし今日はとても天気がいい。寒くもなく、暑くもなく。窓から吹いてくる風が気持ち良い。そして走るのは、どこかのプロモーションビデオに使われていそうな海岸通り。潮の匂いも微かに運ばれてくる。白いガードレールがカーブを曲がる度に山沿いにひたすら見えて、車も少なく運転も気を張らなくていい。 そんなふうに私は感じるのだが、肝心の運転手の表情は硬い。後頭部やハンドルを持つ腕など、部分的にしか見えないが、どこか重苦しい雰囲気が出ている。 久しぶりに会った姉は大人の女性になっていた。子どもの頃は半ズボンで一緒に走り回っていたのに。何が楽しいのか、ひたすら自転車で家の周りをぐるぐる走っていた彼女。蟻を見つけたら、日が暮れるまでひたすら観察していた彼女。 そんな姉が赤いハイヒールを履くなんて。高校までは眉すら描かず、髪も寝癖を直す程度だった姉が。蟻よりも魅力的なものを見つけたのだろうか。 遠方の大学に入学すると同時に家を出て、卒業後は大手企業に勤めるようになったら、こうも変わるのかと久しぶりに会った今日驚いた。 そんなことを思っていたら、コンビニの駐車場に車が止まった。「何かアイスでもいる?」と姉が聞いてきたので、一緒に店内に入ることにした。 姉は、運転席のドアを開き、ハイヒールをコツと鳴らして地面に揃える。両足をそろりと出し、靴の中に収め、スラリと立った。姉がドアを閉めたのを確認して二人でコンビニへと向かった。 私はペットボトルのブラックを。姉は「二百円超えるの、高っ」と言いつつ、コンビニ限定のワッフルコーンのソフトクリームを手にしてレジに行った。ついでに私のコーヒーも一緒に払ってくれたので礼を言い、また車に乗り込む。 姉は少し車を走らせて、近くの海浜公園の駐車場に停めた。私たちはアイスとコーヒーを片手に砂浜の近くまで歩いた。 なんとなくお互い無言で海を眺め、アスファルトに腰を下ろす。お尻にホットカーペットのようなじんわりとした温かさを感じる。ソフトクリームは少し溶けて、慎重にフタを開ける姉。その手つきと顔つきが何故か見ていて可笑しかった。が、笑うとまた面倒なので顔に出さずペットボトルのフタを開けて、コーヒーを一口飲んだ。 少し遠くに波打ち際で遊ぶ親子がいる。顔は見えないが、三歳くらいの男の子のはしゃぐ声だけがこちらまで届く。姉は慎重にソフトクリームを舐めている。 海は広くて青くて良い。たまにすごく生臭い潮の臭いが漂って来なければ尚良い。 姉はワッフルコーンをかじっている。私は普通のコーンの方が好きなんだけど、あのコーンのしなっとする食感が好きなのに、などと何かぶつぶつ言いながら、カリカリ音を立てて咀嚼している。 赤いハイヒール。小花柄のフリルのついたワンピース。大人になるとはこういうことなのか。 中身はそんなに変わってなさそうだが。 「あのね、元カレがさ、」 姉がソフトクリームを全て食べ終えて、海を眺めながら急に切り出してきた。驚く自分に構わず話を続ける姉にストップをかける。 「まってまって。あのさ、まずお姉ちゃんに彼氏がいたことに驚きなんだけど」 こっちを向いて、あれ言ってませんでしたっけみたいな目でキョトンとしている姉。 もちろん妹は存じ上げてませんよ。と、ゆっくり首を縦にふり見つめ返す。 「あー……」姉が上を見ながら話し出す。 「会社入ってから付き合った人がいるんだけど」 なれ初めから話してくれるのか。 「…………」アイスクリームが付いてベタベタしたのが不快なのか両手をヒラヒラさせながら、右上を向いて考えている姉。 「……えーと、まぁ、なんやかんやあって三ヶ月で別れたのですが」あぁ、説明するの面倒になったのね。 「……えーと、とりあえずその元カレさんと別れたことについて話がしたいんだね?」 もういい。気になることは山ほどあるが、とりあえず姉の言いたい事を大人しく聞こう。話はそれからだ。 そう。と言いながら姉は頷き、だから身内は話が早くて助かるのだよという顔を浮かべて、一気に溜めていたものを吐き出した。 ランチに行った時に、彼はパセリを残すクセに自分にはニンジン食べろだとか言うだの、助手席のドアポケットに電子タバコの吸い殻を残していくのが嫌だの、休日はいつも一緒に過ごすのが普通だと自分の家に入り浸りになられるだの、その服とその靴は合わない(今着ているワンピースとハイヒールを指して)だのと、他にも小さな不満を色々吐き出してきた。 一つ一つに、そうだね、お姉ちゃんが正しいよ、などと頷きを返せば良かったのだろうが、とにかく面倒で聞くのが精一杯だった。 たまに、あー、あの親子と一緒に砂遊びしたいなどトリップしつつではあったが。 思い付く限りの不満を一通り吐き出してスッキリしたのか、ふう。と一呼吸して静かに海を眺める姉の横顔を見て、ふと一つ質問をしてみたくなった。 「あのさ、」 「なに?」 「なんで、元カレさんと付き合うことになったの?」 それを聞く? と言うふうにこちらに振り向いた姉。表情が分かりやすい。 考えながら、また海の方に顔を向け「……が好きって……」と言った。 親子の笑い声にかき消されて聞こえなかったので聞き返す。 「だから、ハゲ貴族が好きって言ってたから!」 あまりに予想もしない答えに思考が止まる。 え? え? と二回以上、クエスチョンマークが頭の中でくるくる回る。 「ハゲ貴族う??」 思っていたより声が出てしまい、数メートル離れていた親子が何事かとこちらを見てきた。 「お姉ちゃんまだハゲ貴族好きだったの!?」 ちがっ、たまたま話の流れで……! とあたふたしながら、口どもる様子の姉を見ながら、勝手に物語を補填する。 あー、つまりはあまり知らない芸人を知っていた元カレに親近感が湧いて、それでテンション上がって好きと錯覚したのか、そこからまぁなんやかんやで付き合えて、やっぱりなんか違うってなって、三ヶ月で破局。と……。 下を向き、口を尖らせ何かブツブツ言っている姉を見ながら、思わず大きなため息を吐いた。 なによお、と自分はわるくないよね!? という顔をして言う姉にかける言葉は無い。 しかし、どんな人であれ、こんな姉に三ヶ月も付き合ってくれた元カレさんに姉に代わって感謝を、 そして、勝手にキューピットになっていた、ハゲ貴族に憐憫と今後のご活躍を祈る思いを、海に向かって捧げるのだった。
マイクラが壊滅的にできない女
マインクラフトが上手く出来ません。 あの言わずもがな有名な、カクカクした世界で、カクカクしたヒトがモノや動物を自由に作ったりするゲームです。 子どもたちは最初から上手にやっています。 サクサク物を作ります。 操作も習ってないのに軽くこなしています。 「おかーさんも一緒にやろーよ」 一緒にやってみました。 まず同時プレイできるんや、と驚き。 おぉ、画面が分割された。 ほんで、私はどっちだい? おん? どうやって進むんだい? 「おかーさんこっちきて!」 おおん? 君はまずどこにいるんだい?? コントローラーぐりぐり回してみるけど姿見えんぞ?? 上?? 下?? どうやって行くんだい?? まず初歩の初歩でつまづいている。 「おかーさん、こっち動かしてみて!」 おお? 全くわからんちん。 こんなダメダメな母なのにイライラしない子どもやさしっ! 足引っ張りまくりでごめんよ。 空中で迷子。 下の方に牛が見えるぞ。 あ、花も咲いてる。 とりあえず地面に降りたい。 コントローラーの使い方わからんちん。 「おかーさん! ついてきて!」 子どもが誘導してくれる。 お手数おかけします。 やっと地上に降り立つ。 こんな事してもう10分経過。 なぁんもしてないのに。 うちの子、一回30分しかゲームしちゃいけないからもう三分の一費やしちゃった。 貴重な時間なのにイライラせず優しく教えてくれる。 やさしさのかまたりか。 てか、こんなヘタクソなのに一緒にしたいと思うのナゾ。 だから共同プレーとか好きじゃないのよ。 絶対わたしが足引っ張るから。 体育のバレー嫌だったなぁ…… サーブミスっては謝り、ヘンなとこ飛ばしちゃって謝り…… あイヤなこと思い出しちった。 やめやめ。 それよかクラフトだ。 とりあえず土掘る? ガスガス削るぞ。 ふははは。 とりあえず穴をつくってやったわ! あつ、ごめん。 家作ってたのね。 操作覚えたら、すぐ調子乗る。 家を作るのを手伝って欲しいという。 ボタン操作を教えてもらい、ブロックをひたすら並べていく。 おお、ちょっと面白いぞ。 ポクポクなる音もよいね。 たーのしぃーーー ポクポクポクポクポクポク……… やべ、作りすぎた。 ブロック消すのも覚えたよ。 ピピピッピピピッ……… ここでタイムアウト。 ゲーム時間終了です。 やっと慣れてきたとこだったのに。 ごめんね。 でももうおかーさんは見てるだけでいいよ。 マリオメーカーも一緒にやったけど、操作がもう分からんちんで同時プレイで味方も殺しちゃう始末。 カービィも共闘したけど、全然力になれてない。 それでも一緒にやりたいという子ども達。 楽しいか? おかーさんもういっぱいいっぱいよ。 それでも楽しそうならまぁいいかぁ。 もうちょっと上手くなりたいわぁ。 ……と、こんな感じで春休みまったり過ごしてます。 もうすぐ新学期が始まります。 とりあえず末っ子ちゃん行き渋りするんだろうなぁ……(遠い目) 書類地獄もあるんだろうなぁ……(遠い目) 色々ストレスかかる時期だけど、ゆる〜〜〜く乗り越えようと思います〜〜ウフフ😊(遠い目)
ハマっていることをだらだら話す
こんばんは! 今、自分の中ですごくクレヨン画ブームが来てます! 何これ楽しい! 子どもが使わなくなって、ずっと棚に放置してたクレヨンなのですが、勿体無いなぁ……と思っていて。 ふと、ダイソーでスケッチブックを購入して、 描き始めたら、まぁ楽しい! 新たな趣味を見つけました。 なんて健全で安価な趣味! AIさんにね、サムネイル制作手伝ってもらおうとするんだけどね、 自分の指示がヘタすぎて、思った通りに行かないんよ🥲 皆さまのサムネイル素敵で羨ましい…… AIさんと仲良くて羨ましい…… なもんで、ヘタだけど自分で描いた方が早えや! ということに至りました。 このサムネは、タコピー描きました。 子ども達も読んで衝撃受けてました。 アニメ観れねぇよ…… 子ども達は観てたけど。 タコピーの声かわいっぴ あと、ドクターストーンをオトナ買いしました。 ずっと欲しかったんです! 買えて嬉しい! 子ども達もハマってくれて嬉しい! 「娚の一生」もね、最近読んだんですが、これはハマらんかった…… ずっとしんどかった…… 絵は綺麗で好きなんだけど、登場人物だぁれも好きになれん…… もう少し歳をとったら良さが分かるんかなぁ…….という感じでした。 昨日はネトフリで「新幹線大爆破」を観て、ハラハラして、草彅剛さんの演技好きだわーと思い、犯人意外とあっさりネタバレするし、まさかの犯人だったし、はやぶさ色とか形すきだわー見てみたいわー、という薄い感想で終わりでした。 良かったら、ネトフリで観れるおすすめありましたら、教えてください🙏 だべりでした。 …
おしゃべりな風見鶏
もしもし、おつきさま 聞いてますか? もしもし? だーかーらー! ヨンネルくんのことですってば! 何度も聞いたって…… だって、雲がおつきさまの前を横切ってくるし、 風たちもかけっこはじめて、アタシもクルクル落ち着かないしで、 話が進まないんですもの。 そう、ヨンネルくんのことです。 だって……あれじゃあヨンネルくんがあまりに可哀想じゃありませんか もう一週間もあのままなんですよ! アタシはヨンネルくんが不憫で不憫で…… 野ざらしでぶら下がったまんまで…… 昨日なんか大雨も降ったし…… おつきさまも雲のお陰で全くお会いできなくて…… アタシ? アタシは雨がふろうが風がふこうがいいんですよ 慣れてますもの。 でもね…… ヨンネルくんはちがうでしょう? あたたかい部屋でぬくぬくと過ごし、 坊っちゃんに可愛がられて、 なに不自由ない生活だったのに。 それが今じゃあ、雨ざらしですよ! こんなひどいことってありますか! いつも坊ちゃんが片時も離さず、 お家でもお出かけでも、どこでも一緒だったのに。 それがなんですか。 ちょっと汚れたからって洗濯してもらって干してもらって。 えぇ、そりゃあキレイにしてもらえるのはいいことですよ。 そう、ここまでは良かったんです。 それからが誤算でした。 ヨンネルくんが干された日、坊っちゃんのおばあちゃまがいらしたんです。 新しいぬいぐるみを持ってね。 庭先に着いた途端、坊っちゃんがすぐ駆け寄ってね。 それからもうそのぬいぐるみに夢中ですよ。 干されたヨンネルくんのことなんかきれいさっぱり忘れたみたいでねぇ…… お母さんも「よかったわねぇ」なんて。 まぁ、ボロボロのヨンネルくんより、きれいなミルムちゃんのほうが気に入ってくれる方がありがたかったんでしょうねぇ…… あ、新しい子はミルムちゃんて言うんですって。 それでそのミルムちゃんたら! ほんとまー、干されたまんまのヨンネルくんを横目に 坊っちゃんに大事そうに抱っこされて! その時わたしは涙が出そうになりましたね! 出ないけど! 本当に…… 風が吹く度、振り向いた時にはどうかヨンネルくんがいませんように。って思うんです。 けれど、向く度向く度、ヨンネルくんの姿が見えるんです。 物干しに吊るされたまま、色あせたヨンネルくん。 雨に濡れて、重たくなったカラダのヨンネルくん。 あぁ、アタシがニワトリのように自由に動き回ることができたら、 アタシが思い切り鳴いて知らせることができたら…… あぁ、ヨンネルくん…… こんなことおつきさまに言ったってどうしようもないのに…… ごめんなさいね、おつきさま。 聞いてくださってありがとう。 あら、そう? 今、雲が横切っていったかしら。 そうね、そろそろアタシも休みますわ。 ヨンネルくんの幸せとおつきさまの永遠の輝きを願って。 おやすみなさい、おつきさま。
短歌と雑文
沈黙に 殺されるのが いやだから 「カラオケ 間奏なし」 前夜に 「カラオケ」というテーマで書いた短歌です。 私はカラオケが苦手です。いや、友達と行くカラオケが苦手です。同じ趣味を持った人たちとなら良いのですが、色々気を使うことが多すぎてなるべくなら行きたくありません。 しかし、今はカラオケに誘われることも友達もいないので、心配無用になりました。 私が歌いたい曲はアニソンや邦楽ロックなど凝り固まった趣味なので、一般向けの無難な曲リストと自分が歌いたい曲リストと分けております。 あと、単純にクソ音痴なので、コミックバンドなどに走りがちです。ブリトラさいこー。たまサイコー。 そんなコミュ障が前の日の下調べしてる気持ちを詠んだ一句でした。 「沈黙に 殺されたくて 検索す 『カラオケ 曲 間奏なし』」 「間奏の ない曲探す 前夜かな 沈黙という 敵を殺すため」 こちらはGoogleのAIさんに手直ししてもらったバージョンです。 すごいですね! AIさんの読解力すごすぎて脱帽。 感想とか丁寧につらつらと書いてくれるの。それも瞬時に。 え、なにこれ。 どういう仕組みなの。 それからもう一句。 「逃げようね トラフが来たら 一緒に」と 彼女に言われた 中1男子 ある日、学校から息子が帰ってきて、言ってきたんです。 「南海トラフ地震がきたら、一緒に逃げようね」って彼女に言われた。と。 お、おう。家族や友達より二人で逃げるのかい? そうかい、二人でお逃げお逃げ! ……と、それを聞いた時、母は微笑ましい気持ちを抱きました。 付き合って半年。初めてのカノジョ。 二人だけの“何か”があるんでしょうな。 逃げようね トラフが来たら 一緒にと 繋ぐ手のひら 付き合って半年 こちらもAIさんに手直ししていただきました。 「繋ぐ手のひら」という表現が好ましい。 付き合って半年を強調してる感じですね。 いや、AIすごいな。マジで。 ということで、ダ・ヴィンチの短歌くださいの公募に落ちた作品の供養をここでさせていただきました。お粗末。 昨日が東日本大震災の日だったので、ちょっとこのタイミングで地震に関する短歌を上げるのどうかなとは思ったのですが…結局上げてすみません。 昨日はサイレンが鳴り、黙祷しました。 SNSでも震災の体験談を目にすることが多く、考えさせられました。 やっぱりこういうことは忘れちゃいけないなと思いました。 こうやって書けることも感謝です。何気ない日常が送れていることが本当にありがたいなぁと思います。 こうやって素人の文を読んでくださる方、こういう場を設けてくださっていること、交流できること、改めてありがとうございます。 これからも春の日差しのような穏やかな日々が過ごせますように。 …………花粉抜きでな!!!!
風見鶏のひとりごと
もしもし、おつきさま ヨンネルくんがあなたに会いにいきました 会ったらどうか、すぐにうちに帰るようお伝えください 窓辺のカーテンが不安そうにゆれています ふかふかまくらも しくしく泣いています ねずみの親子も心配しています 私はここでくるくる回ることしかできません あなたにいちばんちかいのに もしもし、おつきさま ヨンネルくんはよい子なのです 風がつよい日は、わたしの目がまわらないのかしんぱいしてくれるのです 雨がふる日は、ぬれるわたしにかさをさしてあげたいというのです ヨンネルくんはやさしい子なのです だからみんなが心配していると、どうかお伝えください 夜明けの一番鶏が鳴く前に 泥だらけの足でもいいから ふとんにもぐって まくらをだきしめて 目を瞑りなさい そうしたらおかあさんが起こしにくるから それまでどうか 夢の中で おつきさまと星をかぞえていて ねぇ、ヨンネルくん