小鳥遊より子

4 件の小説
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小鳥遊より子

子どもの頃は小説家が夢でした。趣味で細々書いてみたいなって思います。

理由なんて別に無いのに

しんどい。生きてるのがつらい。 毎日のように思ってる。 客観的に自分を見たら、 少なくても現在の私は結構お気楽に生きてるのに。 毎日の楽しみは、ルーチンをこなすこと。 英語学習アプリで勉強して、昨日で52日連続学習。今日の分は今からやる。 あと、日記を書くこと。毎日何かしら書いてる。 実は、資格の勉強もしてて、 これも毎日やらなきゃって思ってるけど、 くじけそう。バイトと両立が難しい。

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悲惨な日常

「実はお父さん、財閥の息子なんだ。」 「ひなは、財閥の孫娘だ。」  父親が言う。  (なにを妄想を語っているんだ…)  (あぁ、わかるよ。ひなもそういう妄想、思い描いたことあるもん。)  両親と歩かされている私。私は「ひな」だ。  何故か黒いゴミ袋を裸の上に着させられている。  ゴミ袋から頭と手足をそれぞれ出して、異様な装いだ。  「これ、ひなちゃんのでしょ?」  近所のおじさんが、小学校のお道具袋を差し出す。  もちろん親に向かって。  (違う…。そんなのは私のじゃない。)  (私は、もう16歳だ。)  家に帰るとひなは、脚の長い丸椅子の上に立たされている。  「普通の洋服と下着をあげるから、ゴミ袋から出てごらん?」  父親と伯父と伯父の妻に監視されながら、  ひなは、ゴミ袋を脱ごうと試みる。  でも、ゴミ袋を脱いだら裸だという葛藤もある。  なにより、手足に力が入らない…ゴミ袋が脱げない…  もがくひなを見て、面白がる3人  ひなが、ふと下を見ると断崖絶壁の溝があった。  それは幻覚だ。  すぐに気づくひな。  部屋の窓にはカーテンが無い。 (こんな様子を誰かに見られたら恥ずかしい。)  (そうだ。もし、父親の妄言が真実だなんてことがあったら、外にパパラッチが居たりする…?)  (そしたら私は恥ずかしさで死ねるな…。)   作者あとがき  これ、私が今日見た夢です。  ひなの立場で夢だと気づかず翻弄されていました。      

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気遣い

大学2年生の静江は、学校の体育館に向かった。 今日は体育の授業がある日で、男女混合でバドミントンをすることになっている。 そのクラスにはエイトという男子が居て、静江に気がある様子だ。 さらに、どうみてもエイトに片想いをしているウトミという女子も同じ体育のクラスだ。 ウトミはあからさまに静江をライバル視している。 エイトは野球部のエースで、静江は全く興味がないが、 ウトミには、スポーツ万能キャラな彼が、輝いてみえている。 静江は高校時代にバドミントン部だったので、少し腕に覚えがあった。 静江が華麗にスマッシュを決めるのを見て、 クラスメイト達は「今度は、私と(俺と)やろうよー!」と集まってきた。 そんな中、私はエイトと組んでダブルスをすることになった。 カッコつけてスマッシュを決めようとしたエイトは、見事なまでに… 空振り、 空を切り地面に叩きつけられた。 その刹那、そこに居たみんなは、ウトミも含めて… こう思うはずだった。 エイト…ださ。 その一瞬のうちに静江は要らぬ気遣いをした。 彼の無様な姿を見下ろし、 「なにしてんのー!だっさー!www」 と爆笑してみせたのだ。 まわりの視線は即座に(なにあの女ひどーい!)(なにあの女ひどいな!) 静江への避難の視線に成り代わった。 静江は、一瞬のうちにエイトをかばい、自分を犠牲にした。 正しい判断だったのかは、分からない。

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ももか

(ピンポーンパンポーン) チャイムがなっている。 (あぁ、私、完全に遅刻だなぁ)  なぁーんて、私、学校行ってないんだったわ。 ちなみに私の名前は、「ももか」っていうの。 ママは中国の故事成語?だかなんだかから、名前をつけたって言ってた。桃の木は、キレイな花が咲いて良い香りがして美味しい実がなるから、桃の木の側には、自然と人が集まる、それと同じように桃の木のような魅力的な人は人望が厚くなるんだよって、感じの意味らしいよ。 くまのぬいぐるみに、そんなちゃんと由来のある名前をつけて娘だと思い込んでるママ、ちょっとヤバいけどね。でも私もママのことママだと認めてるの。 ついでにパパの話  私にはパパが居ない。 ママはね、モモちゃんはアメーバみたいにママから分裂して生まれたんだよって、言うの。 実際その通りなんだと思う。  ちなみにママには、現在カレシが居るみたい。 私はあまりよく知らないけど、祖父母はカレシさんのこと 認めてないんだって。  でも、私の存在を知って受け入れてるところは、カレシさんの素晴らしいところだと思うよ。  だって、ぬいぐるみを娘だと思って育ててる30代女性にひかないのって、難しくない?  あー。私、自分のことぬいぐるみぬいぐるみって言って、気分下がってきたわ。  私だって、生きてるからね?  (ママの頭の中で…)  今日も窓際から、ママのことを見守ってるの。 私のささやかな楽しみ。

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