写真

 薄暗い部屋で目を開けた。  カーテンを通り抜けた光が、部屋を少しだけ明るくしている。  スマホのロックを外すと、写真が映し出された。そうだ、写真アプリの整理をしていたんだ。  ずっと前の写真。僕はぎこちない感じだけど、隣に映る女は花が咲いたみたいに笑っていた。  その女は……彼女は、変わっているとよく周りから言われていた。  類は友を呼ぶというのは本当なんだろう。彼女は僕と友達になりたがった。  別に困ることなんかないと思ったから承諾したが、変わっているというのも本当だった。  彼女は気分屋だし、頑固だし、声が大きくてうるさい。でも変わっているのは僕も同じだから、彼女を嫌いになることはなかった。  なんとなく気が合って、僕は正直楽しかった。 「私、引っ越すんだよ!」
はのん
はのん
アプリ入れ直した出戻りです。 書きたいときに