誰もいない駅

誰もいない駅
山側からホームへ、春らしからぬ涼しい風が吹いてくる。 ほどよく鳥肌が立つ。 空を見ると、白というか鼠色というか、筆舌尽くし難い雲が立ち込めている。 明日はきっと雨だと、言葉にせず自分に伝えた。 “えェ一番ホーム〇〇線△△行き、まもなく発車致しまァす” 唐突のアナウンスに少しびっくりする。 そして、向こう正面に止まっていた電車がモーターを唸らせる。 ゆっくり、ゆっくり、電車は進み始める。
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