手のひら惑星 1話

手のひら惑星 1話
私の父はこの世の全てを知りたがるような少し変わった冒険家だった。しかし、私は自分の好きなことをどこまでも追求する父が好きであり、いつしかそれは尊敬にかわっていた。 そんな父はいってらっしゃいという私のかけた言葉と共に帰ってこなくなってしまった。 私は父が今でもどこかで冒険を続けているに違いないと思っていた。というより、そう思いたかったのかもしれない。 そして私は父の居場所の手がかりはないのか探すべく、父から入るなと言われていた父の書斎の鍵を開けた。 物語の始まりはここからであった。 書斎の埃が気管に入り私は咽せた。 書斎には森や山、海や川、宇宙、銀河など様々な書類が山積みになって並べてあり、まるで小さな図書館のようだった。 その中でも、まだあまり埃を被っていない本を見つけ、本に付いていた少量の埃を手で拭った。
ネコ2号
ネコ2号
元気付けられるような物語を紡いでいきたいです!よろしくお願いします(*´-`)