第六話 師グランテ

元魔女の彼女はルミルが泣き止むまでゆっくりと待った。 そして彼女は再び口を開いた。 「その瞳が必要とされている訳をまだ話ていなかったな…。おまえ、帝国の英雄は知ってるよな?」 「あっうん。先代の国王様ですよね?金髪と金色の瞳で有名な…」 「あのじじい…そいつの髪は若葉色で目も金なんかじゃないぞ?おまえと同じうっすら星が写ってる目を持っていたさ。これが星眼の由来でもあり、それは魔力の高いやつにしか見えない。」話疲れたのか彼女は椅子にぐったりと腰掛け目を瞑る。私は目を輝かせて彼女を見てはっきりと告げる。 「あの!…会ってみたいです!その人に…。 それが自分と同じ状況下でなくとも…今まで感じてきた虚しさ。悲しみが消えるかもしれないと、そう思えたから…」 こんなにはっきりと自分の意見が言えたのは初めてだったから、自分でも驚いた。笑われるだろうか…。そう不安に思ったが彼女は。 「いいじゃないか!自分の欲にまっすぐな奴は嫌いじゃない。だが今のおまえの実力じゃ村の外に出るのは無謀ってもんだ。ここと同じく、いつでも凶暴な魔物が襲ってくるだろうからな…。」
卸売生姜
卸売生姜
はじめまして。私は卸売生姜というものです。