流木

流木
ある森の木々から一斉に小鳥が飛び立った。 唸るような声が響き、落ち葉や小枝を踏み締める音が聞こえた。 茶色の毛色をした大きな熊が、木々の間を縫うように歩いてきた。 本来なら今頃、冬眠をしているべきであるが、どうやら機会を逃したようだ。 熊はそのまま森を抜け、川辺へと出た。 雪の降るこの日、鮭たちも産卵のために湧水地であるその川へ来ていた。
Aurelian Morse
Aurelian Morse
純文学を専門にしています。 人を選ぶ作風だと思いますが、なかなか自分の求めている作品に出会えないという方は、もしかすると気に入っていただけるかもしれません。