正体不明
あの頃に戻れるなら、おまえを離さない
昨夜、寝る前に流れていた曲の歌詞が耳に残っていた。
窓際のカーテンを見ると裾の下からは朝の光が漏れ始めていた。
30代も後半になると男の朝は目が覚めるより先に下半身が告げているとは限らないのだ。
私はカーテンを開けるために起き上がろうとしたが、身動きが自由に出来なかった。
私の手はバンザイしたような形で手錠されているのだ。
ふと、まさか何か厄介な事に巻き込まれ捕らわれてしまったのだろうか?とも思ったが
横で寝ている妻に気づきそれは違う事が分かった。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2023/6/6 2:54
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
たかし
本を読むのが好きで自分でも書いてみたら意外と面白いという事でやってます。
伊藤計測「虐殺器官」「ハーモニー」村上龍「コインロッカーベイビーズ」夏目漱石「夢十夜」安倍公房「砂の女」etcが好きなので、そんな雰囲気な物を書きたいです