黄昏よりの使者
「お前は誰だ」見知らぬ影に問いかける。恐ろしいくらいの静寂が辺り一帯を包み込む。「お前は誰だ」もう一度問いかける。それでもなお、自分の声がこだまするばかり。自分の中にあった興味も徐々に薄れていったのがよく分かった。いつの間にか、自分の体は寂しさの奴隷になったように抑え込まれていた。しばらく経った頃、見知らぬ人がネックレスのようなものを手渡してきた。「くれるのか?」そう聞いても言葉はない。「貰ってもいいのか?」微かに首が縦に振れるのが分かった。
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2022/7/12 10:26
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
大海の柴犬