私の可愛い子

 可愛いあの子は本当に時々にしか甘えてこない。 基本的に1人が好きみたいで、一人で日向ぼっこしたりお昼寝をしたりするのが日課だ。  それでもやはり寂しい時は寂しいのだろう。 人が本を読んでいたり、小説を書いていると気がついたらぺとっと人の側に寄り添っていてその頭を撫でてあげると嬉しそうに目を細める。  頭を撫でるのを途端に止めるとなんで止めるの!?とばかりに睨んできてもっと撫でてと頭を手に擦り寄せるのだ。 それが可愛くて可愛くてついつい構ってしまうのだが、あの子は自分が満足するともういいとばかりに自分から離れてしまい、少し寂しさを覚えたりする。  可愛い可愛いあの子は実は私なんかよりも一番上の兄に懐いていて、兄を見つけると一目散に飛んでいく。 微笑ましいなぁと思う反面少し悔しいなぁと思いを抱く私に、兄が勝ち誇ったような笑みを浮かべるのがこれまた腹立たしい。  まぁ、3日勤務して3日休みという普段の人よりも休みが多い兄だから、一番あの子と接する時間が長いというアドバンテージがあるからあの子も懐いているんだろうなぁという事が分かる。  「本当にこの子可愛いよねぇ……」
ナナシ
今日も静かに生きてます。 prologue様にも出没し、極々たまに小説を投稿してます。