暗い空の下で 4章

 集合時間19:00。和田多井峠前に来た。ここは、下りが急だ。立ち入り禁止だが気にせず来た。時間はまだ早いのでみんなでこれまでの苦痛を共有した。苦痛を吐き出す時は涙ながらに話していたが、吐き出した後は気が楽になった。  最後の人は、10才程度の男の子だった。ただ、痩せ細っていて顔にあざなどがあった。その時、服を脱いだ。そこには、あざや、やけどがあった。そして苦痛を話始めた。  その子は、毎日のように体罰を受けていたようだ。学校には行けたが、学校に行く回数を制限されていたようだ。 「あんまりじゃないか」 そうして、話終わるとみんなが涙ぐんだ。その時、俺は言った。 「お前、やり返さなくていいのか。」 ただ、その男の子は心配そうに言った。 「やり返したいけど…やり返せない。だって1人じゃん、僕。」 何誤解してるんだ。こんな未来があるやつが自殺しようとしている。そんなやつに手を差し伸ばさないわけがない。 「何言ってんだ。俺らがいるじゃねーか。」
Sho
不定期で投稿する人です。 フォローしてくれたら嬉しいです。 プロセカをしています。 好きな曲はトンデモワンダーズです。 一応皆伝5粒です。