第二十二話 『中心に集う』

尋問室から出てくる慎吾 「尋問は終わったが、分かったのは敵の顔と名前だけだ」 慎吾は写真を机に置いた。 「名前はミルバ、ヴォルン、シュウジ。ヒエンと彼らは幹部で、何十人かの部下がいるらしい」 ミルバは女性の獣人で、ヴォルンとシュウジは男性のエルフか。 「これだけしか聞けなかったのか」 いくらなんでも情報が少なすぎる。 幹部であるヒエンは最大と言いてもいいほどの情報を持っているはずだ。 「正確に言えば、あいつがこれくらいしか知らなかった」 「え?仲間同士なのに何も分からないって事?」
カクテル