『第3回NSS』ふたご座流星群

「地球ってさ、動いてるのね」 そうですね。 「ふたご座流星群も動いてるのよ」 はい、はいと返してみる。 「だったらさ、あっちにも絶対、生き物いるよね」 手ぐらい、振ってくれればいいのにと、彼女は黙々と続ける。 どこへだって行こうとしないのに、空から石ころが降ってくるとなれば、アパートから這い出てくる。丁重に築かれた根城から彼女を連れ出す唯一の方法だ。開け放たれた扉の奥に、使い古された星図が見える。ぶちまけられた紙くずと無惨に破かれた写真の束が、インテリアよろしく居座っている。 「流星群って呑気だよね。地動説とか天動説なんて関係なしに、落っこちてくるんだよ」 「居眠り運転」 「それだ」
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Je dois m'ennuyer 11.4 ~