押したな

 新しく越して来た市と前に住んでいた市は山を抜いて作った新旧の平行に並ぶ二本のトンネルで繋がっている。 その旧トンネルの方は旧道である、そこは有名な心霊スポットでもある。 でも私は気にせずにその旧トンネルを原付で通る、その理由は原付で新道である国道を走り、長いトンネルの中でトラックに煽られるのは、お化けより怖い、それだけである。  そんなある日、トンネルの出口を出た所にひっそりとジュースの販売機がある、私はその販売機の常連である、私はその日も喉を渇きお金を入れ、『さて何を買うかな〜』と思っていたら不意にガッチャンと音と共にジュースが勝手に落ちる。 アレレと私は廻りを見渡す。 誰もいない。 『押したな』 と私は思うも、今日は『これを飲め』とい言う事かと久しぶりにスポーツドリンクを飲む事にした。 夏は、まだまだ暑いのでにて。
仙 岳美
仙 岳美
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