落ちた星を拾うために。
凍てつく寒さは砂漠の夜に来る。
チェオムは毎晩、砂漠を徘徊した。
確かに、その目で見たのだ。
空から溢れたものが落ちていくところを。
けれど、それは光っていなかった。
光のない夜なのに、影をともなっていた。
チェオムは探した。毎晩、毎晩。
病で倒れた少女が触れたいと言ったのだ。
いつか私はあれになるのだから、と。
少女に向かってチェオムは言えなかった。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/3/11 8:49
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高一