香水

香水
 あえて人に語る迄も無い遊びがその理由な、徹夜明けの朝方、クシャクシャの味噌汁のクーポン券を置き「あと並で」 ……    牛丼の残りの飯に味噌汁をかけ、それを胃にかき込み終えると、その帰りの足で日々微妙に、それは過去を洗浄するかの様に変化していってしまう街並に微かな怒りを覚えつつトボトボと歩いていると、また……そうまた、知ってる香水の匂いをし、振り向くとその姿はまた赤の他人だった……  その人と目が合ってしまい、軽く会釈をすると、その女性は優しい声で挨拶をくれた。 「おはよう」 でも僕は色を付けずに、そのおはようをすぐに返す。
仙 岳美
仙 岳美
現在、下記サイトでも活動中。     記    ・小説家になろう  ・アルファポリス  ・カクヨム  ・X