歪んだ視界

歪んだ視界
 眠すぎる。瞬きを何回しても視界が歪んでいる。先ほど飲んだ眠り草が効いてきたのだろうな、とベッドに寝転んだ。部屋に置かれたテレビは、もう電源すら入らない。  珍しく愛猫が布団の中に潜り込み、私と一緒に暖を取る。一つあくびをすると、そっと瞼を閉じた。  一人の女友達以外、私を訪ねてくるものはいない。その人以外の声を聞いたのは何年前だろう。  眠ろうとすると余計に頭が冴えてしまい、考えもまとまらない。  駄目だ、一度起き上がろう。身体に力を入れようとしてみる。ところが、全く動いてくれない。寝返りすら打てない。  自分の身体に何が起こっているのだろう。先ほどまで遊びに来ていた女友達のにこやかな笑みを思い出し、身震いをした。  この倦怠感は眠り草の薬効なんかではない。友人は言っていた。 「明日、起きられたら、海にでも行こうよ」
七宮叶歌
七宮叶歌
恋愛ファンタジーな連載と、ファンタジー、時々現代なSSを載せています。エッセイも始めました。 フォロー、♡、感想頂けると凄く嬉しいです♩ 他サイトでは、小説家になろう、カクヨム、NOVEL DAYSで投稿しています。 NSS、NSSプチコン優勝者、合作企画関係の方のみフォローしています*ᵕᵕ お題配布につきましては、連載している『お題配布』の頁をご確認下さい。 小説の著作権は放棄しておりません。二次創作は歓迎ですが、掲載前に一言でも良いのでコメント下さい。 2025.1.23 start Xなどはこちらから↓ https://lit.link/nanamiyanohako お題でショートストーリーを競い合う『NSSコンテスト』次回2026年1月1日開催予定です。 優勝者  第1回 ot 様  第2回 ot 様 NSSプチコンテスト 優勝者  第1回 黒鼠シラ 様