ダイヤモンドに見えたガラス細工
子供の頃にダイヤモンドを装ったガラス細工を買ってもらった。買った時はそれが本当にダイヤモンドだと思ってた。綺麗だった。
透き通る光が僕の期待に応えてくれるみたいに輝きを放っていた。
すり減った傷に気がついた時にそれがガラスだと知った。がっかりした。
本当に本物だと信じてたから。それからは、箱にしまって眺めなくなった。
あれからいくつもの時間が経つ
僕はガラスに映る自分から目を背けるようになった。本物がなんなのかはわからなくなるばかり。
けれど、あの時見たダイヤの輝きは本物だったと思う。
0
閲覧数: 8
文字数: 248
カテゴリー: 日記・エッセー
投稿日時: 2025/6/24 15:56
ねも