荒廃したこの世界は今日も美しい・3
《残骸の廃棄場:ダロン視点》
俺は計三体のデバグロイドを前にし、一切臆する事もなく脳内で策を弄した。筋力にはそこそこ自信があるダロンだが、断じてただの脳筋などではない。狩りの時もデバグロイドと相対する時も、粗方ではあるがきちんと作戦を立てて戦闘に臨む。そういった戦いのノウハウは、幼い頃から父と祖父にがっつり躾けられてきた。
(どっちの顔もほとんど覚えてないけど)
[ハイジョオッ!]
均等に並んだ三体のうち、初めに動き出したのは一番端のヒョロい機械生命体だった。体から伸びたメタリックな両手で、長細い槍をぎゅっと握りしめている。
デバグロイドは槍先をダロンから逸らす事なく間合いへ飛び込み、串刺しにしようと細身の身体を活かして高速で突進してきた。
俺は地面を蹴り上げる事で横方向に距離を取りつつ、相手の情報をザッと割り出す。
(この槍野郎はタイプ:Ω。武器やら罠やらを巧みに扱う…言わばギミックタイプか)
使うエモノはデバグロイドによって様々で、その性能は脅威の度合いに大きく関わってくる。今回の相手が使っているのは所謂直槍と呼ばれるシンプルなもので、突き刺し以外の攻撃にはあまり長けていない。
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カテゴリー: SF
投稿日時: 2025/9/8 13:59
クリオネ
来年度まで活動休止中〜♪
リハビリ感覚でたまに短編を投稿するかもです。
※注釈※
時折り過去話に手を加える事があります
(大きく変えた場合は報告します)
定期的なご確認をお願いします。
novelee様の不具合か、
長い文章の一部が
途切れている場合があります。