帰れ米太

帰れ米太
 米太と云う名の男がいて、私の彼氏であるのだ  こめたと書いて、べーたと読む  普段はべーた、べーたと呼び捨てにしている  ある夜、米太と会う約束をしていたら、米太の兄から電話が掛かってきた  母親が危篤だから、すぐ帰れ、と伝えて欲しい  直接電話した方が早いのに、と言ったら、あの馬鹿、こんな日に限ってスマホを忘れやがった  そろそろ待ち合わせの時間だわ、と部屋を出て、エレベーターに乗った  一階を押す  5~4~3~2~1と表示が点滅して、扉が開くと、そこに米太がいた  思わず、叫んだ
病葉
病葉
読専なんですが