私を見て(第五話)

私を見て(第五話)
「花ー?」 雫の声ではっと我に返った。 スマホの時計は、午後六時半になっている。そろそろ帰る時間だ。 雫は不思議そうに私を見つめている。 「どうしたの?ぼーっとしてた?」 「あぁ、えっとね。雫ちゃんと仲良くなった時のことを思い出してて。」 私がそう言うと、雫は呆れ笑いをした。 「今ー?……あぁ、そっか。あの頃は今の逆だったもんね。」 「………そうだね。」 それきり2人とも何も言わなかった。
夜桜 栞
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夜桜 栞(よざくら しおり)です。 まったり小説投稿するので、よかったらお付き合いください♪