ちょっと不思議な遊び相手①
一人になると、いつも風の音がした。
友達と遊んでいても、必ず家に帰らなくちゃいけない。そうなるといつだって風の音だけが耳の奥に残った。だけど、小学生の私は最初、そんなこと気にしなかった。
年の離れた兄姉がいる。私は集落の中で一番下。つまりは末子?みたいな感じで、私と同い年の子供はおらず、遊んでくれるのは上の兄弟や近所のお兄さんお姉さんだけだった。
でも、十以上年が離れていると、皆勉強ばかりでほとんど遊んでくれることはなかった。小学生に上がれば、ほとんどのお兄さんお姉さんが高校生。大人になる段階にいる彼らは宿題が多い。
小学生の私は宿題なんて漢字か算数だけですぐに終わるため、遊びたい盛りだった私は自室で勉強する兄姉に「遊んで!」と言ってたが、忙しいからと遊んでくれなかった。その時の私はまぁいっかですぐに諦めた。
忙しいなら仕方ない。一人で遊ぼう。
いつもみたいに「遊ぼ!」って言えばまた無理だと返されたため、いつもの事だから笑って「わかった!」と言って外に遊びに行った。一人で遊ぶのには限りがある。というより、一人で遊べることが思い出せず、集落を一周しようと歩いた。
何も言わずにただ歩くのはつまらなかったから歌いながら歩いた。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2022/8/4 11:09
最終編集日時: 2022/8/6 3:58
未尋
時々、というかほぼ投稿しない時の方が多いけど、パッとした時に思いつきで投稿します!